いのちのとりで裁判判決について

新生存権裁判東京原告団員 神馬幸悦(じんばこうえつ)

 

2013年厚生労働省からの通達で、生活保護利用者の基準額が段階的に徐々に、最終的には10%引き下げられたことに納得いかない全国で1,025人の方々が原告となり国(厚生労働省)を訴えた裁判、通称いのちのとりで裁判の原告者の1人です。私は2019年より参加し7年が経過しましたが、10数年にも及ぶ長い間闘っておられる方もあります。この裁判の最初の判決は2020625日名古屋地裁であり、残念ながら敗訴でした。この時は裁判長の高裁への転任が近くあり、負けるのではないかという予測が当初からされておりました。次に2021222日大阪地裁ではみごと勝訴をかざり11敗の5分となりました。しかし2021329日札幌地裁の判決から2022513日佐賀地裁判決まで7連続敗訴が続いた為、やはり国相手に勝訴するのは大変なことなんだと思いました。ただこの間に福岡、京都、金沢地裁において全く同一内容で判決文が出される事が続き我々原告者の意見陳述が馬鹿にされた感じがしました。続いて2022525日熊本地裁では勝訴したが通算では28敗。この時は先の結果がどうなるか心配もしました。しかし署名や原告者の意見陳述(生活状況)が各地で裁判長へ届き始めたのか徐々に勝訴判決が増え始め、2025611日前橋地裁の勝訴までに地裁では2011敗、また控訴審の各地高裁での判決も74敗と勝ち越す結果となりました。この間先に大阪高裁では一審が覆り敗訴(大阪訴訟)、名古屋高裁では一審が覆り勝訴(愛知訴訟)と異なった判決が出ました。

そして527日最高裁第三小法廷にて大阪訴訟と愛知訴訟の口頭意見陳述が行われ、私は運良くこの意見陳述を傍聴することができました。大阪の原告者の女性の方からは、毎月100円の貯金で孫たちにお年玉や誕生日プレゼントをあげるのが生きがいですが、生活保護受給額減額によりそれが難しくなってきた。「ばあば、お金ないの?」と聞かれると胸が痛みますと述べられました。また弁護団は変遷する国の主張に道理がないことや、朝日、堀木、老齢加算と重ねてきた裁判判決の致達を逆戻りさせることなく、司法が維持•発展させるべきと訴えました。         

この日1530分から参議院議員会館講堂にて大阪、愛知の原告、弁護団による報告とともにオンライン中継で各地の訴訟原告から生活実態や裁判への思い、支援団体や弁護団から裁判に向けた取り組みの様子が語られました。私も23分でしたが原告者の1人として発言しました。会場310人、オンライン107カ所の参加で627日の最高裁判決で勝利を勝ちとるまで全力でたたかおうとみんなで誓い合いました。

そして202562715時緊張の中で判決を迎えました。残念ながら当日の抽選に漏れ中に入ることはできず、近くの喫茶店で休憩を取った後、最高裁正門〜東門で判決が出るのを待ちました。この間知り合いのジャーナリスト等に心中を聞かれましたが、あまりドキドキする事はなく、冷静に判決を待ちました。20分くらいすると、ネットで勝訴の判決が出たと伝わり10分後ぐらいに原告団、弁護団、支援団が戻り改めて勝訴を確認して皆で万歳しました。その後の出来事は感激で覚えていません・・・

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ピア・レスパイトとは?

松田 博幸

すでに精神科病院に入院している人が地域で暮らせるようにするということは、いうまでもなく、とても重要なことであるが、加えて、地域で暮らしている人たちが精神科病院に入院せずにすむようにするということもとても重要だと思う。そして、後者を実現するにはどうすればよいのかを考える際に、アメリカにおいて、当事者の運動から生まれ、展開されるようになったピア・レスパイト(ピアラン・レスパイトとも呼ばれる)について知ることが、とても参考になるのではないかと思う。以下で、ピア・レスパイトとはどのようなものなのかを示すことができればと思う。

個人的なことから書き始めたい。

一昨年の11月に長年連れ添った連れ合いが突然倒れた。私は救急車を呼び、連れ合いは病院のICUにおいて意識のない状態で治療を受けることになった。てんかんの発作とのことだった。状態はどんどん悪くなり、いつ亡くなるかわからない状態になった。ほぼ奇跡的に命は取り留め、その後意識は戻ったが、脳が委縮し、私のことも含め、記憶がほとんどなくなってしまったことがわかった。その後、状態が悪くなり、身体は動かなくなり、言葉を発しなくなった。現在は寝たきりで、意思疎通ができない状態で施設に入所している。

精神医療、精神保健福祉の領域においてクライシス(危機)という言葉が使われる。ようするに、心の調子が崩れてどうしようもなくなる状態のことであるが、一連の出来事を通して、私はクライシスを何度となく体験した。それまで当たり前に存在していた「日常」が壊れてしまった。そして、常識的な考えや価値観がまったく役に立たなくなってしまった。住み慣れた家を焼け出されたような感覚をもつようになった。「日常」や「常識」とは違う何かを頼りにしないと生きていけなくなったが、その「何か」を自らの手で見つけ出す、あるいは、創り出すしかなくなった。

 そんななか、私の助けになったのは、他の人たちとのつながりや、苦しい状況を生きのびた人たちの言葉だった。薬も役に立ったが(抗不安薬のおかげで、自分の状態を他の人たちに向けて書くことができた)、大きく役に立ったのはそれらだった。

 また、生きるというのはどういうことなのか、生命(いのち)とは何なのか、意思疎通のできない人とどうやってつながればよいのかなど、「常識」は答えを出せない問いに自分で取り組まざるをえなくなり、そうすることが私の生活や人生そのものとなった。世界観が一転した。

 私がそのような状況に置かれているなか、このたびピア・レスパイトに関する原稿の依頼を受けたことは、何かの縁があったようにも感じる。なぜなら、ピア・レスパイトというのは、まさしく、人が体験する、以上のような状況に対応するものだからだ。

 アメリカにおいて展開されているピア・レスパイトは、人がクライシスにあるとき、短期間滞在し、精神科病院への入院を回避することができる場であるが、クライシスの体験をもつ当事者がスタッフを務め、当事者主導で運営されている。医療の場ではなく、病院とはまったく雰囲気が異なる。私も実際に訪問したが(アメリカ、ニューヨーク州の「ローズ・ハウス」)、病院とはまったく異なる場で、人が安心して休息できる場だと強く感じた。(トイレを借りたが、小さなプレートが置かれており、「希望」(Hope)という文字が描かれていたのも印象に残っている。)

2020年に、アメリカにおいて、全国にあるすべてのピア・レスパイトを対象として実施された調査(「ピア・レスパイト基本概要調査」(Peer Respite Essential Features Survey)によると、14の州で計32のピア・レスパイトがあり、27が当事者運営の組織によって運営され、3つが自治体(州、郡、など)によって運営され、2つがそれら以外のサービス提供組織によって運営されていた。予算については、半分を超える18$200,000-$499,000に分布しており、各ピア・レスパイトの資金源の割合を平均すると、最も割合が大きかったのが州政府(メディケイドは除く)であり(53%)、ついで、郡などの自治体であった(28%)。滞在可能な定員は、最少が2人、最多が20人であり、平均は4.6人(中央値は4人)だった。また、滞在可能な日数については、1つが最長日数を定めていなかったが、残りの31については、最短が5日、最長が30日、平均は8.5日(中央値は7日)だった。

次に、ピア・レスパイトで何が生じているのかを述べたいが、何を述べればそれがもっともよく伝わるのだろう? まず浮かぶのは、ピア・レスパイトに滞在した人の体験談を紹介すること・・・・・・

<全文は、おりふれ通信442号(2025年4月号)でお読み下さい。ご購読(年間3,000円です)のお申し込みは、本ブログ右下のメール送信で。または FAX042-524-7566 立川市錦町1-5-1-201 おりふれの会へ>

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NCNPの入院者訪問支援員事業説明会に参加して

根間あさ子


 8月1日の夜藤井千代氏はじめ、NCNP(国立精神神経医療研究センター)の入院者訪問支援員研修関係者?による人権センター相談員への入院者訪問支援員事業説明会に飛び入り参加をして自分もけっこう喋ってしまった。藤井さんが説明してくれた内容での支援員であるなら、2人一組での訪問者のうち一人はピアであったほうが望ましいように思った。欧米でいわゆる「経験専門家」という立場を日本でも確立するためにも、この制度はピアを積極的に募集し育てるべきではないか。アドボカシーという観点からも、精神疾患を経験していることに加えて、病院に強制入院させられていることへの患者の心情に自然と共感出来るのがピアの最も大きな強みである。
 

 私が加わってきた八王子における病院訪問事業では、独自の養成研修を受講した者や、地域の事業所でピア活動をすることにふさわしいと推薦を受けた者が参加してきている。そして病院訪問活動をする中でのピアたちの疑問や不安を解消するために、定例的な会合を持って互いのケアと研鑽を重ねてきている。この会合にはコーディネート役の職員も加わっているが、彼らはオブザーバー的な参加で基本はピアの主導による会合である・・・

<全文は、おりふれ通信436号(2024年9月号)でお読み下さい。ご購読(年間3,000円です)のお申し込みは、本ブログ右下のメール送信で。または FAX042-524-7566 立川市錦町1-5-1-201 おりふれの会へ>

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『死亡退院 さらなる闇』の感想  ―都立松沢病院についての素朴な疑問―

堤 幸彬(NPO法人オメガ・プロジェクト設立準備会)

 

「堤さん、僕を見捨てないでください。松沢送りにしないでください!」グループホームの入居者に唐突に言われて、正直、僕は面食らいました。

僕は約30年ほど前に、東京のT市という町でグループホームを始めました。冒頭の利用者は、東京都多摩総合精神保健福祉センターから来た人でした。皆から自分が嫌われているという思いが高じて、こんな訴えになったのでした。これは被害妄想ではありません。事実、そうでしたから。その後も彼は、ことあるごとに、「僕は松沢送りですか?」という言葉を向けてきました。グループホームの運営委員であり、ピアカウンセラーでもあるYさんに聞きました。「当事者の間に、『松沢送りという言葉があるの?』」すると、Yさんはタバコの煙を吐き出して、こともなげに言いました。「うん、ありますね。」松沢病院に対する疑問が、ムクムクと立ち上がりました。

さらに昔、10年以上前。まだ、僕がお兄さんと呼ばれていた頃の事です。その頃の僕は、主に身体障害の方の介護に入るボランティアをしてました。学生の頃の延長であてどもない活動でしたが、気になることが一つありました。それは、アルコール依存症でした。介護に入っている当事者に酒浸りの人がいました。回りにいる介護者集団も酒飲みでした。アルコール依存症一直線であることは、僕にも見て取れました。これは、ヤバい、なんとかしなければいけない、と思いましたが何の知識も経験もない、ただのお兄さんです。70年代後半には、AAが日本にも入って来ていたようなのですが、そんなことなど知りませんで、ひたすら病院探しをしました。そこで上がってきたのは、まず、国立武蔵、小林病院(現駒木野病院)、都病院(現多摩あおば病院)、成増厚生病院でした。そこには、松沢病院の名はありませんでした・・・

<全文は、おりふれ通信435号(2024年8月号)でお読み下さい。ご購読(年間3,000円です)のお申し込みは、本ブログ右下のメール送信で。または FAX042-524-7566 立川市錦町1-5-1-201 おりふれの会へ>

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新生存権裁判東京判決

原告 神馬幸悦

 

2024年6月13日(木)生活保護受給減額処分の取り消しや損害賠償を求めた訴訟(新生存権裁判東京)の判決がありました。篠田裁判長は「国の判断には裁量権の逸脱、乱用がある」として処分を取り消しました。(賠償請求は棄却)

判決後私は司法記者クラブでの記者会見に出席しました。記者からは、減額によってどういう影響が出たか問われ、私は食費を3分の1削ったり、集会へ参加する交通費が不足して困ったりしたと答えました。6年にも及んだ裁判の進行中にさんきゅうハウスの原告仲間が何人か亡くなり辛い思いもしましたが勝訴の報告ができほっとしました。

この裁判を通じて意見陳述や署名集め&提出、街頭宣伝、厚生労働大臣への要請書提出など様々な体験ができ勉強になりました。

 

裁判の終わりに大変異例の事ではありますが、篠田裁判長より意見表明がありました。社会が未来に向かって「下向きのベクトルではなく、上向きのベクトルに進まなければいけない」と指摘。そのために行政が担う役割があると述べました。またそうした社会にするため、皆さんが一体となって取り組んでほしいと語りました。

今回の訴訟を含めて地裁段階では原告が17勝11敗と勝ち越し。原告弁護団の宇都宮健児弁護士は行政訴訟では原告が勝訴することが難しく、これほど勝つことは異例だと述べました。

なお原告、被告共に上告し場所を東京高裁に移して裁判は続くと思われますが引き続きのご支援をいただけますよう宜しくお願い致します。

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滝山病院「かながわ」退院促進実行委員会の実践活動報告 ―2023年3月22日~2024年5月22日までの14か月間―

滝山病院「かながわ」退院促進実行委員会 代表 原 裕樹

『滝山病院に神奈川県民がまだ7名も入院中!』

 

【おい、なんなんだ~】

おい、なんなんだ~。誰か、何とかしてくれないか~。

この映像を観て、私(原)は思わず嘆きわめきました!

 

ある患者の代理人弁護士による刑事告発で警察が動き、2023215日に看護師が暴行容疑で逮捕されて報道され、225日はNHK「ルポ 死亡退院 ~精神医療・闇の実態~」(NHK NEWSWEBより)の取材チームにより、患者への暴力や違法な拘束、虐待の様子が映像として公開され、白日の下にさらされることになりました(以下映像を文章化し記載)。

「もうつらい思いをしたくないです」泣きながら訴える患者の映像。
病院の職員に殴られたり縛られたりしたと明かしていました。
別の映像には医療スタッフと見られる人物に殴られ「怖い、怖い」と訴える患者の姿もありました。

≪映像のやりとり≫
患者:おーい。
職員:何?「おい」ってなんだよ。「すみません」だよな。口の利き方に気をつけろよ。
患者:痛い、痛いよ。
 病室内で黒っぽい服を着た医療スタッフとみられる人物が、横たわる患者の頭を繰り返しベッドに押さえつける様子が。別の映像では、消灯後とみられる薄暗い病室の中を、医療スタッフとみられる男性が奥のベッドで声を出していた患者のもとまで歩いていくと…。

職員:うるせえよ。みんな寝てんだろ?あ?静かにしろよ
枕で患者の顔面を2回たたく様子が確認できます。

 

≪公開された音声1
患者:たん取ってくれ
職員:『くれ』言ってるやつはだめだって言ってるだろ。何回言ったら覚えるんだよ
患者:…たん取って下さい
職員:嫌です!ギャハハ

≪公開された音声2
職員:本気で行こうか、本気つっても痛くねえだろ、もっと行くぞ!(物音)
   いてぇか?本当に?なぁいてぇか?本気で行こうか?おい!
患者:痛い…

 

【いたたまれない情景】

いたたまれない情景が目に浮かびます。 八王子市にある滝山病院での患者への人権侵害が明らかになりました。実は1980年代から「死亡退院」が多すぎると長く問題視されていたようです。

この滝山病院の院長は、2001年に患者不審死や診療報酬不正で廃院した、埼玉県の朝倉病院の元院長が、滝山病院の院長になっていたのです。人工透析もできる合併症対応可能な長期療養病院として、関東一円の家族や医療機関、福祉行政が頼り、病院が閉鎖病棟に患者を長期にわたり抱え込んで、「退院転院」の考えが低下して「死亡退院」が当たり前になっていたようです。

また、滝山病院はその後も運営を続け、2022630日現在で152人の患者がなお入院し、うち31人は神奈川県民、うち20人が生活保護受給者です。(編集部註 2023630調査では、87人が入院中。そのうち神奈川県民は21人、うち生活保護受給者は14人となっています)

この映像のタイトル通り、入院したら生きて退院できず多くの入院患者が「死亡退院」(死亡しないと病院の外に出られない)とのことでしたが、私はまずは神奈川県の31人を生きて「退院転院」できるようにしようと思って一緒に関わってくれる仲間(実行委員メンバー)探しをしました

 

【「かながわ」に風が吹く】

神奈川県内の福祉や医療などに携わる有志5名が集まって滝山病院「かながわ」退院促進実行委員会を発足することができました。その後2名が加わり計7名(主な肩書:弁護士、医師、看護師、社会福祉士、精神保健福祉ボランティア、兄弟姉妹の会員、精神保健福祉士)と更に1名のオブザーバー(精神保健福祉士)のメンバーで、この14ヶ月間で13回の定例会議を開き様々な検討をしながら準備して活動をしてきました(定例会は平日18時~20時頃、横浜市中区寿町の会館にて開催)。

 

【実行委員会の目指すところ】

  • 滝山病院事件の現状と背景を深く理解する。
  • 滝山病院に入院されている患者の早期救出と生命・人権を守るために私たちに何ができるのかをみなさんと一緒に考える。
  • 今も隔離収容型の病院医療中心である日本の精神科医療を変革していく。

*特に重んじたのは、上記のテーマに関心を持たれたみなさん(サポーター約300名や市民・県民)との関りを持ち続けることで、この間9回の「ニュースレター」をメールにて配信しました。反響として「毎回、活動報告をありがとうございます」「代わりに行政に声明文を出し てくださりありがとうございます」「いつも、自分の団体にも報告させていただいています」などの返信をいただきました。

(中略)

 

◆「神奈川県知事、横浜市長、川崎市長、相模原市長宛」そして「東京都」への申し入れ内容は以下

1.滝山病院入院中の神奈川県民の一刻も早い退院を促すため一人一人に対して具体的な対策を示すこと

2.神奈川県民が滝山病院入院に至った斡旋や紹介の経緯やその後の関わりを具体的に明らかにすること

3.精神科病院への不適切な強制入院や隔離拘束や長期入院や虐待をなくすため具体的な対策を示すこと

4.入院ではなく、地域で生活しながら住まいや医療を続けていけるための、具体的な対策を示すこと

5.地域精神科医療の改善のため、精神障碍当事者や家族や支援者を入れた検討と交渉の場を継続的に設けること

➡それを受けての黒岩知事記者会見が開かれた

 黒岩知事より、面会を嫌がっている滝山病院と積極的に面会をさせてもらうような指示が出てました。20231212日現在、神奈川県民19名の入院患者でした

その結果、神奈川県職員だけでなく横浜市、川崎市、相模原市職員も面会して転院退院への働きかけをし始め、2024522日現在には入院患者はかなり減り7名となりました。

 

最後に2024年に3月に、退院転院したい入院患者や関係者のところに、どこに連絡をしたらよいかの「チラシ」を作って神奈川県、横浜市、川崎市、相模原市役所に配布して、ご本人の手元でお渡し願いたいことを依頼しました。特に川崎市役所は積極的に配ってくださり、お一人の方が転院・退院することができました。まだ「かながわ」には7名の方が入院されているので何とか退院できる方法を考えて一日も早く救出をしていきたいと思っています。

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<全文は、おりふれ通信433・434号(2024年6月号・7月号)でお読み下さい。ご購読(年間3,000円です)のお申し込みは、本ブログ右下のメール送信で。または FAX042-524-7566 立川市錦町1-5-1-201 おりふれの会へ>

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『市民活動のひろば』紹介

編集部から おりふれ通信の紹介記事を載せてくださった「市民活動のひろば」に、今度はおりふれから紹介記事をお願いしました。

 

『市民活動のひろば』発行委員会 江頭晃子

 200261日に『市民活動のひろば』を創刊しました。東京・多摩地域を中心とした市民活動情報誌の発行を始めて丸22年、年10回発行しているので、202451日に220号を発行したところです(『おりふれ通信』のまだ半分)。毎号特集を組み、特集にそった活動をされている36団体・個人に活動紹介をしていただいています。最近の特集では、「いのちを育む食」「暮らしの中で木々(いのち)と共に」「能登半島地震」「地域の学校で学び・集いたい」「ちゃんと知りたい 新型コロナワクチン」「認知症とともに生きられるまちに」などです。思いや理念を持っているのはもちろんのこと、何かしら“動いている”皆さんに書いていただいています。

  • 特集「本人の助けになる 精神医療を」

滝山事件のことが気になっており、219号(2024.4.1)で上記のタイトルで特集を組みました(企画した時は「よりよい精神医療を求めて」と考えていたのですが、ご執筆いただいた皆さんからご助言いただき上記に変更しました)。

細江昌憲さんの巻頭言「滝山病院事件は終わっていない」では、未だに解決されていないだけでなく、報道後の1年間に40人もの患者さんが病院で亡くなっていることに衝撃を受けました。「東京精神医療人権センター」の無料電話相談・病院への訪問や面会活動や、『おりふれ通信』が43年間も継続発行されていること、「国立武蔵病院(精神)強制隔離入院施設問題を考える会」が指摘し続けてくれている病院の存在と医療観察法の問題、「精神科医療の身体拘束を考える会」が書いてくれた身体拘束により亡くなったサベジさんのことなど、恥ずかしながら初めて知ることばかりでした。

100年以上前に言われた「この国に生まれたる不幸」が何ら改善されないばかりか、当事者をないがしろにする制度が強化されることで、より「みえない化」されており、私自身も「みない」ことが当り前になっていることに愕然としました。もっともっと日常のなかで、いろんな人が一緒の暮らしをしたい!と思います。

  • 『おりふれ通信』のすぐそばに

2002年以前は、『市民活動のひろば』は東京都立多摩社会教育会館内の市民活動支援事業として発行していました。同会館は立川市錦町6丁目にあり、事業が廃止となり(私は非常勤だったので解雇となり)、市民組織として発行を継続するためにみんなで小さな事務所を借りたのは錦町1丁目。錦町に25年以上居て、いろんな団体のミニコミも収集してきたのに…知らずにおり、情報収集アンテナ力と多様性が欠けていることも痛感しました(3年前に東村山市萩山町に引っ越しました)。

『おりふれ通信』と資料交換で送っていただき、精神医療国会賠償請求訴訟、口頭弁論の様子、都庁前・滝山病院前行動、グループホーム・当事者団体のこと、学習会や講演会の報告、地域の他団体の紹介など、知り、怒りが湧いたり、みなさんの活動に感心したり、号を重ねて読むたびに大事な視点を培われているとように思います・・・

(中略)

  • 『市民活動のひろば』ご希望号をお送りします。

1号分250円(送料込み)(年102500円)

郵便振替:00150-6-258984   「市民活動のひろば」発行委員会

他金融機関からの送金:ゆうちょ銀行  〇一九(ゼロイチキュウ)   当座  258984

東村山市萩山町2-6-10-1F tel/fax: 042-396-2430

E-mailhiroba2002@a-simin.sakura.ne.jp  http://a-simin.com/

 

  • 市民活動資料室「市民アーカイブ多摩」

 立川市幸町5-96-7 tel:042-536-5535  

 info@archive-tama.sakura.ne.jp  http://www.c-archive.jp/

 開館日:毎週水曜日・第24土曜日 13001600

 

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家でもなく、病院でもない第三の居場所を

根間 あさ子

 

私が応援している、クライシスを入院せずに凌ぐ場所を作った精神保健福祉士と看護師の二人の私財を投入しての取り組みが、クラウドファンディングによって、あともう1年は続けられそうな見通しが立ちました。

 

家でも病院でもなく

第3の安心できる居場所を提供することで

じぶんらしく生活を続けてほしい

新しい可能性に出会ってほしい

既存のサービスや制度で解決できない

・もっとこうだったらいいのにな

・こんなサービスがあったらいいな

に寄り添える活動を目指しています

(マヤッカのいえfacebook 4月20日)

 

「マヤッカのいえ」の小さなパンフレットです

小さく折り畳んだパンフレットを広げていくとあなたに当てたメッセージが現れます

そこは「マヤッカのいえ」という、築50年以上の昭和な一軒家です。みんなでおしゃべりしたり、一緒にシナモンロールを作って食べたりできる茶の間があり、縁側から小さなお庭を眺めることも出来、疲れたら横になれるお部屋もあり、安心して相談できる応接室もあり、というこころ安らげるおうちです。この家には、混乱した人の話をゆっくりとていねいに聴いてくれる人がいて、大概の人は、2、3日過ごせれば、落ち着きを取り戻すことが出来るのです。

私達はたしかに時には混乱します。そういう時は、普段とは違う場所で、誰かに守られて過ごす時間が必要です。私自身も厳しい状況の時に、多摩総合精神保健福祉センターでのショートステイを利用し、家から距離を取る時間が助けになりました。休息入院を使うことも選択肢でしょう。でも、今のような精神科病院が混乱した全ての人に合っているとは思えません。ちょっとだけいつもの場所から離れて休むだけで十分な人もきっと多いと思うのです。

そういう意味で、この二人がやろうとしていることは現代においては時代を先取りしていると言えます。しかし、西洋医学がはびこる以前の日本では、地域において精神的な危機状況にある人を支えてくれる諸々の取り組みが、全国どこでも普通にあったことを私たちは思い出すべきかもしれません。

参考文献「精神病の日本近代」兵頭晶子2008 「洛北岩倉と精神医療」中村治2013

月に1、2回カフェが

開かれています

自分で作ったシナモン

ロールの味わいは

何とも言えない

美味しさです

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さんきゅう秋祭りと新生存権裁判東京

さんきゅうハウス 神馬幸悦

 

私は現在週3回の人工透析を受けているため、どうしても病院中心の生活にならざるを得ず、普通に働くことはできません。そこで、立川市にある「さんきゅうハウス」という生活困窮者に住居や食事提供等のサポートをしているNPO 法人で働いています。

そこで毎週土曜日、お弁当(他にレトルト食品、お菓子、パン、飲み物)を配布しています。毎回20数食から多い日は30食出ます。

 

10月21(土)11時から15時にてさんきゅう秋祭りが行われました。焼きそば、バーベキュー、コーヒー、ジュース等を提供しました。最後は、恒例のビンゴゲームを行いました。お天気にも恵まれ、スタッフとお客様合わせて5 3人の参加者。またカンパも30,000円を超えるほどいただきました。本当にありがとうございました。

予定していたにもかかわらず相談に来れなかった方がいたらしいのですが、逆に予定してなかった新たな相談者も来たらしいです(申し訳ございませんが、神馬はこの日体調悪くて欠席しました)。いずれにしても相談者は毎月絶えることなく何人か訪れてくる状況が続いております。これから年末年始に向けて生活がいっそう厳しくなる人が来るかもしれませんので、みんなで対応したいと思ってます。

 

10月16日に行われた新生存権裁判東京で神馬は意見陳述をしました。

この裁判は、年内12月121330分より最後の裁判(結審)が東京地裁103法廷室で行われ、判決の日が決まります。

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「滝山病院への偽装による強制入院~所沢市の事件から   医療保護入院を考える」に参加しました

東京地業研 山本則昭

923日、浦和で開かれた会は、埼玉県精神医療人権センターが主催し、話題提供者は相原啓介弁護士と藤井千代医師でした。

この事件は、所沢市の職員が、家族がいるにもかかわらず市長同意で滝山病院に医療保護入院させたというものです。その方は、精神疾患の治療と共に人工透析も受けていて、精神状態が不穏となり人工透析を拒否しましたが、他の受け入れ透析機関が見つからないということで透析可能な滝山病院に入院させられたのです。この方には家族(姉)がおられますが、「家族は音信不通」と嘘の文書を作成して市長同意の医療保護入院としました。市の生活保護(生活福祉課)と障害福祉(保健センター)の職員7人が書類送検されています。これは、その方の退院支援に相原氏が関わったことで判明しましたが、そうでもなければ闇に葬られたのでした。

相原氏も当日話しておられましたが、どれだけ透析の受け入れ機関を探したのか、強制入院という形をとらなければ透析治療の継続が不可能という判断をどのようにしたのか、文書の偽造までしたのは何故か、入院先は滝山病院でなければならなかったのかなど疑問は尽きません。残念ながら、当日の会でもその疑問は晴れることはありませんでした・・・

 

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