マイノリティーの声を届ける国際人権保障システムについて 「わたしたちの声を国連へ~活用しよう!国連の人権保障システム~」に参加して

全国「精神病」者集団 運営委員・精神障害当事者会ポルケ代表
山田 悠平

12月10日。世界各地では国際人権デーにちなんだ集会やイベントが開催されました。東京渋谷区でも“国連人権勧告実現を!実行委員会”主催の「わたしたちの声を国連へ~活用しよう!国連の人権保障システム~」という集会とパレードが実施されました。今回は、その集会の学びを踏まえレポートします。

◎世界人権宣言と障害者権利条約
国際人権デーは、1948年12月10日に国連総会で「世界人権宣言」が採択されたことを記念して定められました。精神病者に関係深い障害者権利条約をはじめ、国際連合で結ばれた人権条約の基礎となるものです。
障害者権利条約は基本的人権について障害の無い人たちに保障されて来たであろう権利を、障害のある人にも実質的に保障しなさいと世界が認めたものとよく評されます。そういった意味で、障害者権利条約の条文にたびたび登場する「他の者との平等を基礎として」というキーワードは、世界人権宣言の第一条「すべての人間は、生れながらにして自由であり、かつ、尊厳と権利とについて平等である」をベースにしているとも言えます。
これは、障害者の権利は、「特権」を付しているのではなく、障害者も「すべての人間」の一員として扱うということを確認するうえでも重要な意義があります・・・


 以下、全文は、おりふれ通信365号(2018年1月号)でお読み下さい。ご購読(年間2,000円です)のお申し込みは、本ブログ右下のメール送信で。または FAX042-524-7566、立川市錦町1-5-1-201おりふれの会へ

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「日本のMattの町をどうする!」参加報告

佐藤 朝子


10月9日、虎の門ニッショーホールでのイベントに参加してきました。午前中は大熊一夫さんが作られた映画上映、午後からはシンポジウムが行われました。

 映画は“精神病院のない社会”というタイトルのドキュメンタリー映画です。夫により警察官通報され、患者本人はろくに話も聞いてもらえずに、夫と警察官の話だけで措置入院させれた患者のインタビューから始まりました。小さい子供がいるから早く退院したいと医師に話しても「ゆっくりしていってください」と言われ、徐々に本心を言ってはいけないんだと悟ります。本当は夫のDVによるトラブルが精神科病院への入院になってしまったらしいのですが、退院後の方がフラッシュバックのように入院生活を思い出し体調が悪くなっているそうです。

 イタリアでは1999年に県立精神病院をすべて閉鎖しました。2017年には国立司法精神病院も閉鎖し、約12万人の患者が地域に退院していかれたそうです。そのことは“むかしMattoの町があった”という映画になりました。精神科医であるフランコ・バザーリアが奮闘し、バザーリア法と呼ばれる法律が制定され、精神科病院を開放化するまでの失敗と成功が描かれています。現在のイタリアは私立精神科病院の5,000床と各州に散った数百人の保安施設があるだけとお聞きしました。それに比べて日本はどうでしょうか・・・・

 以下、全文は、おりふれ通信364号(2017年12月号)でお読み下さい。ご購読(年間2,000円です)のお申し込みは、本ブログ右下のメール送信で。または FAX042-524-7566、立川市錦町1-5-1-201おりふれの会へ

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拷問等禁止条約委員会 韓国精神医療への勧告

編集部 木村朋子


拷問等禁止条約について、おりふれ通信では1999年の日本政府批准以来注目し続けている。条約を批准すると定期的に条約委員会に政府報告書を提出し審査を受けることになるが、日本の場合、第一回審査が2007年5月に行なわれた。この時は東京精神医療人権センターの小林信子さんが政府レポートに対抗するNGOのオルタナティブレポート作成に関わり、その体験と委員会審査の模様を2007年7月号で報告している(おりふれ通信のブログに全文掲載しています)。第二回目の審査は2013年5月で、この時は全国「精神病」者集団メンバーがジュネーブへ行って直接委員会でアピールしたこともあり、条約委員会からの日本政府への勧告(項目22)には、精神医療での効果的な司法手続きの確立、身体拘束と独居拘禁は最小限にし、効果的な不服申立て機関へのアクセス強化と、独立した監視機関による定期的訪問の確保が盛り込まれた。

ところで今年5月、拷問等禁止条約委員会の韓国政府への最終見解が出た。日本ではもっぱら2015年の慰安婦問題をめぐる日韓合意の見直しを勧告したことと、日本政府がそれに抗議したことで話題になったが、条約委員会は韓国の精神医療についても2項にわたって勧告している。韓国では、朴槿恵大統領弾劾裁判で有名になったあの憲法裁判所において、昨年9月29日、精神保健法の保護入院が憲法に合致しないとの決定がなされた(詳しくは2016年12月号、長谷川敬祐弁護士の「韓国憲法裁判所の保護入院憲法不合致決定について」をお読みください)。最終報告書にはこの判決への言及もあり、2013年の日本に対する勧告より踏み込んだ内容となっているので、以下紹介する・・・・・

 以下、全文は、おりふれ通信360号(2017年7月号)でお読み下さい。ご購読(年間2,000円です)のお申し込みは、本ブログ右下のメール送信で。または FAX042-524-7566、立川市錦町1-5-1-201 おりふれの会へ

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イギリスの地域精神医療 その光と陰

福冨一郎

 2016年12月18日、「イギリスの地域精神医療 その光と陰」と題された講演を聴きに行きました。講師はDPI日本会議の浜島恭子さんという方で、場所はあの、中野サンプラザでした。たくさんの人が集まって、有意義な話を聴くことができました。そのときの感想などを書いてみます。

まえがき
 イギリスと聞くと最近、面白いことがありました。イギリスの議会が国営放送であるBBCに対して、こんなことを言ってきました。「放送終了時には、イギリス国歌である God save the Queen を流すように」。
そして、その日、放送終了後に流された曲は Sexpistols の God save the Queen でした。歌詞の内容はこんな感じです。「女王陛下に神のご加護を、彼女は人間じゃない、あんたに未来なんかあるものか!」。さすがあの「モンティーパイソン」なんていう番組を放映している放送局の面目躍如といったところです。しかも国営放送。Sexpistols というのは、1970年代後半のロックバンドです。この頃のイギリスは、失業率が25%。怒りまくった若者が、あちこちで暴動を起こしたりしていました。そこから生まれた文化はパンクと呼ばれ、ファッションや音楽、芸術など、様々な分野に広がりました。その音楽、パンクロックの中心的存在が Sexpistols でした。
 また、イギリスといえば、福祉発祥の地で、それは1601年のエリザベス救貧法に端を発するところです。日本ではまだ江戸時代になる前です。 そんな反骨精神と福祉の進んだ国というイメージがあります。しかしその反面、最近は移民政策に対して不満を持つ人々が増え、国民投票の結果、EUを脱退することになりました。

講演内容 1.イギリスの医療
 この国の医療制度は評判が悪くて、もちろん医療費は無料なのですが、何ヶ月も待たされるとのことです。お金のある人は、有料の病院ですぐに診てもらえます。それに加えて、たとえば精神科に行きたいと思っても、直接精神科に行くことができません。一次医療といって、一般登録診療所という指定されたかかりつけの医師のところへまず行って、そこの判断で何科を受診するか照会されて、やっと二次医療の地域精神医療チームのところへ行けて、そこから三次医療の病院または地域デイセンターなどにたどり着くわけです。これでは時間がかかるのも無理はないですね。イギリスにも強制入院制度があります。日本の医療保護入院に当たる、アセスメントのための強制入院制度、それと措置入院に当たる、治療のための強制入院制度です。どちらも、決定は慎重に行われ、期間も定められています。強制入院の申請者は、認定精神保健専門職または、はっきりと順位が定められた、最も近い親族になりますが、親族が申請することは希だそうです・・・

 以下、全文は、おりふれ通信357号(2017年1・2月号)でお読み下さい。
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韓国憲法裁判所の保護入院憲法不合致決定について

弁護士 長谷川 敬祐

本年9月29日、韓国の憲法裁判所において、精神保健法の保護入院が憲法に合致しないとの決定がなされました。韓国の裁判所の決定とはいえ、日本の医療保護入院の問題と通じるところが多々あると思います。本稿では、韓国の憲法裁判所の決定の概要を紹介した後に、日本の医療保護入院制度の問題について私なりの考えを述べたいと思います。
1 韓国の当該事案の概要
当該事案では、強制入院させられたご本人が、韓国の精神保健法24条の規定により、子ども2人の同意と精神科専門医の入院診断によって精神医療機関に強制入院させられたことについてその違法性を裁判で争いました。そのなかで、精神疾患などの強制入院の可否を保護義務者の同意と精神科医1人の判断に任せている精神保健法第24条が憲法に反するなどとして、憲法裁判所に法律の違憲性の判断を求めました。

2 韓国の精神保健法24条について
韓国の精神保健法24条は、保護義務者による入院を定めたものです。保護義務者2人の同意と精神科専門医の入院の必要性の判断がある場合に、強制入院が可能となっています。その際、精神科専門医は、①入院などの治療または療養を受けるに値する程度の精神疾患にかかっていること、②患者自身の健康・安全や、他人の安全のための入院などを行う必要があることのいずれかに該当すると判断した旨の意見を記載しなければならないとされています・・・

参考 韓国憲法不合致判決要旨翻訳文
「korean_judgment.doc」をダウンロード


 以下、全文は、おりふれ通信356号(2016年12月号)でお読み下さい。
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アジアの精神障害者の社会運動

伊東香純

 精神障害者の社会運動は、1970年代頃から欧米や日本を中心に活発におこなわれるようになった。国際的な動きとしては、1981年に障害種別をこえた組織である障害者インターナショナル(Disabled People’s International: DPI)が結成し、1991年に精神障害者の国際組織である世界精神医療ユーザー・サバイバーネットワーク(World Network of Users and Survivors of Psychiatry: WNUSP)が結成した。WNUSPのメンバーは、結成当初は欧米出身者が中心だったが、2000年代以降アフリカやアジア出身のメンバーの参加も増え、2005年にはアフリカ精神障害者ネットワーク(PanAfrican Network of People with Psychosocial Disabilities)が結成した。アジアのネットワークは、結成が待たれながらもなかなか実現しなかったが、2014年ついに精神障害者をインクルージョンする地域社会変革へのアジア横断同盟(Transforming Communities for Inclusion - Asia: TCI-Asia)が結成した。

 私は、TCI-Asiaに昨年度の後半から通訳係や翻訳係として関わらせていただいており、5月号で山田さんがご紹介された「共生に向けたアジアにおける精神障害者の実践――TCI-A 2015報告事業」にも参加した。
 TCI-Asiaは、障害者権利条約の第19条「自立した生活及び地域社会への包容」の履行の促進を優先事項としている。そして、そのために既存の精神医療の在り方を批判し、精神医療のオルタナティブの実践を自分たちの手でつくることを目指している。日本では、精神障害を理由とした非自発的入院を許容する精神衛生法が1950年に制定・施行された。これが多くの精神障害者が精神病院に閉じ込められているという現状を作り出している大きな要因の一つである。韓国では、1995年に精神衛生法(Mental Health Act)が制定され1997年から施行されて、現在日本と同様に精神病院への収容政策が進んでいる・・・

 以下、全文は、おりふれ通信352号(2016年7月号)でお読み下さい。
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私たちの手で ニュージーランドの当事者運営ショートステイ‐精神病院入院に代わるサービス‐に参加して

全国「精神病」者集団 運営委員・ 
大田障害者連絡会代表 山田悠平

 体調の波は人間につきものですが、とりわけ精神障害者には切実な問題です。精神障害者の僕の経験でも今日の体調が嘘のように翌日には体調が一変することがあります。体調の急変、それ自体が僕には困ることですが、それに対して希望するケアが担保できていないこともまた当事者として困っていることです。というのも、「これは入院が必要なのでは?」という僕の認識に関わらず、医師の判断によって入院が出来ないこともありました。また、自宅から少し離れて環境を変えるために、安易に入院を選んでしまう時がありました。このように自分が受けるケアを選択出来ない状況に課題を感じていました。それは、僕自身の医師とのコミュニケーションの改善というよりも、当事者ニーズに即した社会資源そのものを創ることで解消されると思っています。その折に、『私たちの手でニュージーランドの当事者運営ショートステイ‐精神病院入院に代わるサービス‐』という学習会(2016年3月・東京中野開催)に参加することができました。

 学びの報告の前に講師の新開貴夫さんという人物にフォーカスしてまずは筆を進めさせていただきます。新開さんは国立病院機構熊本医療センターにて精神保健福祉士としてお仕事をしています。しかし、今回の海外での学びは、なんと個人の取り組みとして視察をされたそうです。既存の精神医療体制の代替のあり方を海外にまで足を運ばれて探求されているとのことでした。そのこと自体にすごく感銘を受けたのですが、新開さんが学習会開始早々におっしゃったお言葉が、失礼ながらニュージーランドの実践のお話以上にとても印象に残っていました。「いろいろな海外の良質な実践が、国内の既存の体制の補完として機能しては元も子もありません。」確かに、至極当然のことではありますが、僕には衝撃でした。なぜなら、日本の精神医療体制は部分的な修正での改善ではなく、抜本的な見直しが必要と専門職のお立場でありながらのお言葉だったからです。いや、むしろ良識ある専門職のお立場だからこその大変意義深いご発言に思いました。これは、僕の想像ですが、障害学について造詣が深い一方で、日々現場でのご苦労があり、本来の希求すべき姿からギャップがあったのかもしれません。そのもやもやとした気持ちをひしひしと感じました。

 今回の学習会は、ニュージーランドの社会情勢、福祉制度、労働観、クラブハウスの機能、ピアサポートワーカーなど多岐に及びました。ここでは、ピアサポートワーカーについて学んだことを書きます・・・

 以下、全文は、おりふれ通信350号(2016年5月号)でお読み下さい。
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イタリア・トリエステへ行ってきました

訪問看護ステーション卵 中嶋 康子

~はじめに~
 昨年9月に全国訪問看護事業協会主催の「イタリア・トリエステの地域精神医療システム視察の旅」に行く機会があった。イタリアはご存知の方も多いと思うが、1978年に180号法(バザーリア法)が成立し精神病院を新しく作ることを禁止し、すでにある病院にも入院させることを禁止し、1980年以降は再入院も禁止した。この180号法の成立を強力に推し進めたのが精神科医のフランコ・バザーリアであり、バザーリアが最初に病院を開放化し生活協同組合を作って入院者を正規の労働者として遇したのが、トリエステの県立病院である。
 今から25年前、日本でもトリエステの実践が紹介され私もぜひ研修に行きたいと希望したが、イタリア語が話せないとダメと言われ残念に思いつつ他へ行ったという経験があった。その後、トリエステは気にはなっていたが情報も多くはなくいつしか遠い所となっていた。それが、訪問看護を初めて10年目に今回の機会を与えられて驚きとともに、想いは出会いを連れてきてくれるという気持ちを強くした。

~スケジュール~
 今回の研修のスケジュールは以下のとおりである。
1日目午前:トリエステ精神保健局本部棟
全体の説明・リハビリ(就労)と住居サービス
   午後:精神科診断治療サービス SPDC(市内病院内)
2日目午前:ドミオ精神保健センター(CSM)
   午後:ラジオ局
3日目午前:アウリジーナ・デイセンター
   午後:精神保健局本部棟:最後の質疑・・・・

 以下、全文は、おりふれ通信348号(2016年3月号)でお読み下さい。
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障害学国際セミナー2015@北京 参加体験記

立命館大学客員研究員 安原 荘一(七瀬 タロウ)

昨年11月末から12月はじめにかけて北京で開かれた障害学国際セミナーに参加する機会を得ることが出来ました。障害学国際セミナーと言うのは、2009年度より開始された〈生存研究センター〉(立命館大学)と韓国〈障害学フォーラム〉との連携関係を基礎とし、両国の障害学関連の研究者・当事者を中心として継続されてきた国際研究交流で、2014年にソウルで開かれた際に新たに中国からの参加も加わって、2015年は北京で開催される運びとなったわけです。
 私は当時気になっていた、障害者施設の利用者タイムカード制について、諸外国の人はどう思うのか?聞いてみたかったのと最近海外に旅行する機会がなかったこと、また中国の精神障害者のおかれている事情はどうなっているのかを知りたくて、ポスター発表を応募いたしました。旅費は大学持ち、セミナー中の滞在費は中国持ちと言う大変良い条件でしたので、10月半ば頃から必死で応募書類等を書き、英文ポスター原稿を制作したり慌ただしい日々が続きましたが11月30日に関西空港から北京へと無事なんとかたどり着きました。

11月30日の夜は情報交換会(交流会)で、主に韓国から来た障害学研究者・当事者と交流いたしました。言葉は基本英語です。最近かなりの情報がネットでも得られるようになっていますが、やはり具体的に人とあって交流を深めることは非常に大切だと思います。情報化社会と言ってもあまりに情報量が多いので具体的に何が問題なのか。どのあたりにどうアクセスすれば自分の問題関心にそった情報に出会えるのかは結構わからないものです。

12月1日に障害学国際セミナーが開かれました。会場はなんと北京にあるホテルニューオークラの会議室で私には少し縁遠い世界でしたが、朝9時頃に会場に行って壁にポスターを貼り付けセミナーの開催を待ちました。

さて皆さんご存知のように現在東アジア(日・中・韓)の間には、政治的に大変厳しい対立状況があります。また中国国内でも昨年7月人権派弁護士100人以上が一斉に拘束されるという事件が起きていて、中国政府はNGOや人権擁護団体に対する監視を強めています。今回のセミナーがぎりぎりまで開催正式決定が遅れたのは、このセミナーを実質的に主催したHI(Handicap International)というNGO団体(運営資金はEUから出ている)と中国政府との交渉が難航したと言う事情があるようです。開会のオープニング挨拶で長瀬修客員教授がおっしゃっておられましたが「3ヵ国の政治主導者が最近やっと顔を合わせたのは、嬉しいこと」であり「政治主導者が会わない時にこそ、私たちは会うべき」です、とのことでまずはセミナーが開催されたこと自体に大変意義があったと言えるでしょう・・・

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FGC研修に参加して

DPI障害者権利擁護センター 五位渕真美

きっかけ

 2015年7月17日から20日まで、Family Group Conference(以下、FGC)研修 in Tokyoに参加してきました。それまで聞いたこともなかったFGCでしたが、そのタイトルに「支配と強制のない世界へ」とあり、心惹かれたことが事の始まりです。

 幼少期、私は肢体不自由児施設に入所経験があります。障害があるということで地元の幼稚園、小中学校に受け入れを拒否され、また、機能回復訓練で少しでも体がよくなってほしいという両親の強い思いによるものでした。あらゆることが決められ、職員の顔色をうかがう生活に、私はよく「ここは現実ではない。私はずっと眠り続けていて悪夢の中にいるんだ」と夢想にふけっていたものです。思う存分お菓子や御飯を食べたかったし、毎日お風呂に入りたかったし、家族と一緒にいたかったし、もっと勉強がしたかったし、かなえられない望みばかりでした。それを声にできる機会があるはずもなく、自分から発信する力も術も当時は無でした。まさに支配と強制の世界の下、障害者として生まれてきたからにはがんばるしかない、自分さえ我慢すればそれでよいと自分自身を抑圧し続けていたと振り返ります。そして今この時も障害をもつ人の多くは隔離制限された環境での生活を強いられていることを忘れてはならないと常に思っています。

 現在、私はDPI障害者権利擁護センター(注)の相談員をさせていただき、日々、さまざまな障害をもつ方々の電話相談や、場合によっては面談や交渉等の同行も行っています。最近、精神に病気や障害をもつ人たちの継続的な相談が増えています。そこで感じることは、本人に対して、その周囲の人が、本人の理解や納得を得るまで情況の説明ができていないことにより、誤解を生み、それが不信感につながって関係性が悪化するという事例がみられます。もし本人の望む支援を丁寧に聞ける人がいたら…、もし本人を取り巻く現状課題について丁寧に説明できる人がいたら…、本人の生きにくさを軽減できるのではないかとよく考えます。本人と周囲の人たちが、本人の望む支援について同じ理解を得られるようにするものの一つとして、FGCは有効ではないかと思います・・・・

注:DPI障害者権利擁護センターとは
DPI日本会議(障害当事者団体で構成される国際NGO)が個人の権利侵害に対応するため、1995年に設立した権利擁護機関。障害をもつ相談員が自分の体験を活かして、障害当事者の視点から相談に応じている。
 連絡先:03-5282-3138(相談専用)


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