優生思想反対「ないす害」ミーティングに参加しました。

福冨一郎

 優生思想反対「ないす害」ミーティングというのが、3月、4月、5月と3回にわたって行われました。その1回目(3月)と3回目(5月)に参加してきました。場所は雑司が谷にある「池袋がんばれ!子供村」でした。主催者は、NHKのEテレの番組「バリバラ」で行われた「SHOW-1グランプリ」(障害者のお笑い王者決定戦)で過去2回優勝された、TASKE(タスケ)さんです。参加者は様々な方々で、精神科医、新聞記者、会社員、障害者支援事業所の職員、当事者、家族などで、特徴的だったのは、本業とは別に、何かしらの表現者である方々が多いということでした。たとえば、ミュージシャン、朗読詩人、俳優、コメディアン、アーティスト、ダンサーなどです。最初に、企画者本人よりこのプロジェクトの主旨を聞きました。

 「初めまして。優生思想反対「ないす害」※の発起人兼代表を勤めるTASKEと申します。
この度、身体、精神、知的、発達、肢体不自由など軽度から重度まで目に見える、見えないにかかわらず、自分を含めすべての障害者の為に、少しでも障害者も健常者と同じように生き生きと毎日を過ごせるような生活を目指して、今夏に発生した相模原障害者殺傷事件のような「障害者なんていなくなればいい」と言うナチスの優生思想を持った健常者と呼ばれる人種や、いじめ問題などの「真の害」をライブイベントや定例会などを通して少しでも減らす為に「優生思想反対プロジェクト」を立ち上げる事にしました。かく言う自分も、10歳の秋に遭った交通事故の後遺症として、頭部外傷、左動眼麻痺、難聴、右手(片)麻痺など、そして、4半世紀以上診断されなかった高次脳機能障害を今も残しています。活動としては、主旨に賛同して下さった方々とミーティング、ネットなどを通じて情報交換やアイデアを出し合いながら、ライブイベントや講演会などの活動を展開して行けたらと思います。まだ立ち上げたばかりの「ないす害」ですが、今後も宜しくお願いします」・・・

 以下、全文は、おりふれ通信360号(2017年5・6月号)でお読み下さい。
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「リカバリーの学校」のこれまでとこれから(後半)

リカバリーの学校調布校 主宰 飯野雄治

 私は、調布市(東京都)で、リカバリーの学校調布校という学習会を運営しています。先月に引き続き、このリカバリーの学校について紹介します。

2.リカバリーの学校が生まれた頃
精神保健分野の勉強会を企画する側に混ぜていただいた際に、「当事者とともに」等のコンセプトが積極的に語られるにもかかわらず、勉強会の対象は支援者に限定されてしまう瞬間に立ち会いました。精神疾患がある方向けの勉強会といえば、デイケア等で行われる心理教育プログラムがありますが、その「教科書」を見る限り、病気のことやストレス脆弱性モデルが解説され、薬が「ダムの壁」を高める等の説明があり、体調がよくなった後も薬を飲み続けなければ再発という怖いことが起きますと脅されるようなものでした。かろうじてリカバリーという言葉を取上げたページもありますが、具体的なイメージを提供する情報はなく、遠いアメリカの夢物語かのような印象を与えるものです。

 リカバリーの学校は、当初は、IPSという就労支援プログラムをリカバリーキャラバン隊というチームの一員として紹介する勉強会の延長として開始されました。つまり、IPSを理解し、実施するにはリカバリーやその周辺概念を紹介する必要があったわけです。心理教育は患者が「主体的に療養生活を営めるように」実施されるものだと定義される一方で、IPSは、ひとりの市民として「働く人」という役割を得ることで精神疾患患者としての役割から離脱することを支えるものです。前者は、いわば薬を自分で飲むという良い患者を生み出すことが目的なのに対し、後者は患者という役割を離れることを支えるものです。リカバリーの学校の主眼は、明らかに後者にあります・・・

 以下、全文は、おりふれ通信359号(2017年4月号)でお読み下さい。
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「リカバリーの学校」のこれまでとこれから(前半)

リカバリーの学校調布校 主宰 飯野雄治

 私は、調布市(東京都)で、リカバリーの学校調布校という学習会を運営しています。運営と言っても、月に一回、場所を借りて、「リカバリーの学校」という紙を貼って、お茶を飲むためのお湯を沸かして、参加する皆さんが語り合うきっかけを作っているだけです。とは言うものの、僕にとって、この場は、とても大切な愛おしい場所です。今回と次回で、このリカバリーの学校について、ご紹介します。

1.リカバリーの学校(調布校)の今Photo
(実施頻度や場所、告知)
 月に一回、土曜日の午前10時から正午まで、国領駅(京王線)すぐそばの調布市市民活動支援センター内のオープンスペース(無料)を借りています(4月からは、日曜日の13時から15時に変更予定)。場所は陽があたり、かつ落ち着く「右奥」にします(12人分の椅子と机があります)。私がこのセンターのサポーター会員なので(年会費3,000円)、3か月前から場所を予約できます。ロッカー(無料)も借り、お茶や貼り紙等を置いています。ホワイトボードや電気ポットも借ります(無料)。アカウントを持っていない人でも見れるFacebookページを作り、予定を告知するとともに、地元のフリーペーパー182chにも掲載させていただいています・・・


 以下、全文は、おりふれ通信358号(2017年3月号)でお読み下さい。
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イギリスの地域精神医療 その光と陰

福冨一郎

 2016年12月18日、「イギリスの地域精神医療 その光と陰」と題された講演を聴きに行きました。講師はDPI日本会議の浜島恭子さんという方で、場所はあの、中野サンプラザでした。たくさんの人が集まって、有意義な話を聴くことができました。そのときの感想などを書いてみます。

まえがき
 イギリスと聞くと最近、面白いことがありました。イギリスの議会が国営放送であるBBCに対して、こんなことを言ってきました。「放送終了時には、イギリス国歌である God save the Queen を流すように」。
そして、その日、放送終了後に流された曲は Sexpistols の God save the Queen でした。歌詞の内容はこんな感じです。「女王陛下に神のご加護を、彼女は人間じゃない、あんたに未来なんかあるものか!」。さすがあの「モンティーパイソン」なんていう番組を放映している放送局の面目躍如といったところです。しかも国営放送。Sexpistols というのは、1970年代後半のロックバンドです。この頃のイギリスは、失業率が25%。怒りまくった若者が、あちこちで暴動を起こしたりしていました。そこから生まれた文化はパンクと呼ばれ、ファッションや音楽、芸術など、様々な分野に広がりました。その音楽、パンクロックの中心的存在が Sexpistols でした。
 また、イギリスといえば、福祉発祥の地で、それは1601年のエリザベス救貧法に端を発するところです。日本ではまだ江戸時代になる前です。 そんな反骨精神と福祉の進んだ国というイメージがあります。しかしその反面、最近は移民政策に対して不満を持つ人々が増え、国民投票の結果、EUを脱退することになりました。

講演内容 1.イギリスの医療
 この国の医療制度は評判が悪くて、もちろん医療費は無料なのですが、何ヶ月も待たされるとのことです。お金のある人は、有料の病院ですぐに診てもらえます。それに加えて、たとえば精神科に行きたいと思っても、直接精神科に行くことができません。一次医療といって、一般登録診療所という指定されたかかりつけの医師のところへまず行って、そこの判断で何科を受診するか照会されて、やっと二次医療の地域精神医療チームのところへ行けて、そこから三次医療の病院または地域デイセンターなどにたどり着くわけです。これでは時間がかかるのも無理はないですね。イギリスにも強制入院制度があります。日本の医療保護入院に当たる、アセスメントのための強制入院制度、それと措置入院に当たる、治療のための強制入院制度です。どちらも、決定は慎重に行われ、期間も定められています。強制入院の申請者は、認定精神保健専門職または、はっきりと順位が定められた、最も近い親族になりますが、親族が申請することは希だそうです・・・

 以下、全文は、おりふれ通信357号(2017年1・2月号)でお読み下さい。
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冊子「2013年データから見た埼玉の精神科病院」ができあがりました!

埼玉県の精神医療を考える会 市民ボランティア 村田京子

 埼玉県の精神医療を考える会では、「東京精神病院事情」に憧れて、手本としつつ、精神保健福祉資料(630データ)を有効に活かしたいと冊子づくりに取組み、今年10月に「2013年データから見た埼玉の精神科病院」(全65病院掲載)を発行しました(A4版150頁、頒価1,200円)。2003年、2008年データに続き、3冊目となります。
5年ごとの変化を見るために、前版と同じ基準で8項目(常勤医・常勤正看護師・常勤コメディカル一人当たりの在院者数、回転率、5年以上・3ヶ月未満の在院者率、家庭復帰の退院率、外来者)を点数化し、病院ごとにチャート図で表わしたり、各項目のランキング表を作るなど、630データの集約がメインですが、今回はユーザーに役立つ冊子にしたいという思いから、病院への訪問・見学も実施しました。また数は少ないですが入院経験者とご家族の心の声(アンケート)も掲載しています・・・
Saitamajijou

 以下、全文は、おりふれ通信356号(2016年12月号)でお読み下さい。
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兵庫県独自の措置入院者の継続支援

精神保健福祉士・精神障害当事者 @兵庫県
彼谷哲志

神奈川県相模原市の障害者支援施設で、19名の障害者が殺害されるという痛ましい事件がありました。容疑者の動機などは報道などで漏れ伝わるところですが、裁判を通じて事件の全容が解明されることを願っています。
厚生労働省が事件を受けて設置した「相模原市の障害者支援施設における事件の検証及び再発防止策検討チーム」の中間まとめによれば、相模原市の容疑者は、地元警察から相模原保健所に通報があり、他害の恐れがあるため、北里大学東病院に2週間措置入院。容疑者が退院した後に行政からの支援はとくにありませんでした。警察や行政の連携、病院の判断が適切だったか、様々な議論がなされていることは、読者のみなさんもご存知だと思います。

兵庫県の継続支援チーム
兵庫県では、県独自の取り組みとして、措置入院の退院後のフォローを行う「継続支援チーム」を設けて、今年4月から運用をはじめています。相模原市の事件の翌月には塩崎厚生労働大臣が兵庫県を視察していますし、検討チームも10月に視察する予定で、兵庫の方式を参考に検討が進められる可能性が高いでしょう。
ところで、筆者は現在、相談支援事業所で働いていますが、この継続支援チームと連携したことはなく、制度については私自身も職場の精神保健福祉士も、地元新聞の報道を通してはじめて知りました。県内の多くの精神保健福祉士も似たようなものだと思います。地域で働く精神保健福祉士が措置入院に関わることはそう多くありません。ちなみに、2014年度の全国の措置入院件数は1479件、医療保護入院の17万件から比べると少なく、兵庫県で2015年度末に措置で入院していた患者は15人です・・・

 以下、全文は、おりふれ通信355号(2016年11月号)でお読み下さい。
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「Nさんの病院暮らしから地域移行」支援の体験から

横田彰敏

精神科の病院で長期入院している人が退院して地域で暮らしていくための支援、いわゆる地域移行支援に私は支援者として、ある当事者に約二年位前から退院するまでの間関わらせてもらっていました。その当事者は今年の6月に退院して、今、葛飾区にあるグループホームで元気に暮らしています(と思う)。

 ふだん私は、地域で自立生活をしている知的障がい者と言われている人たちの介助や支援の仕事をしています。ですから精神科の病院で入院している人が、退院して地域で暮らしていくための支援をするというのは、はじめてのことでした。地域移行の支援者といっても、もちろん私は支援者たちの中心的存在というのではなくて、支援者といっていいのかもわからない位のしろうと的立場でした。
私がこの支援に関わったのは、行政から委託された地域移行支援事業の基幹の人(支援者の中心的存在)が、たこの木クラブ(私が所属している支援団体)に、当事者のNさんを紹介してくれたのがきっかけでした。

 以下、全文は、おりふれ通信353号(2016年8/9月号)でお読み下さい。
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奈良県・福祉医療実現への足取り-奈良県家族会連合会奥田和男会長の資料から

編集部から:「マインドなら」(現在は惜しくも休刊中です)というミニコミがあり、おりふれ通信編集部あてに送っていただいたものを楽しみに読んでいました。そこでかなり以前から奈良県の精神障害者医療費助成運動について報告がされていました。今回、「マインドなら」編集者の小林時治さんに、運動の経緯やこれからの課題などを書いていただきたいとお願いしたところ、詳細な資料が送られてきました。
以下に、編集部による抜粋を載せますが、詳しくは6月下旬に発行された300頁を超える『運動の記録』(問い合わせ・注文は、奈良県精神保健福祉ボトムアップ連絡会 Tel/Fax 0472-55-2301)を購入の上ご参照ください。(頒価2000円)

 奈良県の精神障害者福祉医療は、精神保健福祉手帳1級、2級所持者に対し、全診療科の入院・通院に、身体・知的障害者の福祉医療制度と同じ助成をするものですが、6月末現在、橿原市を除く11市と全27町村で実現、もしくはそのメドがつきました。橿原市も前向きに検討中と言われ、2017年度には100%実施の見込みです・・・

 以下、全文は、おりふれ通信352号(2016年7月号)でお読み下さい。
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地域移行の体験から思いつくままに・・・(後半)

宮本 めぐみ

病棟でのグループワークから、患者さん同士の言葉をつなぐ
 地域支援者への受け入れが良かったある病院では、患者とスタッフに地域への関心を持ってもらうため、開放病棟2か所でPSW,看護師と一緒に、動機づけ支援を目的としたグループワークを始めた。始めるまでの道のりは長く、病院が組織として受け入れてくれるまでには様々な工夫と努力が必要であった。

 1つの病棟では、当初「退院」という言葉はタブーであると言われたが、グループワークを重ねていくうちに、そのような空気は感じられなくなった。グループでは日常生活の話から始まり、地域の資源を写真で紹介し関心をもってもらったところで、近くのグループホームや通所施設のスタッフに入ってもらった。そのうちに、患者さんの中から、「行ってみようか」という声があがってきた。
 手始めに喫茶店付きの通所施設を楽しく見学し、引き続き様々な施設をめぐるうちにグループホームにも色んなタイプがあることを分かってもらえた。退院を家族から反対されていた患者さんも、グループホームの存在を知って視野が広がり、退院が現実味を帯びていった。おしゃべりが大好きなSさんも、グループワークの回数を重ねるごとに、周りの話が聞けるようになっていった。グループワークはホールで行っていたため、看護師も手を休めのぞきに来るようになった。こうして、グループも病棟も動き出した・・・

 以下、全文は、おりふれ通信351号(2016年6月号)でお読み下さい。
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地域移行の体験から思いつくままに・・・(前半)

宮本 めぐみ

はじめに                      
 私にとって精神医療との出会いの場は、開設されて間もない中間施設のホステル部門であり、私の実践は退院促進から始まったとも言える。
そのころから、長期在院者を地域で支えていくことの必要性は叫ばれていた。まだ社会資源もほとんどない中で、患者本人が望むならば、体を張って入院を回避し地域で支えようとした時代であった。
あれから40年が経過し、長期在院者も支援を受けながら地域で暮らしていけるようになったが、それでもまだ、入院生活が1年以上になる長期在院者は20万人以上に及ぶ。入院中心から地域で暮らすことが当たり前と言われるようになったにもかかわらず、病床数がほとんど減ってはいないのはなぜだろうか。

 最近、1968年に出されたクラーク勧告を読み直してみた。半世紀も前に、入院の長期化と病院医療偏重の傾向を指摘し、早急な病院改革と地域医療への取り組みの必要性を提起している。その時に国が施策の転換をしなかったことが、多くの人の人生に打撃を与え、今でもその影響が尾を引いていることを改めて確認せざるを得なかった。
私自身は、この数年間、行政から委託を受けて地域から単科の精神病院に入り、病院職員と一緒に地域移行の活動を続けてきた。長い間精神医療の世界に関わってきたことへの罪滅ぼしにはなりそうにないが、一人でも多くの入院患者さんが、地域で暮らせることができればという思いからだった・・・

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