いのちのとりで裁判判決について
新生存権裁判東京原告団員 神馬幸悦(じんばこうえつ)
2013年厚生労働省からの通達で、生活保護利用者の基準額が段階的に徐々に、最終的には10%引き下げられたことに納得いかない全国で1,025人の方々が原告となり国(厚生労働省)を訴えた裁判、通称いのちのとりで裁判の原告者の1人です。私は2019年より参加し7年が経過しましたが、10数年にも及ぶ長い間闘っておられる方もあります。この裁判の最初の判決は2020年6月25日名古屋地裁であり、残念ながら敗訴でした。この時は裁判長の高裁への転任が近くあり、負けるのではないかという予測が当初からされておりました。次に2021年2月22日大阪地裁ではみごと勝訴をかざり1勝1敗の5分となりました。しかし2021年3月29日札幌地裁の判決から2022年5月13日佐賀地裁判決まで7連続敗訴が続いた為、やはり国相手に勝訴するのは大変なことなんだと思いました。ただこの間に福岡、京都、金沢地裁において全く同一内容で判決文が出される事が続き我々原告者の意見陳述が馬鹿にされた感じがしました。続いて2022年5月25日熊本地裁では勝訴したが通算では2勝8敗。この時は先の結果がどうなるか心配もしました。しかし署名や原告者の意見陳述(生活状況)が各地で裁判長へ届き始めたのか徐々に勝訴判決が増え始め、2025年6月11日前橋地裁の勝訴までに地裁では20勝11敗、また控訴審の各地高裁での判決も7勝4敗と勝ち越す結果となりました。この間先に大阪高裁では一審が覆り敗訴(大阪訴訟)、名古屋高裁では一審が覆り勝訴(愛知訴訟)と異なった判決が出ました。
そして5月27日最高裁第三小法廷にて大阪訴訟と愛知訴訟の口頭意見陳述が行われ、私は運良くこの意見陳述を傍聴することができました。大阪の原告者の女性の方からは、毎月100円の貯金で孫たちにお年玉や誕生日プレゼントをあげるのが生きがいですが、生活保護受給額減額によりそれが難しくなってきた。「ばあば、お金ないの?」と聞かれると胸が痛みますと述べられました。また弁護団は変遷する国の主張に道理がないことや、朝日、堀木、老齢加算と重ねてきた裁判判決の致達を逆戻りさせることなく、司法が維持•発展させるべきと訴えました。
この日15時30分から参議院議員会館講堂にて大阪、愛知の原告、弁護団による報告とともにオンライン中継で各地の訴訟原告から生活実態や裁判への思い、支援団体や弁護団から裁判に向けた取り組みの様子が語られました。私も2〜3分でしたが原告者の1人として発言しました。会場310人、オンライン107カ所の参加で6月27日の最高裁判決で勝利を勝ちとるまで全力でたたかおうとみんなで誓い合いました。
そして2025年6月27日15時緊張の中で判決を迎えました。残念ながら当日の抽選に漏れ中に入ることはできず、近くの喫茶店で休憩を取った後、最高裁正門〜東門で判決が出るのを待ちました。この間知り合いのジャーナリスト等に心中を聞かれましたが、あまりドキドキする事はなく、冷静に判決を待ちました。20分くらいすると、ネットで勝訴の判決が出たと伝わり10分後ぐらいに原告団、弁護団、支援団が戻り改めて勝訴を確認して皆で万歳しました。その後の出来事は感激で覚えていません・・・
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