韓国憲法裁判所の保護入院憲法不合致決定について

弁護士 長谷川 敬祐

本年9月29日、韓国の憲法裁判所において、精神保健法の保護入院が憲法に合致しないとの決定がなされました。韓国の裁判所の決定とはいえ、日本の医療保護入院の問題と通じるところが多々あると思います。本稿では、韓国の憲法裁判所の決定の概要を紹介した後に、日本の医療保護入院制度の問題について私なりの考えを述べたいと思います。
1 韓国の当該事案の概要
当該事案では、強制入院させられたご本人が、韓国の精神保健法24条の規定により、子ども2人の同意と精神科専門医の入院診断によって精神医療機関に強制入院させられたことについてその違法性を裁判で争いました。そのなかで、精神疾患などの強制入院の可否を保護義務者の同意と精神科医1人の判断に任せている精神保健法第24条が憲法に反するなどとして、憲法裁判所に法律の違憲性の判断を求めました。

2 韓国の精神保健法24条について
韓国の精神保健法24条は、保護義務者による入院を定めたものです。保護義務者2人の同意と精神科専門医の入院の必要性の判断がある場合に、強制入院が可能となっています。その際、精神科専門医は、①入院などの治療または療養を受けるに値する程度の精神疾患にかかっていること、②患者自身の健康・安全や、他人の安全のための入院などを行う必要があることのいずれかに該当すると判断した旨の意見を記載しなければならないとされています・・・

 以下、全文は、おりふれ通信356号(2016年12月号)でお読み下さい。
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兵庫県独自の措置入院者の継続支援

精神保健福祉士・精神障害当事者 @兵庫県
彼谷哲志

神奈川県相模原市の障害者支援施設で、19名の障害者が殺害されるという痛ましい事件がありました。容疑者の動機などは報道などで漏れ伝わるところですが、裁判を通じて事件の全容が解明されることを願っています。
厚生労働省が事件を受けて設置した「相模原市の障害者支援施設における事件の検証及び再発防止策検討チーム」の中間まとめによれば、相模原市の容疑者は、地元警察から相模原保健所に通報があり、他害の恐れがあるため、北里大学東病院に2週間措置入院。容疑者が退院した後に行政からの支援はとくにありませんでした。警察や行政の連携、病院の判断が適切だったか、様々な議論がなされていることは、読者のみなさんもご存知だと思います。

兵庫県の継続支援チーム
兵庫県では、県独自の取り組みとして、措置入院の退院後のフォローを行う「継続支援チーム」を設けて、今年4月から運用をはじめています。相模原市の事件の翌月には塩崎厚生労働大臣が兵庫県を視察していますし、検討チームも10月に視察する予定で、兵庫の方式を参考に検討が進められる可能性が高いでしょう。
ところで、筆者は現在、相談支援事業所で働いていますが、この継続支援チームと連携したことはなく、制度については私自身も職場の精神保健福祉士も、地元新聞の報道を通してはじめて知りました。県内の多くの精神保健福祉士も似たようなものだと思います。地域で働く精神保健福祉士が措置入院に関わることはそう多くありません。ちなみに、2014年度の全国の措置入院件数は1479件、医療保護入院の17万件から比べると少なく、兵庫県で2015年度末に措置で入院していた患者は15人です・・・

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9月1日から実施された、「精神・知的障害の障害年金の等級判定のガイドライン」について

精神障害年金研究会、東京・無年金障害者をなくす会、駒木野病院
山口 多希代

みなさん、てんかんを除く精神障害(発達障害含む)と知的障害の障害年金の認定に新しいしくみが導入されたのをご存知でしょうか。厚生労働省のホームページや年金関係の雑誌、社会保険労務士のホームページなどで情報が入っているかもしれませんが、ここで概要を紹介したいと思います。本稿では、障害年金診断書を診断書と表記します。

■ガイドラインについて
国民年金の障害基礎年金は、地方裁定といって都道府県ごとに認定審査が行われています。以前から「都道府県での差が大きい」「就労していると支給停止になってしまう」などの声が上がっていました。今回のガイドラインは、地域差の問題が報道されたことをきっかけに、厚労省内で調査をし、特に地域差の大きかった精神・知的障

害について対策を講じる必要があるということになりました。そして、昨年2月に専門家検討会を立ち上げ、障害認定の都道府県格差を縮小し標準化を図るために「ガイドライン」を作りました。パブリックコメントの数の多さにも見られるように、このガイドラインは多くの当事者・関係者が不安や疑問を持っていましたが、いよいよ9月1日から実施されることになりました。この日以降、新規で請求される方(受付分)に適用されます。現在受給中の人は、次回の障害状態確認届から適用され、改定請求や支給停止事由消滅届を出す場合も同じです・・・

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奈良県・福祉医療実現への足取り-奈良県家族会連合会奥田和男会長の資料から

編集部から:「マインドなら」(現在は惜しくも休刊中です)というミニコミがあり、おりふれ通信編集部あてに送っていただいたものを楽しみに読んでいました。そこでかなり以前から奈良県の精神障害者医療費助成運動について報告がされていました。今回、「マインドなら」編集者の小林時治さんに、運動の経緯やこれからの課題などを書いていただきたいとお願いしたところ、詳細な資料が送られてきました。
以下に、編集部による抜粋を載せますが、詳しくは6月下旬に発行された300頁を超える『運動の記録』(問い合わせ・注文は、奈良県精神保健福祉ボトムアップ連絡会 Tel/Fax 0472-55-2301)を購入の上ご参照ください。(頒価2000円)

 奈良県の精神障害者福祉医療は、精神保健福祉手帳1級、2級所持者に対し、全診療科の入院・通院に、身体・知的障害者の福祉医療制度と同じ助成をするものですが、6月末現在、橿原市を除く11市と全27町村で実現、もしくはそのメドがつきました。橿原市も前向きに検討中と言われ、2017年度には100%実施の見込みです・・・

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