神出病院事件問題の解決のために 第一回

吉田明彦(兵庫県精神医療人権センター、精神障害/双極性障害当事者)

 

はじめに

神戸市西区神出(かんで)町にある大型精神病院・神出病院(入院病床数465床)のB棟4階で起きた、看護師・看護助手らによってなされ続けた暴行・監禁・準強制わいせつ事件(※)のニュースは、瞬く間に全国の人々が知ることとなり、大きな注目を集めることとなった。

※ 医療法人財団兵庫錦秀会・神出病院で、同病院に勤務する男性看護師・看護助手ら6人が、入院患者たちに対し、男性同士でキスをさせる、男性患者の性器にジャムを塗ってそれを他の男性患者に舐めさせる、トイレで水をかける、患者を病室の床に寝かせて落下防止柵付きのベッドを逆さにしてかぶせて監禁する等の暴力行為を1年以上にわたって繰り返し、その様子をスマートフォンで撮影しLINEで回覧して面白がっていたというもの。被害者数は、当初3人と伝えられたが公判で少なくとも7人(検察は10人と主張)と認定され、公判で6人は暴行・準強制わいせつ・監禁等で有罪とされ判決確定した。

だが、この事件に関心を寄せる人々の間でも、現地神戸の我々と他地域の人々とでは、認識に少しズレがあるように見える。後者の多くにとって、事件は、裁判で加害者6人のうちの最後のひとりに判決が下された20201012日、あるいはそれが確定した同月26日に終わったものとみなされているのではないかという心配を我々は持っている。

そのような認識は事実・実情とまったく異なる。地元神戸では、事件を取材してきた神戸に支社・支局を持つ報道各社も、神戸市当局(健康局)も、議会(神戸市会)も、われわれ兵庫県精神医療人権センターを含む協力団体各方面も、そして、精神科病院協会や精神科診療所協会のような業界団体すらも、そのような認識は持っていない。狭義の「事件」の終わり、すなわち加害者職員6人の裁判の終結をもって幕引きとしたいのは、当該病院とその経営法人グループのほかには誰もいないのではないか。

 

常態化していた患者への暴力

まず、神出病院においては、虐待、いや暴力は当たり前のことであった。公判に出された供述調書や被告人らのことば、および神戸市当局が立ち入り調査を通して確認したところ(情報公開請求資料から確認)からは、患者に暴力を加えてはじめて一人前というような空気が病棟を支配し、若い看護師や看護助手はそれに染められていったことが明らかにされている。

刑事事件化された罪は「1年以上にわたって」という期間のものだったが、それより以前から、入院患者にあだ名をつけて呼び嘲弄する、ガムテープでぐるぐる巻きにして面白がる、車椅子に固定して倒す等々の暴力が、6人以外の多くの看護職員によって日常的に繰り返されていた、それがこの病院だった。

加害者のひとりは、暴行に加わりたくないと夜勤シフトを変えてくれるよう看護師長に求めたが無視されたと公判で供述している(この件について、神戸市当局も裁判より前に3月の時点で確認していることが、情報公開資料で確認される)。しかも、その拒絶の理由はその上司もまた暴力の加害者だったからだという。

刑事事件の被告人として裁かれた6人を除く他の暴力に加担した、あるいはそれを止めたり告発したりしなかった看護職員ら、医師ら、法人経営者らの責任はなおまったく問われていない。

私が、昨年7月2日放映の神出病院事件を扱ったNHK ETV「バリバラジャーナル どうなってるの?日本の精神医療」に一緒に出演して以来、交流させていただいている18年間同病院に入院し今は地域で一人暮らしをする男性、Tさんの話を紹介する。

音楽好きの彼が、決められた就寝時間以降もポータブルCDプレーヤーでイヤホンを使って音楽を楽しんでいたところ、看護師がそれをとがめ、それに反発したTさんを取り押さえようとして肘をぶつけ彼は歯2本を失った。ちなみに、彼はこの話を仕方なかったこととして淡々とする。元々、建設労働や船員として働く屈強な男だった彼がこれほどの暴力に対し抗議することを諦めるほどパワレス化されたという事実に、長期の社会的入院の惨たらしさや看護師による暴力の残酷さを思わずにはおれない証言でもある・・・

<以下、全文は、おりふれ通信400号(2021年4月号)でお読み下さい。ご購読(年間2,000円です)のお申し込みは、本ブログ右下のメール送信で。または FAX042-524-7566 立川市錦町1-5-1-201 おりふれの会へ>

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ハーディング氏講演会「ヨーロッパの恣意的拘禁防止制度と新しい法的枠組み」

東京精神医療人権センター 木村朋子

 

2月号でお知らせした表記の講演会を、323ZOOMで視聴した。この講演は昨年春ハーディングさんが来日して行われるはずだったが、コロナ感染症の影響で1年延期されオンライン開催となったものだ。家にいながら無料でジュネーブにいる人の話がライブで聴ける。時間とやる気さえあれば、勉強の機会は無限大という今の時代をあらためて思った。

 

講演は冒頭、法改正を繰り返し、スタッフの人権研修を行い、地域でのサポートを充実させて退院促進しても、なお精神病院内での人権侵害は頻発しているという事実を確認する。そして障害者権利条約委員会とWHOは、権利条約(CRPD)に基づき強制処遇廃絶というパラダイムシフトを追求している と述べる。

 

司法精神科医であるハーディングさんが活動するCPT(拷問及び非人間的なまたは品位を傷つける取り扱い、刑罰の防止に関する欧州委員会)が、ヨーロッパ各国の精神病院、入管・刑事施設など、人が本人の意思に反して入れられる施設に、事前予告なく、いかなる時間であっても立ち入り、入所者と直接(立ち合いなしで)面会、診察し、カルテほか法的書類を閲覧する強い権限を持つことは、以前から小林信子さんに聞いていた(おりふれ通信199810/11月号に日赤看護大でのハーディングさんの講演録として小林さんが書いている)。しかし今回の講演で、CPTの活動は、ヨーロッパ評議会という欧州の国連のような組織の、閣僚委員会(2004年「精神障害者の人権及び尊厳の保護に関する勧告」を決議)、議会(決議に拘束力はないが47ヵ国からの324人の議員が目下の政治的・社会的問題について活発に議論し、改革のための発想が生み出される場であるという。ここで2019年に「精神保健における強制を終わらせる」決議がされている)、そしてとりわけ欧州人権裁判所と連動して、効果的な働きをしていることがよくわかった。

 

CPTは2018年~19年にかけて、欧州評議会域内47ヵ国のうち、34ヵ国を訪問し、精神病院への訪問は21ヵ国61病院にのぼるという。(2020年の訪問がコロナ禍でどうだったのか、聞きもらしてしまった。)内訳ではトルコ、ロシア8病院、ギリシャ6病院、フランス、アイルランド5病院などが目につく。訪問結果は、勧告を含む報告書としてその国の政府に送られ、政府は6ヶ月以内に回答しなければならない。これまでに立ち入り調査を拒否した、政府、施設はないという。

 

CPTと欧州人権裁判所との協働・相乗効果は、下の写真のように、裁判所がフランス、ストラスブールに牛のようにとどまり緩慢な動きではあるがどっしりと存在感がある一方、CPTは鷺のように自由にあちこち飛んでいき、牛のもとへ見聞をもたらすと例えられた・・・

<以下、全文は、おりふれ通信400号(2021年4月号)でお読み下さい。ご購読(年間2,000円です)のお申し込みは、本ブログ右下のメール送信で。または FAX042-524-7566 立川市錦町1-5-1-201 おりふれの会へ>

 

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オンライン面会−はじめての経験

東京精神医療人権センター 飯田文子

 オンライン面会というものを初めて経験した。音声が割れてしまって、少し聞き取り辛かったものの、顔を見て話ができることは大きかった。

 前にこの病院に別の方を訪問した時には、主治医の指示で会わせられないと面会を拒否されたが、今回は主治医うんぬんの話はなくて、すんなりとオンライン面会となった。病院側としては、実際に会わせることとオンラインでは、オンラインの方がハードルが低いのか、それとも単に主治医の違いなのだろうか。

 オンライン面会の場所は事務室の片隅らしく、話の内容は側に居る人に伝わる環境と思われた。オンラインがつながると最初に病院の職員が現れ、制限時間は10分ですと告げられた。「話の切りが良いところまででいいですね」ということで、実際は30分近く話をした。

 入院者との話が終わると、また病院の職員が現れたので、次回の面会の予約をした。

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大阪精神医療人権センターの活動を聞いて、感じたこと

松本葉子(埼玉県精神医療人権センター)

 2020年2月23日、埼玉会館にて、「大阪精神医療人権センターの活動から~精神科病院に入院中の方の権利擁護活動の拡充に向けて~」というテーマでの公開講座が開催された。

大阪精神医療人権センターは、1984年3月に発覚した栃木県宇都宮病院事件をきっかけに1985年11月に設立された。宇都宮病院事件は、入院中の精神障害者を看護者が金属パイプで殴打するなどした傷害致死事件であった。大阪精神医療人権センターは、この宇都宮病院事件をきっかけに、人権侵害から精神障害者を救済する活動を展開することを目的として、電話・投書による相談をはじめたそうだ。35年の年月で活動の幅は広がり、現在では、三つの活動を柱としているとのことだった。

  • 声をきく。入院中の方のための個別相談活動(手紙、電話及び面会)
  • 扉をひらく。精神科病院への訪問活動。
  • 社会をかえる。精神医療及び精神保健福祉に係る政策提言。 

今回は、その3つの活動のうち、特に面会活動についてのお話をうかがうことができた・・・(中略)

*埼玉県精神医療人権センター

電話相談 電話050-68724361 相談時間 毎週土曜日 13時~16

郵便での相談の場合、〒330-0055 さいたま市浦和区東高砂町111 コムナーレ9階B-23宛に。

Email;saitamaseisin.jinken@gmail.com

フェイスブック;www.facebook.com/saiseiijin/

ホームページ;https://saitamaseisinjinken.jimdofree.com/

 

<全文は、おりふれ通信391号(2020年5月号)でお読み下さい。ご購読(年間2,000円です)のお申し込みは、本ブログ右下のメール送信で。または FAX042-524-7566 立川市錦町1-5-1-201 おりふれの会へ>

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神奈川精神医療人権センター始めます! 

KP! 神奈川精神医療人権センター 堀合研二郎

 皆様どうも。私、神奈川県は横浜市を本拠地としてピア活動をしております、堀合研二郎と言います。統合失調症と診断されている精神疾患の当事者です。

 今回はこの貴重な紙面をお借りして私達の活動を紹介させていただきます。しばしお付き合いいただけると幸いです。

 と、突然ですが、神奈川精神医療人権センターという団体を立ち上げたいと思います!

 神奈川精神医療人権センターは、私達の大先輩である東京精神医療人権センター、大阪精神医療人権センター、兵庫県精神医療人権センター、埼玉県精神医療人権センターの皆様にならって「神奈川県でも精神科病院に入院されている方達の権利擁護活動を行いたい!」と考えて立ち上げを思いたちました。目下必死で準備をしている最中であります!

 具体的な活動内容は、相談電話の回線を用意して病棟に入院されている方達の個別具体的な声・要望を聞いてそれに応えるというもの。どんな内容の相談が飛び込んでくるのか?始めてみなければ分かりませんが、おそらくは「退院したい」とか「隔離を解除して欲しい」などの自由を求めるものが多いのでは、と想像しております・・・(中略)

当面の連絡先:シャローム港南 堀合研二郎  

横浜市港南区下永谷45-202,203 TEL045-443-6505   info_shalom_konan@yahoo.co.jp

<全文は、おりふれ通信390号(2020年3/4月合併号)でお読み下さい。ご購読(年間2,000円です)のお申し込みは、本ブログ右下のメール送信で。または FAX042-524-7566 立川市錦町1-5-1-201 おりふれの会へ>

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入院中の方と会えるまで~医療観察法病棟編~

東京精神医療人権センター 香澄海

 先日、国立精神・神経医療研究センター病院の医療観察法病棟を人権センターの面談のために訪問した。とにかく構内が広い。総合受付で医療観察法病棟の場所を教えてもらって、その対応をしてくれたガードマンさん風ないでたちの男性が親切に病棟まで案内してくださった。彼の道すがらの話では、構内を近所の方が散歩したり、春はお花見に来たりするという。
 医療観察法病棟は一般病棟とは離れた建物に2病棟あり、そこの受付に面会の申込みをすると、中から鍵が開いて女性の看護師が現れた。そのまま一緒に入れるのかと思ったのだが、そうはいかず、まず「要らないものはコインロッカーに入れてください」と言われた。貼紙には「録音できる機器の持ち込みは禁止」とある。ノートとシャープペンを取り出し、残りはロッカーにしまう。
 次に、空港にあるようなゲートをくぐる。そして金属探知機の棒で全身をチェックされる。さらにボディタッチによるチェックまでなされた。ペン類は本数までチェック表に書き込む。一緒にいた相談員が小さなポーチを持っていたが、その中身も隅々までチェックされた。「身分証明書を見せてください」と言われて人権センターの名刺を渡す。面談の時間は30分だが、人権のことなので多少長くても良いとのこと。
 そして、やっと第一の鍵の扉が開けられ、ソファセットのあるロビーに通され、そこでまた待たされる。しばらくすると、男性の看護師が現れ、第2の鍵が開けられ、面談室に通された。待っていると、そこに看護師に伴われて相談者本人が現れた・・・

 以下、全文は、おりふれ通信366号(2018年2月号)でお読み下さい。ご購読(年間2,000円です)のお申し込みは、本ブログ右下のメール送信で。または FAX042-524-7566 立川市錦町1-5-1-201 おりふれの会へ

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大阪精神医療人権センター【シンポジウム】2018/2/7(水)精神科病院に入院中の人々のための権利擁護の実現に向けて ~日精協によるアドボケーターガイドラインはあかん!!!~(予定)

2018年2月7日(水)12時30分~15時30分 @参議院議員会館

入場には入館証が必要です。12時から議員会館1階ロビーで通行証を配布します。

(1)基調報告
○日本の精神医療の現状、なぜ権利擁護システムが求められるのか
位田浩(大阪精神医療人権センター共同代表・弁護士) 
○「アドボケーターガイドライン」の問題点 
原 昌平(読売新聞大阪本社編集委員・精神保健福祉士) 

(2)リレートーク 
入院経験者/山本深雪(大阪精神医療人権センター・大阪精神障害者連絡会)他
参加費無料
申し込み要 ◆FAX:06-6313-0058 ◆Eメール:advocacy@pearl.ocn.ne.jp

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意  見  書 ~精神科病院に入院中の人々のための権利擁護システムの構築を求め、 日本精神科病院協会によるアドボケーターガイドラインに反対する~

大阪精神医療人権センター会報『人権センターニュース』2017年12月号より転載

認定NPO大阪精神医療人権センター


(要約)
 日本の精神科病院は、世界的にみても入院者数がきわめて多い。半数近くが強制入院であり、任意入院者も多くが閉鎖処遇を受け、長期入院を強いられている。身体拘束・隔離などの行動制限も近年大幅に増加しているなど、精神科病院の入院者の自由と人権は著しく制限されている。この深刻な状況を解消するには、人権侵害に対する救済を目的とする権利擁護システムが不可欠であり、とくに精神科病院から独立した第三者(権利擁護者)による権利擁護活動を実施することが早急に必要である。
 2013年の精神保健福祉法改正では、代弁者制度を含む権利擁護システムの導入が見送られ、法施行3年後の検討事項は「権利擁護」ではなく、「意思決定及び意思の表明についての支援」とされた。その後、厚生労働省の障害者総合福祉推進事業の一環として、日本精神科病院協会による「アドボケーターガイドライン」がまとめられた。

 「アドボケーターガイドライン」は、人権侵害に対する救済を目的とせず、本人に治療を受けさせることを目的としている。「アドボケーター」は、入院者への直接的な支援が禁止される一方、精神科病院に対する報告義務を負い、また、実施条件・方法が医療機関の裁量に委ねられるなど、精神科病院の管理下でしか活動できない。この制度が導入されると、「アドボケーター」という名称で権利擁護システムが導入されたかのような誤った印象を与え、本来求められるべき権利擁護システムの導入に向けての議論を阻害することになり、その導入による弊害は極めて大きい。

 ところが、厚生労働省は「意思決定支援等を行う者に対する研修の実施」のために2018年度予算を要求しており、日本精神科病院協会によるアドボケーター制度の導入に向けた研修を行おうとしている。

 当センターは、精神科病院から独立した第三者として、精神科病院に入院中の方への面会活動や精神科病院への訪問活動による権利擁護活動を実践するとともに、精神科病院から独立した第三者(権利擁護者)による権利擁護システムの構築を求めてきた。私たちは、アドボケーターガイドラインの導入やこれを前提とする研修の実施に強く反対するとともに、人権侵害の救済を目的とした権利擁護活動の実施・拡充に向け、多くの市民が参加できる体制を作り、精神障害者の権利擁護活動に関心のある団体と連携・協力しながら、権利擁護システムの一翼を担っていく所存である。

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改めて医療保護入院制度を考える ー最近の東京精神医療人権センターへの相談からー

東京精神医療人権センター 飯田文子


 この一年間に、精神科病院入院中の方からの相談で、センターとして病院へ面会に行ったのが4例あった。この4人の方達に多くの共通点があると気づいたので、それを報告する。

1 入院してから、センターに相談電話をするまでの時間が、比較的短い。(2週間1人、2ヶ月前後2人、2年数ヶ月1人)

2 今回の入院まで、精神科治療歴がほとんど無い。

3 診断名があいまいで、いわゆる統合失調症と診断されている人がいない。(①「(脳の画像を見せられて)年齢の割に脳が萎縮しているから統合失調症を発症するかもしれない」と保護者が説明された。②「入院中見る限りでは症状は無いが、同意者が訴えているような症状からは統合失調症疑が疑われ、今後顕在化するかもしれない。必ず治療、服薬継続する必要がある」と本人とセンター相談員に主治医が説明。③拒食症 ④不明)

4 比較的年齢が若い。(20代2人、40代1人、50代1人)

5 医療保護入院という強制入院の必要性が感じられない。

6 人権センターとの面会後約1週間で、3人が退院している。

 これまでの経験では、人権センターに「退院したい」と相談してくる人は、精神科治療歴も入院期間も長く、年齢も割合に高い場合が多かった。また退院に至った人も、そこに至るまでには多くの時間と手間がかかった。それがここに来て何故?と考えてみた・・・・

 以下、全文は、おりふれ通信364号(2017年12月号)でお読み下さい。ご購読(年間2,000円です)のお申し込みは、本ブログ右下のメール送信で。または FAX042-524-7566、立川市錦町1-5-1-201おりふれの会へ

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精神障害の娘の転院決定までを振り返って!(後編)

娘の母


7)東京精神医療人権センターの人々との出会い
B病院ケースワーカーの山田さん(仮名)は、話を聞き終えると、東京に人権問題に取り組んでいる団体があるから、まずはそこに相談してみると良いとアドバイスをくれた。一方A病院のPSW田中さん(仮名)にも連絡を取り始めてくれたのだった。

 山田さんと出会って、半月後の4月19日、私は東京精神医療人権センターの事務所を緊張しながら初訪問した。藁にもすがる思いで、夢中で話していた私であったが、皆さん熱心に聴いて、対策を考えてくれたのだった。目頭が熱くなるひとときであった。

  その後もN区は「文書は出せない。診療情報も出せない」の一点張りで、いよいよ何か行動を起こさないといけないと意見が一致。私が2回目の人権センター訪問をした6月21日には具体的な行動計画案が出たのだった。

 ひとつは、まず、A病院にいる娘に人権センターの二人が面会し、本人の意志確認をすること。次に担当のPSW 田中さんにも会い、N区とのやり取り、現状の情報を収集すること。三つ目はN区担当者に人権センターから「本人、家族の依頼で病院間で行う診療情報提供を、福祉事務所が禁ずることはできない」などと電話することを決めた。私も娘に手紙を書いたり、田中さん、山田さんに連絡したりと一週間後に備えて緊張の日々であった。

8)福祉行政の固い壁に風穴が開いた!
 2016年6月29日、人権センターの2人がA病院の娘を訪問してくれた。極度の引きこもりの娘が病室から一人で出て、面談室まで来てくれたことを喜んだ二人だが、娘の表現が「それで良いです」「そうして下さい」と、あまりにも控えめなことに驚いたと後日聞いた。いつもは妹たちのいる京都行きには大きくうなずいて意志を示していたのだが・・・


 以下、全文は、おりふれ通信363号(2017年11月号)でお読み下さい。ご購読(年間2,000円です)のお申し込みは、本ブログ右下のメール送信で。または FAX042-524-7566、立川市錦町1-5-1-201おりふれの会へ

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