『市民活動のひろば』紹介

編集部から おりふれ通信の紹介記事を載せてくださった「市民活動のひろば」に、今度はおりふれから紹介記事をお願いしました。

 

『市民活動のひろば』発行委員会 江頭晃子

 200261日に『市民活動のひろば』を創刊しました。東京・多摩地域を中心とした市民活動情報誌の発行を始めて丸22年、年10回発行しているので、202451日に220号を発行したところです(『おりふれ通信』のまだ半分)。毎号特集を組み、特集にそった活動をされている36団体・個人に活動紹介をしていただいています。最近の特集では、「いのちを育む食」「暮らしの中で木々(いのち)と共に」「能登半島地震」「地域の学校で学び・集いたい」「ちゃんと知りたい 新型コロナワクチン」「認知症とともに生きられるまちに」などです。思いや理念を持っているのはもちろんのこと、何かしら“動いている”皆さんに書いていただいています。

  • 特集「本人の助けになる 精神医療を」

滝山事件のことが気になっており、219号(2024.4.1)で上記のタイトルで特集を組みました(企画した時は「よりよい精神医療を求めて」と考えていたのですが、ご執筆いただいた皆さんからご助言いただき上記に変更しました)。

細江昌憲さんの巻頭言「滝山病院事件は終わっていない」では、未だに解決されていないだけでなく、報道後の1年間に40人もの患者さんが病院で亡くなっていることに衝撃を受けました。「東京精神医療人権センター」の無料電話相談・病院への訪問や面会活動や、『おりふれ通信』が43年間も継続発行されていること、「国立武蔵病院(精神)強制隔離入院施設問題を考える会」が指摘し続けてくれている病院の存在と医療観察法の問題、「精神科医療の身体拘束を考える会」が書いてくれた身体拘束により亡くなったサベジさんのことなど、恥ずかしながら初めて知ることばかりでした。

100年以上前に言われた「この国に生まれたる不幸」が何ら改善されないばかりか、当事者をないがしろにする制度が強化されることで、より「みえない化」されており、私自身も「みない」ことが当り前になっていることに愕然としました。もっともっと日常のなかで、いろんな人が一緒の暮らしをしたい!と思います。

  • 『おりふれ通信』のすぐそばに

2002年以前は、『市民活動のひろば』は東京都立多摩社会教育会館内の市民活動支援事業として発行していました。同会館は立川市錦町6丁目にあり、事業が廃止となり(私は非常勤だったので解雇となり)、市民組織として発行を継続するためにみんなで小さな事務所を借りたのは錦町1丁目。錦町に25年以上居て、いろんな団体のミニコミも収集してきたのに…知らずにおり、情報収集アンテナ力と多様性が欠けていることも痛感しました(3年前に東村山市萩山町に引っ越しました)。

『おりふれ通信』と資料交換で送っていただき、精神医療国会賠償請求訴訟、口頭弁論の様子、都庁前・滝山病院前行動、グループホーム・当事者団体のこと、学習会や講演会の報告、地域の他団体の紹介など、知り、怒りが湧いたり、みなさんの活動に感心したり、号を重ねて読むたびに大事な視点を培われているとように思います・・・

(中略)

  • 『市民活動のひろば』ご希望号をお送りします。

1号分250円(送料込み)(年102500円)

郵便振替:00150-6-258984   「市民活動のひろば」発行委員会

他金融機関からの送金:ゆうちょ銀行  〇一九(ゼロイチキュウ)   当座  258984

東村山市萩山町2-6-10-1F tel/fax: 042-396-2430

E-mailhiroba2002@a-simin.sakura.ne.jp  http://a-simin.com/

 

  • 市民活動資料室「市民アーカイブ多摩」

 立川市幸町5-96-7 tel:042-536-5535  

 info@archive-tama.sakura.ne.jp  http://www.c-archive.jp/

 開館日:毎週水曜日・第24土曜日 13001600

 

<全文は、おりふれ通信433号(2024年6月号)でお読み下さい。ご購読(年間3,000円です)のお申し込みは、本ブログ右下のメール送信で。または FAX042-524-7566 立川市錦町1-5-1-201 おりふれの会へ>

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『日ノ岡荘みんなの部屋の物語』(千書房刊)の想い

前進友の会やすらぎの里作業所 江端一起

 【遺族会】ダト想うんです、、、【遺族会】になっちゃうんだと想うんです、、、、長く患者会を開き続けていると、、、何時しか【遺族会】に為るのだと、、家族会の皆さんも、、兄弟姉妹の皆さんも、、、ソウなんですよ、長くヤッテいると、会としても個人としても、、何時しか【遺族会】や【遺族】に為っていくんですよね、、ソレがゲンジツだと想うんです、、だから、、生き延びちゃった者たちは、、生き延びれなかったなかまたちの想いを語り継ぐ意味と云うか義務と云うかが出来ちゃうんじゃないかと想うんです。ナンと云うか、病者本人も家族も兄弟姉妹も、キーサントモダチも、スタッフダチンコも、会としても個人としても、遺族会や遺族になって、想いを語り継ぐ、そういう場が患者会であれ交流の場であれナニ化であれ、会報や通信やであれ、交流広場であれ、繰り言であれ、独語であれ、絶対に必要なんじゃないかなと想うんです。出来たら、、なかま達と共にがイイのだけれど、、、この『日ノ岡荘みんなの部屋の物語』も、少しは、ソウ為っていたらいいのだけれど、、、如何かな、、、

 前進友の会は、1976年設立ですから再来年で50年に為るんデスよね、、、、若くして亡くなったなかま達、、自殺で亡くなっていったなかま達、、、大往生を遂げられたなかま達、、精神病院内で一度も退院することなく亡くなっていったなかま達、、ガンで亡くなっていったなかま達、、、、突然に亡くなっていったなかま達、、、、総合病院と精神病院を行ったり来たりしているうちに亡くなっていったなかま達、、たくさんのなかま達が亡くなっていきました、、看おくって生き続けているなかま達、、、遺さなきゃ、、残さなきゃと想ってきました、、、今、、ホッとしています、、、みんなの部屋のなかま達の声や息遣いや哄笑や泣き笑いを、、少しは残せました、、、レクや食事会や与太話や、カレーの出来栄えなどを、便所から出られなくなったことも、包丁で追いかけまわされたことも、、、、原稿は書き溜めてきたモノが手元にありました、、たくさん、たくさん、ね、でも、、実は発表する気はなかったのです。やっぱりとてもとても、シンドカッタ、ツラかったんですよ、、、、ある方の強いおすすめがあったからこそ、この本は出版出来ました。感謝しています・・・

 

<全文は、おりふれ通信433号(2024年6月号)でお読み下さい。ご購読(年間3,000円です)のお申し込みは、本ブログ右下のメール送信で。または FAX042-524-7566 立川市錦町1-5-1-201 おりふれの会へ>

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精神医療国家賠償請求訴訟の東京地裁結審に向けて

精神医療国家賠償請求訴訟研究会代表 古屋 龍太

◆はじめに

伊藤時男さんを原告とする精神医療国家賠償請求訴訟(以下「精神国賠」)が、いよいよ山場を迎えています。早ければ来春には結審を迎えるかも知れません。本紙でも、これまでの裁判の様子が小峰さん他の方々から報告されていますが、直近の様子をご報告しておきます。

なお、精神医療国家賠償請求訴訟研究会(以下「精神国賠研」)の現在の会員・支援者は635名、20238月の総会で7つの常設委員会から成る運営委員会体制に移行しました。古屋が運営委委員長(代表)に選出されましたので、今後ともよろしくお願いいたします。

◆第14回口頭弁論

2023年125日に第14回口頭弁論が行われました。法廷の傍聴席には43名、報告会には会場37名+Zoom12名の計49名の方に参加していただきました。

今回の裁判では、原告弁護団側から証人尋問の申請がなされました。これまでの裁判で、原告側弁護団は、精神国賠研が集めた当事者・家族・専門職130名の証言陳述書をもとに、「時男さんひとりの身に起きたことではない」ことを示すために、膨大な証拠資料をまとめて提出しています。また、精神医療の政策に詳しい学識経験者として、精神科医・精神保健福祉士など10名の意見陳述書を裁判所に提出しています。今回、法廷における証人として新たに申請されたのは、以下の4名です。

・伊藤時男さん(原告)

・伊藤順一郎さん(精神科医)

・藤井克徳さん(日本障害者協議会代表)

・横藤田誠さん(憲法学者)

原告側からの申請に対して、被告国側からは、「それぞれ意見陳述書も提出されており証人尋問は不要」との見解が示されました。裁判官は、次回裁判期日で原告の証人尋問のみ認め、その他の方は必要が認められれば検討すると告げました。この結果、次回裁判では、原告の伊藤時男さんを証人に弁護団から1時間の主尋問、被告国側から20分の反対尋問が行われることになりました。

  閉廷後に行われた裁判報告会では、今後の裁判の見通しについて、結審に向かいつつある現状が確認されました。本裁判の結果が、仮に原告側の勝訴となれば、被告国側は控訴するでしょう。仮に原告側の敗訴となった場合には、あくまでも原告の時男さんの意思が優先されます。その場で、時男さんからは「できるところまでやる」との決意が示され、参加者から拍手がわきました。

本裁判も最後の山場を迎え、結審に向かおうとしています。ぜひご予定に組み入れて、傍聴席から時男さんの証言を見守り静かな応援をお願いします。

(中略)

〇出版のご案内

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『かごの鳥~奪われた40年を懸けた精神医療国家賠償請求訴訟』

伊藤時男著/古屋龍太編/寄稿:織田淳太郎、門屋充郎、杉山恵理子、長谷川敬祐、藤井克徳、東谷幸政

出版社:やどかり出版、発売日:2023/12/18

四六判:130頁 定価¥1200+税(¥1320

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〇裁判のご案内

精神国賠第15回口頭弁論

2024年227日(火)15時開廷

東京地方裁判所103号法廷

(東京メトロ丸の内線・日比谷線・千代田線

「霞が関駅」下車、A1出口より徒歩1分)

精神国賠研の会員・支援者は14時半までに裁判所ロビーに集合し、若干のミーティングを行った後に入廷します。

裁判閉廷後は、近くの貸会議室に移動し17時頃より裁判報告会を行います。書籍販売コーナーも設けて、『かごの鳥』その他の関連書籍も特価で販売します。裁判報告会はどなたでも参加可能ですので、ぜひご参加ください。

 

<全文は、おりふれ通信429号(2024年1月号)でお読み下さい。ご購読(年間2,000円です)のお申し込みは、本ブログ右下のメール送信で。または FAX042-524-7566 立川市錦町1-5-1-201 おりふれの会へ>

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ジュディ・ヒューマン著『わたしが人間であるために 障害者の公民権運動を闘った「私たち」の物語』 紹介 

中西 由起子(アジア・ディスアビリティー・インスティテュート)

ジュディ・ヒューマンはアメリカの自立生活運動の輝かしいリーダーとして、日本の障害者運動に関わる人には良く知られている。オバマ政権下で国務省国際障害者の権利に関する特別顧問まで務めた障害女性として、雲の上の存在だと感じている人もいるかもしれない。しかし、彼女の自伝『わたしが人間であるために 障害者の公民権運動を闘った「私たち」の物語』を読むと、大なり小なり障害者として日本の障害者と似たような差別を受けてきたことがわかる。これは、私たちの差別と闘った経験とオーバーラップして、我々と同じ普通の人である彼女が何を考え、どんな運動をして最後にはリーダーとなれたのかを理解し、共感することも多い本である。

本書を手に取ると、まずジュディの燃えるような情熱を表す真紅の表紙に目を引かれる。実際に訳者の曽田夏記氏も、7月末にオンラインで開催された日本語版刊行記念イベントの際にジュディの熱い戦いに心を奪われたと以下のように言っている。

それはまず22歳のジュディが、教員採用で差別を受け、教員委員会に対して裁判を起こす過程です。第三章の「闘うか闘わざるか」では、本当に裁判をするのか、そんなことをしたら世間からどういわれるか、などの恐怖・不安と内面では闘っていたことが繊細に描かれていました・・・

 

<以下、全文は、おりふれ通信405号(2021年9・10月号)でお読み下さい。ご購読(年間2,000円です)のお申し込みは、本ブログ右下のメール送信で。または FAX042-524-7566 立川市錦町1-5-1-201 おりふれの会へ>

 

 

 

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STOP✋精神病院の人権侵害  📖小林信子さんの遺稿集が出来ました!

コミュニティサポート研究所 齋藤明子

 

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201931日に亡くなった小林信子さんが、クルクルの髪とちょっとはにかんだような微笑と共に‟みんな”のところに帰ってきました。「遺稿集」の形で。英語とスペイン語が話せた彼女にちなんで『遺稿集』というタイトルも日本語だけでなくスペイン語と英語も付けました。A4版という本としては地図帳並みの大きさで(ちなみに地業研の『東京精神病院事情』と同じサイズです)207ページ、持ち応えだけでなく読み応えも十分なのですが、何せ信子さんが1985年~2010年の12月までの間に様々な刊行物に発表した文章を集めたものであるために、写真が少しあるだけで文字ばかりです。

 出来上がってきた本を見て、漫画世代、文字より写真、そしてコメントと言えば超短文の決めつけ調に慣れた人々に読んでもらえるだろうか、とちょっと不安になりました。編集人として何とか信子さんの主張に引きずり込まれてほしいと、全体の6割近くを占める『おりふれ通信』は1985~、1995~、2000~、2006~と掲載された年代を区切って中扉を付け、信子さんの「寸鉄人を刺す(短いけれども奇抜で適切な言葉によって相手の急所を突く)」言葉を中扉で紹介して、せめてこの言葉があるページは読んで欲しい、と「願」をかけました。よろしくお願いします・・・

<以下、全文は、おりふれ通信403号(2021年7月号)でお読み下さい。ご購読(年間2,000円です)のお申し込みは、本ブログ右下のメール送信で。または FAX042-524-7566 立川市錦町1-5-1-201 おりふれの会へ>

 

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もう読みましたか?『精神障害のある人の権利Q&A』

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DPI日本会議と大阪精神医療人権センターが編集し、解放出版社から発行された本である。当然のように障害に対する情報保障は万全だ。まず表紙にテキストデータ引換券付と書いてある。ただこの文章は墨字で書いてあって点字ではない。本を買った誰かが一番最後のページの点線に沿って引換券を切り、小さいので失くさないように密封袋にでも入れて渡してあげないといけない。そうすれば障害の有無や障害種別を超えた連帯が生まれるかもしれない。さらに引換券が印刷されているのは「障害などの理由で印刷媒体による本書のご利用が困難な方へ」というタイトルのページで、営利を目的としない点訳データ、音読データ、拡大写本データなどに複製することを認めている。

 

さて、中身だが、まさにタイトル通りで「はじめに」と「コラム」と「マンガ」を除いて22個の質問(Q)と回答(A)で構成されている。質問は当事者発のいかにも差し迫った叫びのようなもの、「お金に困った時に使える制度にはどのようなものがありますか?」とか、「医療保護入院になりました。親の同伴が無いと外出もできません。退院したいです。どうすればいいですか?」とか「精神科病院に入院中、ベッドに縛られたり、隔離室に閉じ込められたりしました。なぜこんな目にあわなければならないの?」から、「精神科病院では入院中の方の自由や権利は守られていますか?」といった精神科病院の問題点を大所高所から把握しようとするもの、さらには「精神科ユーザーまたは精神障害のある人にとって人権が保障される社会とはどのような社会ですか」という世界人権宣言、障害者権利条約、日本国憲法までを視野に入れた上で、現在、精神障害者が置かれている状況を問い直すものまで広範囲をカバーしている・・・

 

<以下、全文は、おりふれ通401号(2021年5月号)でお読み下さい。ご購読(年間2,000円です)のお申し込みは、本ブログ右下のメール送信で。または FAX042-524-7566 立川市錦町1-5-1-201 おりふれの会へ>

 

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