『死亡退院 さらなる闇』の感想  ―都立松沢病院についての素朴な疑問―

堤 幸彬(NPO法人オメガ・プロジェクト設立準備会)

 

「堤さん、僕を見捨てないでください。松沢送りにしないでください!」グループホームの入居者に唐突に言われて、正直、僕は面食らいました。

僕は約30年ほど前に、東京のT市という町でグループホームを始めました。冒頭の利用者は、東京都多摩総合精神保健福祉センターから来た人でした。皆から自分が嫌われているという思いが高じて、こんな訴えになったのでした。これは被害妄想ではありません。事実、そうでしたから。その後も彼は、ことあるごとに、「僕は松沢送りですか?」という言葉を向けてきました。グループホームの運営委員であり、ピアカウンセラーでもあるYさんに聞きました。「当事者の間に、『松沢送りという言葉があるの?』」すると、Yさんはタバコの煙を吐き出して、こともなげに言いました。「うん、ありますね。」松沢病院に対する疑問が、ムクムクと立ち上がりました。

さらに昔、10年以上前。まだ、僕がお兄さんと呼ばれていた頃の事です。その頃の僕は、主に身体障害の方の介護に入るボランティアをしてました。学生の頃の延長であてどもない活動でしたが、気になることが一つありました。それは、アルコール依存症でした。介護に入っている当事者に酒浸りの人がいました。回りにいる介護者集団も酒飲みでした。アルコール依存症一直線であることは、僕にも見て取れました。これは、ヤバい、なんとかしなければいけない、と思いましたが何の知識も経験もない、ただのお兄さんです。70年代後半には、AAが日本にも入って来ていたようなのですが、そんなことなど知りませんで、ひたすら病院探しをしました。そこで上がってきたのは、まず、国立武蔵、小林病院(現駒木野病院)、都病院(現多摩あおば病院)、成増厚生病院でした。そこには、松沢病院の名はありませんでした・・・

<全文は、おりふれ通信435号(2024年8月号)でお読み下さい。ご購読(年間3,000円です)のお申し込みは、本ブログ右下のメール送信で。または FAX042-524-7566 立川市錦町1-5-1-201 おりふれの会へ>

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新生存権裁判東京判決

原告 神馬幸悦

 

2024年6月13日(木)生活保護受給減額処分の取り消しや損害賠償を求めた訴訟(新生存権裁判東京)の判決がありました。篠田裁判長は「国の判断には裁量権の逸脱、乱用がある」として処分を取り消しました。(賠償請求は棄却)

判決後私は司法記者クラブでの記者会見に出席しました。記者からは、減額によってどういう影響が出たか問われ、私は食費を3分の1削ったり、集会へ参加する交通費が不足して困ったりしたと答えました。6年にも及んだ裁判の進行中にさんきゅうハウスの原告仲間が何人か亡くなり辛い思いもしましたが勝訴の報告ができほっとしました。

この裁判を通じて意見陳述や署名集め&提出、街頭宣伝、厚生労働大臣への要請書提出など様々な体験ができ勉強になりました。

 

裁判の終わりに大変異例の事ではありますが、篠田裁判長より意見表明がありました。社会が未来に向かって「下向きのベクトルではなく、上向きのベクトルに進まなければいけない」と指摘。そのために行政が担う役割があると述べました。またそうした社会にするため、皆さんが一体となって取り組んでほしいと語りました。

今回の訴訟を含めて地裁段階では原告が17勝11敗と勝ち越し。原告弁護団の宇都宮健児弁護士は行政訴訟では原告が勝訴することが難しく、これほど勝つことは異例だと述べました。

なお原告、被告共に上告し場所を東京高裁に移して裁判は続くと思われますが引き続きのご支援をいただけますよう宜しくお願い致します。

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滝山病院「かながわ」退院促進実行委員会の実践活動報告 ―2023年3月22日~2024年5月22日までの14か月間―

滝山病院「かながわ」退院促進実行委員会 代表 原 裕樹

『滝山病院に神奈川県民がまだ7名も入院中!』

 

【おい、なんなんだ~】

おい、なんなんだ~。誰か、何とかしてくれないか~。

この映像を観て、私(原)は思わず嘆きわめきました!

 

ある患者の代理人弁護士による刑事告発で警察が動き、2023215日に看護師が暴行容疑で逮捕されて報道され、225日はNHK「ルポ 死亡退院 ~精神医療・闇の実態~」(NHK NEWSWEBより)の取材チームにより、患者への暴力や違法な拘束、虐待の様子が映像として公開され、白日の下にさらされることになりました(以下映像を文章化し記載)。

「もうつらい思いをしたくないです」泣きながら訴える患者の映像。
病院の職員に殴られたり縛られたりしたと明かしていました。
別の映像には医療スタッフと見られる人物に殴られ「怖い、怖い」と訴える患者の姿もありました。

≪映像のやりとり≫
患者:おーい。
職員:何?「おい」ってなんだよ。「すみません」だよな。口の利き方に気をつけろよ。
患者:痛い、痛いよ。
 病室内で黒っぽい服を着た医療スタッフとみられる人物が、横たわる患者の頭を繰り返しベッドに押さえつける様子が。別の映像では、消灯後とみられる薄暗い病室の中を、医療スタッフとみられる男性が奥のベッドで声を出していた患者のもとまで歩いていくと…。

職員:うるせえよ。みんな寝てんだろ?あ?静かにしろよ
枕で患者の顔面を2回たたく様子が確認できます。

 

≪公開された音声1
患者:たん取ってくれ
職員:『くれ』言ってるやつはだめだって言ってるだろ。何回言ったら覚えるんだよ
患者:…たん取って下さい
職員:嫌です!ギャハハ

≪公開された音声2
職員:本気で行こうか、本気つっても痛くねえだろ、もっと行くぞ!(物音)
   いてぇか?本当に?なぁいてぇか?本気で行こうか?おい!
患者:痛い…

 

【いたたまれない情景】

いたたまれない情景が目に浮かびます。 八王子市にある滝山病院での患者への人権侵害が明らかになりました。実は1980年代から「死亡退院」が多すぎると長く問題視されていたようです。

この滝山病院の院長は、2001年に患者不審死や診療報酬不正で廃院した、埼玉県の朝倉病院の元院長が、滝山病院の院長になっていたのです。人工透析もできる合併症対応可能な長期療養病院として、関東一円の家族や医療機関、福祉行政が頼り、病院が閉鎖病棟に患者を長期にわたり抱え込んで、「退院転院」の考えが低下して「死亡退院」が当たり前になっていたようです。

また、滝山病院はその後も運営を続け、2022630日現在で152人の患者がなお入院し、うち31人は神奈川県民、うち20人が生活保護受給者です。(編集部註 2023630調査では、87人が入院中。そのうち神奈川県民は21人、うち生活保護受給者は14人となっています)

この映像のタイトル通り、入院したら生きて退院できず多くの入院患者が「死亡退院」(死亡しないと病院の外に出られない)とのことでしたが、私はまずは神奈川県の31人を生きて「退院転院」できるようにしようと思って一緒に関わってくれる仲間(実行委員メンバー)探しをしました

 

【「かながわ」に風が吹く】

神奈川県内の福祉や医療などに携わる有志5名が集まって滝山病院「かながわ」退院促進実行委員会を発足することができました。その後2名が加わり計7名(主な肩書:弁護士、医師、看護師、社会福祉士、精神保健福祉ボランティア、兄弟姉妹の会員、精神保健福祉士)と更に1名のオブザーバー(精神保健福祉士)のメンバーで、この14ヶ月間で13回の定例会議を開き様々な検討をしながら準備して活動をしてきました(定例会は平日18時~20時頃、横浜市中区寿町の会館にて開催)。

 

【実行委員会の目指すところ】

  • 滝山病院事件の現状と背景を深く理解する。
  • 滝山病院に入院されている患者の早期救出と生命・人権を守るために私たちに何ができるのかをみなさんと一緒に考える。
  • 今も隔離収容型の病院医療中心である日本の精神科医療を変革していく。

*特に重んじたのは、上記のテーマに関心を持たれたみなさん(サポーター約300名や市民・県民)との関りを持ち続けることで、この間9回の「ニュースレター」をメールにて配信しました。反響として「毎回、活動報告をありがとうございます」「代わりに行政に声明文を出し てくださりありがとうございます」「いつも、自分の団体にも報告させていただいています」などの返信をいただきました。

(中略)

 

◆「神奈川県知事、横浜市長、川崎市長、相模原市長宛」そして「東京都」への申し入れ内容は以下

1.滝山病院入院中の神奈川県民の一刻も早い退院を促すため一人一人に対して具体的な対策を示すこと

2.神奈川県民が滝山病院入院に至った斡旋や紹介の経緯やその後の関わりを具体的に明らかにすること

3.精神科病院への不適切な強制入院や隔離拘束や長期入院や虐待をなくすため具体的な対策を示すこと

4.入院ではなく、地域で生活しながら住まいや医療を続けていけるための、具体的な対策を示すこと

5.地域精神科医療の改善のため、精神障碍当事者や家族や支援者を入れた検討と交渉の場を継続的に設けること

➡それを受けての黒岩知事記者会見が開かれた

 黒岩知事より、面会を嫌がっている滝山病院と積極的に面会をさせてもらうような指示が出てました。20231212日現在、神奈川県民19名の入院患者でした

その結果、神奈川県職員だけでなく横浜市、川崎市、相模原市職員も面会して転院退院への働きかけをし始め、2024522日現在には入院患者はかなり減り7名となりました。

 

最後に2024年に3月に、退院転院したい入院患者や関係者のところに、どこに連絡をしたらよいかの「チラシ」を作って神奈川県、横浜市、川崎市、相模原市役所に配布して、ご本人の手元でお渡し願いたいことを依頼しました。特に川崎市役所は積極的に配ってくださり、お一人の方が転院・退院することができました。まだ「かながわ」には7名の方が入院されているので何とか退院できる方法を考えて一日も早く救出をしていきたいと思っています。

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<全文は、おりふれ通信433・434号(2024年6月号・7月号)でお読み下さい。ご購読(年間3,000円です)のお申し込みは、本ブログ右下のメール送信で。または FAX042-524-7566 立川市錦町1-5-1-201 おりふれの会へ>

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『市民活動のひろば』紹介

編集部から おりふれ通信の紹介記事を載せてくださった「市民活動のひろば」に、今度はおりふれから紹介記事をお願いしました。

 

『市民活動のひろば』発行委員会 江頭晃子

 200261日に『市民活動のひろば』を創刊しました。東京・多摩地域を中心とした市民活動情報誌の発行を始めて丸22年、年10回発行しているので、202451日に220号を発行したところです(『おりふれ通信』のまだ半分)。毎号特集を組み、特集にそった活動をされている36団体・個人に活動紹介をしていただいています。最近の特集では、「いのちを育む食」「暮らしの中で木々(いのち)と共に」「能登半島地震」「地域の学校で学び・集いたい」「ちゃんと知りたい 新型コロナワクチン」「認知症とともに生きられるまちに」などです。思いや理念を持っているのはもちろんのこと、何かしら“動いている”皆さんに書いていただいています。

  • 特集「本人の助けになる 精神医療を」

滝山事件のことが気になっており、219号(2024.4.1)で上記のタイトルで特集を組みました(企画した時は「よりよい精神医療を求めて」と考えていたのですが、ご執筆いただいた皆さんからご助言いただき上記に変更しました)。

細江昌憲さんの巻頭言「滝山病院事件は終わっていない」では、未だに解決されていないだけでなく、報道後の1年間に40人もの患者さんが病院で亡くなっていることに衝撃を受けました。「東京精神医療人権センター」の無料電話相談・病院への訪問や面会活動や、『おりふれ通信』が43年間も継続発行されていること、「国立武蔵病院(精神)強制隔離入院施設問題を考える会」が指摘し続けてくれている病院の存在と医療観察法の問題、「精神科医療の身体拘束を考える会」が書いてくれた身体拘束により亡くなったサベジさんのことなど、恥ずかしながら初めて知ることばかりでした。

100年以上前に言われた「この国に生まれたる不幸」が何ら改善されないばかりか、当事者をないがしろにする制度が強化されることで、より「みえない化」されており、私自身も「みない」ことが当り前になっていることに愕然としました。もっともっと日常のなかで、いろんな人が一緒の暮らしをしたい!と思います。

  • 『おりふれ通信』のすぐそばに

2002年以前は、『市民活動のひろば』は東京都立多摩社会教育会館内の市民活動支援事業として発行していました。同会館は立川市錦町6丁目にあり、事業が廃止となり(私は非常勤だったので解雇となり)、市民組織として発行を継続するためにみんなで小さな事務所を借りたのは錦町1丁目。錦町に25年以上居て、いろんな団体のミニコミも収集してきたのに…知らずにおり、情報収集アンテナ力と多様性が欠けていることも痛感しました(3年前に東村山市萩山町に引っ越しました)。

『おりふれ通信』と資料交換で送っていただき、精神医療国会賠償請求訴訟、口頭弁論の様子、都庁前・滝山病院前行動、グループホーム・当事者団体のこと、学習会や講演会の報告、地域の他団体の紹介など、知り、怒りが湧いたり、みなさんの活動に感心したり、号を重ねて読むたびに大事な視点を培われているとように思います・・・

(中略)

  • 『市民活動のひろば』ご希望号をお送りします。

1号分250円(送料込み)(年102500円)

郵便振替:00150-6-258984   「市民活動のひろば」発行委員会

他金融機関からの送金:ゆうちょ銀行  〇一九(ゼロイチキュウ)   当座  258984

東村山市萩山町2-6-10-1F tel/fax: 042-396-2430

E-mailhiroba2002@a-simin.sakura.ne.jp  http://a-simin.com/

 

  • 市民活動資料室「市民アーカイブ多摩」

 立川市幸町5-96-7 tel:042-536-5535  

 info@archive-tama.sakura.ne.jp  http://www.c-archive.jp/

 開館日:毎週水曜日・第24土曜日 13001600

 

<全文は、おりふれ通信433号(2024年6月号)でお読み下さい。ご購読(年間3,000円です)のお申し込みは、本ブログ右下のメール送信で。または FAX042-524-7566 立川市錦町1-5-1-201 おりふれの会へ>

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家でもなく、病院でもない第三の居場所を

根間 あさ子

 

私が応援している、クライシスを入院せずに凌ぐ場所を作った精神保健福祉士と看護師の二人の私財を投入しての取り組みが、クラウドファンディングによって、あともう1年は続けられそうな見通しが立ちました。

 

家でも病院でもなく

第3の安心できる居場所を提供することで

じぶんらしく生活を続けてほしい

新しい可能性に出会ってほしい

既存のサービスや制度で解決できない

・もっとこうだったらいいのにな

・こんなサービスがあったらいいな

に寄り添える活動を目指しています

(マヤッカのいえfacebook 4月20日)

 

「マヤッカのいえ」の小さなパンフレットです

小さく折り畳んだパンフレットを広げていくとあなたに当てたメッセージが現れます

そこは「マヤッカのいえ」という、築50年以上の昭和な一軒家です。みんなでおしゃべりしたり、一緒にシナモンロールを作って食べたりできる茶の間があり、縁側から小さなお庭を眺めることも出来、疲れたら横になれるお部屋もあり、安心して相談できる応接室もあり、というこころ安らげるおうちです。この家には、混乱した人の話をゆっくりとていねいに聴いてくれる人がいて、大概の人は、2、3日過ごせれば、落ち着きを取り戻すことが出来るのです。

私達はたしかに時には混乱します。そういう時は、普段とは違う場所で、誰かに守られて過ごす時間が必要です。私自身も厳しい状況の時に、多摩総合精神保健福祉センターでのショートステイを利用し、家から距離を取る時間が助けになりました。休息入院を使うことも選択肢でしょう。でも、今のような精神科病院が混乱した全ての人に合っているとは思えません。ちょっとだけいつもの場所から離れて休むだけで十分な人もきっと多いと思うのです。

そういう意味で、この二人がやろうとしていることは現代においては時代を先取りしていると言えます。しかし、西洋医学がはびこる以前の日本では、地域において精神的な危機状況にある人を支えてくれる諸々の取り組みが、全国どこでも普通にあったことを私たちは思い出すべきかもしれません。

参考文献「精神病の日本近代」兵頭晶子2008 「洛北岩倉と精神医療」中村治2013

月に1、2回カフェが

開かれています

自分で作ったシナモン

ロールの味わいは

何とも言えない

美味しさです

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さんきゅう秋祭りと新生存権裁判東京

さんきゅうハウス 神馬幸悦

 

私は現在週3回の人工透析を受けているため、どうしても病院中心の生活にならざるを得ず、普通に働くことはできません。そこで、立川市にある「さんきゅうハウス」という生活困窮者に住居や食事提供等のサポートをしているNPO 法人で働いています。

そこで毎週土曜日、お弁当(他にレトルト食品、お菓子、パン、飲み物)を配布しています。毎回20数食から多い日は30食出ます。

 

10月21(土)11時から15時にてさんきゅう秋祭りが行われました。焼きそば、バーベキュー、コーヒー、ジュース等を提供しました。最後は、恒例のビンゴゲームを行いました。お天気にも恵まれ、スタッフとお客様合わせて5 3人の参加者。またカンパも30,000円を超えるほどいただきました。本当にありがとうございました。

予定していたにもかかわらず相談に来れなかった方がいたらしいのですが、逆に予定してなかった新たな相談者も来たらしいです(申し訳ございませんが、神馬はこの日体調悪くて欠席しました)。いずれにしても相談者は毎月絶えることなく何人か訪れてくる状況が続いております。これから年末年始に向けて生活がいっそう厳しくなる人が来るかもしれませんので、みんなで対応したいと思ってます。

 

10月16日に行われた新生存権裁判東京で神馬は意見陳述をしました。

この裁判は、年内12月121330分より最後の裁判(結審)が東京地裁103法廷室で行われ、判決の日が決まります。

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「滝山病院への偽装による強制入院~所沢市の事件から   医療保護入院を考える」に参加しました

東京地業研 山本則昭

923日、浦和で開かれた会は、埼玉県精神医療人権センターが主催し、話題提供者は相原啓介弁護士と藤井千代医師でした。

この事件は、所沢市の職員が、家族がいるにもかかわらず市長同意で滝山病院に医療保護入院させたというものです。その方は、精神疾患の治療と共に人工透析も受けていて、精神状態が不穏となり人工透析を拒否しましたが、他の受け入れ透析機関が見つからないということで透析可能な滝山病院に入院させられたのです。この方には家族(姉)がおられますが、「家族は音信不通」と嘘の文書を作成して市長同意の医療保護入院としました。市の生活保護(生活福祉課)と障害福祉(保健センター)の職員7人が書類送検されています。これは、その方の退院支援に相原氏が関わったことで判明しましたが、そうでもなければ闇に葬られたのでした。

相原氏も当日話しておられましたが、どれだけ透析の受け入れ機関を探したのか、強制入院という形をとらなければ透析治療の継続が不可能という判断をどのようにしたのか、文書の偽造までしたのは何故か、入院先は滝山病院でなければならなかったのかなど疑問は尽きません。残念ながら、当日の会でもその疑問は晴れることはありませんでした・・・

 

<以下、全文は、おりふれ通信427号(2023年11月号)でお読み下さい。ご購読(年間2,000円です)のお申し込みは、本ブログ右下のメール送信で。または FAX042-524-7566 立川市錦町1-5-1-201 おりふれの会へ>

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滝山病院事件を地域で考える学習会を開催しました

社会福祉法人プシケおおた 青木範子

 

2023年9月9日、社会福祉法人プシケおおた内実行委員会主催で「滝山病院事件を地域で考える学習会」を開催しました。

私の働く社会福祉法人プシケおおたは大田区にあります。主に精神障がいをお持ちの方の支援をしており、生活支援センターⅠ型、グループホーム、B型作業所、地域生活安定化支援事業、自立生活援助事業を行っています。私はその中のこうじや生活支援センターにて地活Ⅰ型業務と計画相談、地域移行、地域定着支援を行っています。

学習会ではNHK「ルポ死亡退院~精神医療・闇の実態~」にて退院支援をされた弁護士の相原啓介先生、NPOトモニ代表で滝山病院退院支援連絡会の細江昌憲さん、横浜市コトブキ共同診療所医師の越智祥太先生、社会福祉士と精神保健福祉士の常数英昭さんが登壇してくださり、108名の方が参加してくださいました。

 相原先生と細江さんからは滝山病院内での違法行為や事件の現状を教えていただきました。今回の報道により社会的非難が集中していることや遅々として進まない退院支援について、また滝山病院でたくさんの方が亡くなっている現状に対して、1日でも早く退院をするためには地域の支援者が協力していくことの大切さを実際に退院支援されているおふた方からお話しいただいたことはとても力強く、切迫したものでした。

越智先生からは現在の勤務地で透析治療を受けながら精神科の外来通院をされている方の実例を挙げて、地域で支えていくことについてや「目の前からいなくなれば安心」という心理が働き「手っ取り早く」解決を求める効率主義と適応主義が人権の軽視を生んでしまうこと、常数さんからは長期入院をされている生活保護受給者の支援や生活保護法に基づいた制度等お話しいただきました。今回の学習会では様々な立場から見える滝山病院問題について考えることができるきっかけになったと思います・・・

<以下、全文は、おりふれ通信426号(2023年10月号)でお読み下さい。ご購読(年間2,000円です)のお申し込みは、本ブログ右下のメール送信で。または FAX042-524-7566 立川市錦町1-5-1-201 おりふれの会へ>

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投稿 患者会・患者自治会の必要性 その4(最終回)

京都市伏見区前進友の会やすらぎの里作業所 入退院5回

コテコテの躁うつ病 キーさん革命の鬼えばっち 江端一起

 

 オレだけ生き延びてしまった、、、、あの信州の精神病院からオレだけが生き延びてしまった、しかもあの病院から運よく生きて出られた患者の中で、『前進友の会やすらぎの里』と出会うことが出来て、またもや、運よくオレだけが『キーサンとしての生きがい』を得て『キーサンの人間関係』の中でオレだけが『生きている実感』を感じているのなら、ソレは恐るべきことである、とソウ想う。許されることではないと想う。だって、えばっちだって『病者運動ボスの活動家』ナンだから、、、

 『当事者運動家』諸氏よ『当事者活動家』諸氏よ『国家資格専門職人権擁護活動家』諸氏よ、それでいいのか、、、本当にそれでいいのか、、、イマの今時にこそ『ピアカウンセラー養成講座』『ピアサポーター養成講座』を批判し尽さなければならない、なんとなれば、このママでは障害者間に最大の『生きがいの格差』をもたらすであろうから、、、すまし顔の猿のようにスーツを着て人前で得々と法律のハナシを語る『当事者』ほど、この『生きる喜びの格差』を意識的に拡げる存在はなかろうに、、、『パラリンピック』を批判し尽さなければならない意味がココにある。『パラリンピック金メダリスト』ほど障害者間の『生きがいの格差』を見せつける存在はなかろうから、、、とすると、精神病患者にとっての、或いは『所謂言うところの発達障害者』にとっての『パラリンピック金メダリスト』とは、ドンな存在であろうか、、、そう、みなさん御想像のとうりであろう、、、

 ソウなのである、すなわち、自分の活動と論文と国会と外国旅行のために、自分が味わったこともないような、精神病院のコトや精神診療所、閉鎖病棟や保護室や五点張りや電パチや、看護士精神医の暴力や、クスリ飲んでない奴がナンで大量投薬や大量減薬の害を言いつのって、まるで自分がやられたかのように喋る、これは、もはや同じ『病者なかま』を『利用』し尽した『生きがいの搾取』であろう。そう、もはや、『無仁義病者運動ボス』の『利用』し尽くす『オモタい病者なかま』への『生きがいの搾取』である。コレはひょっとすると『良心的一所懸命のスタッフ』達の『モノ言わぬ通所者』『依存してくる利用者』側への『必要とされる実感の格差拡大』よりも、悪辣極まりないことかもしれないと、想うのである。だって『酷な』言い方かもしらぬが『一所懸命やる良心的スタッフ』は確かに、病者のセーカツを支えてはくれてイルのだから、、、特にPSW系は、実質のセーカツの糧を入れ込んでくれるわけなのだから、、、

 とすると、『無仁義病者運動ボス』の『利用』し尽くした挙句の『オモタい病者なかま』への『生きがいの搾取』とは、、もはや『生きる実感いのちそのものの盗人』であるとシカ言いようがない、、、倫理的に許されることなのであろうか、、、酷な言い方ではあろうが、『精神病者解放運動の本筋』がコレに為ってシマッてきたのが、精神の当事者運動の不幸の一つだと想うのだが、ドウであろうか、、そして遂には『無仁義病者運動ボス生きがい搾取者』『精神病患者の生きる実感盗人』とシカ言いようのないような者までも登場である。コンな者までもが、登場したのである。怖ろしいことだ。しかも、しかもである、『被害』の実態を公表し批判することも出来なくなり掛かっている、コンなていたらくだから、とにもかくにも『活動家は喋らない方がいいに決まっている』と叫びたくなる。

 

 だから、『選ばなければならない』と想うのである。『選べる』状況がセッカクにイマの今時に出来得かかっているのであれば、、、、もちろん、『選び得る』状況が事態が出来得ていることが前提なのである。だから『イマの今時の良心的素晴らしい福祉』の場でこそ、、、なのだけれど、、、特に特に『支援者』はドウするのか考えないといけない、福祉の大学なんかでは教えてくれないのだから、、、『契約関係』のママでいいのか『人間関係』を目指さなくても良いのか、『サービスの供給専門職』のママで『サービス提供者』のママでいいんですか、、、『スタッフダチンコ』を目指さなくても出来てしまえるのか、、、『する側』『される側』を踏んまえた上で、で考えてもらいたいと、そう想う。そう、キビし過ぎるかもしれない、だから、ココは強くは言えない、、、でもチョットだけ、、『利用者』としては『サービスの受益者』のママでいいのかい、『キーサントモダチ』を目指さないのかい、『群れて』『支え合って』『助け合って』『キーサントモダチ』を目指さないのかい、、、『問い詰める』ようなことに為ってはゼッタイにダメだ、だって、『自分の意向』を聞いてはもらえなかった人生なんだから、、だから、ゴメンよ『問い詰める』ようなことになってはいけないゼッタイに、、、したらアカンとそう想う、、でもでも『患者自治会』を目指して『キーサントモダチ』に為りませんかと呼びかけ続けたい、、、『問い詰める』ようなことに為ってシマワないように、、、『サービスの受給者』のママで『サービスの受益者』のママで『サービスの利用者』のママで『サービスの量と質の奪い合い』のママでいいんですか、、、

 だがしかし、でも、一方で、ココは、再度再度大声で叫んでおこう、特に特には特に『病者運動ボス』はドウするのか『パラリンピックの金メダリスト』に為ろうとするのか『キーサントモダチ』を目指そうとするのか、、、ともあれ『無仁義病者運動ボス生きがいの搾取者』『精神病患者の生きる実感盗人』は在り得ない外道の所行と想うが、、、

 

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投稿 患者会・患者自治会の必要性 その4(中)

京都市伏見区前進友の会やすらぎの里作業所 入退院5回

コテコテの躁うつ病 キーさん革命の鬼えばっち 江端一起

  『必要とされている実感』がなければ、『必要とされる場』が無いと、ヒトは生きてはいけない。だから、『役割』を見つける。『必要とされる関係』をこしらえていく。『支え合って生きる』と云う『役割』を自分たちでこしらえていく。それぞれが必要とされる場を自分たちでこしらえていく。必要とされている実感と人間関係を場を共にしながらこしらえていく。『支え合って生きる』だからコソのキーサントモダチなのである。ヒトは、特に弱いものは『群れ』ることでしか生きてはいけない。ヒトは一人では生きてはいけないから。『本物の生きがい』が必要だから。『本物の生きる実感』を求めるのだから。『人である限り生きなければ』ならないのだから、、、『よりよく生きなければ』ならないのだから、、、『右肩上がり』ではなく『社会復帰路線』『働く権利』ではない、の、だけれども、そう『よりよく生きて』いきたいのである。ソレを奪ってほしくないのである。『本物の生きがい』を見い出して『生きていきたい』のである。

 でも、だからこそ、『一所懸命ガンバッているスタッフ』側からの「今、これだけ充実しかかっている精神福祉の中で、私たちの実践の中に、今何故にココに必要があるのか」と云う問いに答えなければならなくなった、、、、、生き延びて生き延びて生き延びて『やっとこさココにたどり着いて優しいスタッフに囲まれて生保も年金も貰えるようになったし、訪看の看護婦さんもヘルパーさんも来てくれるようになって優しいし、ご飯も作ってくれるし、もうコレでいいやと感じている通所者利用者』側からの「今何故にココに必要なのか」と云う問いに答えなければならなくなった、、、

 そう、『素晴らしいよくやるスタッフ』と『通所者』が『福祉サービスの供給者受益者』に為ってしまった時に、『スタッフ側の愛とやりがい』に囲まれてしまった時に、取り返しのつかないようなことがおきてしまうのである。『通所者』『利用者』側の病者にナニが惹起されてしまうのか、ナンと「前進友の会やすらぎの里作業所みんなの部屋」でナニがひきおこされてシマッタのか、えばっちは、見てきたからなのである、、、病者間に『支え合って生きる』ではなく『足の引っ張り合い』がおきてしまうのである。そう『スタッフ側の供給するサービスの質と量の奪い合い』が始まってしまうのである。

 そしてついにはそう、まるでまるで『ホストクラブのホストの奪い合い』か『キャバクラのお姉さんの奪い合い』のような『福祉サービスの量と質の奪い合い』のヨウなコトに為ってくるのである。『キーサントモダチ』ゆえの『ニクマン』とは似ても似つかないような、、、それでいてスタッフ側は、『やりがい』『生きがい』『働きがい』にまみれて亢進につぐ昂進のあげくに『燃え尽き』の様になりながら、ついには、『依存されることに依存』していく仕儀と為る。詳しくはもうココでは語れない、、、もう嫌なのだ。シンドイのだ。そう、だから、コンな場合に備えて、『福祉サービスの提供の公平性と平等性』を担保せんがためにこそ、『専門職能性』『国家資格』『契約関係』『適正化委員会』『第三者機関』が必要に為ってくるのである。それと、ありとあらゆる『ピアサポート』ダノ『オルタナティヴ』ダノ『アドヴォカシー』ダノ『オープンダイアローグ』ダノ『ノーマライゼーション』ダノ『ラップ』ダノ『アクト』ダノ『リカバリー』ダノと『片カナ用語的おためごかし』が必要に為ってくるのである。ナニかが、決定的に欠如しているのが分からないのか、、、

 逆だ、逆に為らないと、タイヘンなことに為ってしまう。ナニもかもが失われてしまうんだ。『運動的積み上げ』すらも、すらも、失われてシマウコトに為るのに、ソコに気が付かないのか、、、『制度』ダケが『法律』ダケが立派に為って、、、、『本物の人間関係』『本物のトモダチ』を『本物の人と人との本物の関係』の中で、『本物のはたらきがい』を、、『本物の生きがい』を、、、なかまとともに、見い出そうとするジッサイのセーカツのなかでしか、、、『本物の生きることそのもの』を、、、『本物の生きる喜び』を、、、ああああぁぁぁドウ言えばいいのか、、だから、「キーサンセーカツ列伝」で書き綴ったような、ボクたちもそリゃあーーイロイロと、ホンとイロイロはアルんだけれど、アリながらだけれども、コンなカンジの『雰囲気』の『与太話』や『レク』や『旅行』や『関係性』や『ニクマン』や『食事会』や『生きざま』が『死にざま』が『トモダチがい』がみなさんの場にアリますか、と言わなければならないのか、、、こんな『与太話』しながら『ニクマン』まみれになりながら『愉しく』ながらも『シンドく』ヤッていますか、と、、こんな『食事会』やってますかと、、、、

 

<以下、全文は、おりふれ通信424号(2023年8月号)でお読み下さい。ご購読(年間2,000円です)のお申し込みは、本ブログ右下のメール送信で。または FAX042-524-7566 立川市錦町1-5-1-201 おりふれの会へ>

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