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なんと5049筆もの署名が全国から集まりました!

滝山病院にアクセスする会

                                           細江 昌憲

 

 

 9月のおりふれ通信でも呼びかけさせていただいた、旧滝山病院(現希望の丘八王子病院)の生活保護の指定医療機関の指定を取り消すよう求める請願を1125日、八王子市議会に提出しました。ご協力をいただいたみなさんには感謝しかありません。本当に有難うございました。

 当初、みなさんにお願いした署名は陳情という形式でした。しかし、陳情では議会に上程されない事が多く、それを請願(紹介議員が必要)にすることで、必ず議会で審議されることを、後から知りました。このため、紹介議員になっていただくよう、八王子市議会各会派に依頼したところ、数名から賛同を得る事が出来ましたので、請願として提出することができました。

 今後、129日の八王子市議会厚生委員会で審議されます。公の場である議会で、滝山病院の虐待事件に対する行政処分が審議されることは社会的に大変意義のある事です。この委員会には、滝山病院にアクセスする会の伊澤雄一さんと山本則昭さんが出席し、請願の趣旨を説明する予定です。

 ぜひ、5,049筆ものみなさんの切なる声を受け止めていただき、全会一致で採択されることを願ってやみません。

 

「アナログにもかかわらず」

 今回の活動を開始した当初、どのくらいの署名が集まるか、全く見当もついていませんでした。「転退院は依然として進まないが、このまま黙っている訳にはいかない。とにかくやってみよう」という勢いそのままにスタートしましたが、日に日に署名が集まり、問い合わせも増えてきました。10月後半には1250筆以上が届くこともありました。

 

 「滝山病院事件には心を痛めていたが、何をしていいか分からなかった。今回の陳情に署名することができてよかった」という声を複数の方から頂き、みなさんのやり場のない怒りや悲しみは、まだまだ収まっていないことを痛感しました。

 2023年に2月に虐待事件が発覚してから18ヶ月以上が過ぎ、風化しても不思議ではない事件について、手書きの署名を集めて、自腹で切手を貼って投函、という昭和のアナログで面倒な作業にもかかわらず、わずか1ヶ月半で5,000筆を超えたことには、大きな意味があると思います。社会的にも無視できない数です。(八王子市の署名はネット、ファックス不可、自筆のみ有効)。

 また、地域的にも北海道から沖縄まで45の都道府県から集まりました。これは、「虐待事件を起こした病院を許さない」という日本全国からの強い声と意思の表れといえるでしょう。

 

「私達はここにいる」

 署名活動を盛り上げるため、1010日午後6時から同7時まで、JR八王子駅北口デッキで街頭署名活動を実施しました。これには精神障害当事者を中心に35名が参加、「滝山病院で虐待事件は終わっていない」、「滝山病院に入れられたのは私だ」と書かれたメッセージボードを掲げながら、「精神科病院での虐待を許さないという署名です」などと声を上げて道行く人たちに協力を求めました。

 精神障害に対する社会的理解はまだまだ広がっていません。無知による偏見、社会的な無関心は、その存在を否定することにつながります。

 そのような現状が故に、公衆の面前に出る事に消極的な当事者も少なくありません。それでも、意を決して駅前に出て、知らない人たちに署名をお願いしたり、ハンドマイクを持って自らの思いをふり絞る姿をみて、それらの声が僕には「私達はここにいる。同じ社会にいる」という静かな叫びのように聞こえ、思わず涙が・・・どうも最近もろくて困ります。

 なお、この街頭署名活動には、れいわ新撰組の天畠大輔参院議員も駆けつけてくれました。

 また、2020年に虐待事件が発覚した神出病院がある兵庫県でも同じ日に、神戸三ノ宮マルイ前で「虐待精神科病院を許さない」と有志によるスタンディング行動が実施されました・・・

<全文は、おりふれ通信438号(2024年12月号)でお読み下さい。ご購読(年間3,000円です)のお申し込みは、本ブログ右下のメール送信で。または FAX042-524-7566 立川市錦町1-5-1-201 おりふれの会へ>

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講演会「虐待報道から1年9カ月 精神科病院 滝山病院はその後どうなったのか⁉」の報告

滝山病院にアクセスする会 山本則昭

 

11月16日に東京都国分寺市にて、滝山病院にアクセスする会(以下、「アクセスする会」と略)の主催で、表題の講演会が行われました。

第1部は、山本が630調査などの統計から見えてきた旧・滝山病院の問題について報告しました。(以下、数字は1年の動きがみられた最後の2016年630調査による)

死亡退院率の高さ 62%(全都単科病院平均3.3%)。統計で確認できた1986年(72%)からほぼ一貫して高い。65歳以上入院者率は55%(同平均51%)と、それほど高いわけではありません。

医療スタッフが極めて手薄 看護職は、常勤有資格者1人当たり16人(同平均3人)。無資格者、非常勤の率が高かった。常勤医師1人当たり患者数94人(同平均27人)、コメディカルスタッフ1人当たり患者数140人(同平均15人)です。

生活保護率の高さ 61%(同平均31%)。広範囲の自治体から生活保護受給者の受け入れを行っていました。

任意入院率が高い 76%(同平均56%)。虐待のあった病院での任意入院率の高さは、任意入院の形骸化を象徴するものです。因みに、昨年の東京都の意向調査で転退院を希望しながら入院継続となっていることは違法の可能性があります。

外来がない 2022年まで外来がありませんでした。これは、退院後通院してかかり続けることがないという異様な状態です。

次に、精神科病院での虐待事件が起き続ける構造的問題として以下のポイントをお伝えしました。 ①閉鎖環境の中での権力構造の増幅と人権意識の低下、②強制入院・強制治療を担保する法制度、③民間病院への依存は営利追及(人件費抑制・過剰医療)を招く、④収容所を必要とする医療・福祉・行政・地域社会・家族、⑤行政による監督の甘さ、そして⑥基盤としての障害者・精神病者に対する命の軽視・差別があります。旧・滝山病院はこれらの構造の中で、入院者の人権と命を軽んじ、飽くことなく利益追求を続けてきたと言えます。

第2部は、伊澤雄一さんが、「贖罪と矜持」と題し、アクセスする会の動きについて報告しました・・・

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つながりたい・会いたい・伝えたい~各地の精神医療人権センターが集まり、発信した理由~(後編)

上坂紗絵子(京都府立大学/元大阪精神医療人権センター事務局)

 

<伝えたい!>

第三者による精神科入院者の権利擁護とは~日本精神保健福祉士協会の全国大会での発信~

 

1.取り上げたテーマ

 2023年度(愛媛)と2024年度(姫路)で、プレ企画としてシンポジウムを開催し、分科会で連続発表を行いました。入院者訪問支援事業の創設により、「入院者の権利擁護」が注目されています。そのことからプレ企画は2年連続で採択され、早々に定員いっぱいになりました。参加者は、精神医療人権センターのメンバーだけでな

 

く、地域事業所、医療機関、自治体、教育機関の職員など様々でした。入院者訪問支援事業に関心のある方が多くいましたが、精神医療人権センターの活動への関心は濃淡がありました。このことは想定していたことでもあり、だからこそ入院者の権利擁護に関して様々な切り口での話題提供や発表を行いました。

 

(1)プレ企画:シンポジウムの開催

 テーマは「入院者訪問支援事業がはじまる今、各地のソーシャルアクションから『権利擁護』を考える」です。

 内容については、2023年度は、おかやま精神医療アドボケイトセンターからは、つながりから組織化のプロセス、どさんこコロ(北海道)からは、精神科病院に所属する精神保健福祉士が活動に参加することの可能性や意義・ピアスタッフとしての経験をいかした参加のあり方、広島からはネットワークづくり、神奈川精神医療人権センターからは、当事者と精神保健福祉士の連携、大阪精神医療人権センターからは、精神科病院所属する精神保健福祉士と精神医療人権センターそれぞれからみた「第三者による権利擁護」についての報告が行われました。2024年度は、岡山からは、入院者訪問支援事業の実施状況、北海道からは入院中の方のための電話相談、大阪からは入院中の方への面会活動、神奈川からは、精神科病院への訪問活動(病院全体の視察)、精神保健福祉資料(630調査)の請求と全国の人権センターのネットワークについての報告がありました。

 いずれの年もグループに分かれての意見交換を行い、グループにはファシリテーターとしてネットワーク会議に参加する各地のセンターのメンバーが入りました。

 

(2)分科会での口頭発表:共通テーマで連続発表

 事前に話し合って共通テーマを設定した上で、各地のセンターから複数名が続けて発表をしました。2023年度は「精神科病院入院者への権利擁護活動」を共通の演題にしました。それぞれの内容は、大阪からは医療機関との関係性、広報とソーシャルアクション、神奈川からは設立と活動実績、北海道と広島からは設立に向けてどのような動きをしたのか、そして、各地のセンターのネットワークづくりについての6題の発表を行いました。2024年度は630調査(情報公開開示請求)をテーマとし、東京と埼玉の情報開示までの過程とデータ活用、北海道からは非開示でもできること、神奈川からは病院選びを目指した発信(冊子作成)についての3題の発表がありました。

 

2.伝えたかったこと

 精神医療人権センターの行ってきた第三者による精神科入院者の権利擁護は、個別相談活動(電話相談や面会)だけではありません。訪問活動(病院内を視察し、入院者から聞き取りをする)や情報公開、政策提言や発信まで、入院中の方ひとりひとりの声をきくことから、社会をかえることまで様々な視点での取り組みがあり、それらの活動はつながっています・・・

 

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伊藤時男さんと第67回日本病院地域精神医学会総会兵庫大会に行ってきた2泊3日の話

当事者 小峰盛光

 

精神医療国家賠償請求訴訟研究会代表古屋さんから兵庫に時男さんを連れてきてほしいと言われたのでアテンドとして行く事にしました。1129日時男さんとの待ち合わせは浅草で待ち合わせして東京駅から新幹線で新神戸駅そこから地下鉄で新長田駅でした。

新長田駅から歩いてすぐの場所に予約したホテルがありチェックインをしました。2人とも長旅だったので少し部屋で休んで私は仮眠をしていたら古屋さんが部屋にきて外で食事を3人でしようと外に出ました。何食べると言う話になり時男さんが串カツ食べたいと言うので串カツ屋に入りました。時男さんは講演活動をこれからもやっていきたいと言ってました。講演の依頼もきていて後日は熊本に行くと言ってました。時男さんプライベートも充実して退院できて本当に良かったと言ってました。古屋さんに明日は何時頃会場のふたば学舎に入れば良いのか聞きましたら16時30分くらいにきてくれればと言われたのでそれまでは自由にしてていいと言うので観光マップがホテルにあるからそれを見て検討しようという感じになり、ホテルに戻り時男さん携帯の充電器忘れたと言うので貸してあげました。そしてその日は寝ました。2日目ホテルの朝食は6時半から始まると聞いていたので朝1番で食堂に行きました。時男さんは魚が好きみたいで魚を食べてました。食事しながら本日16時30分まで予定ありますがどうしますかと聞きましたら、お土産屋行きたいなと言われたのでフロントの方にお土産屋はどこにあるのか聞いて買いに行きました。その日は風が吹いていて気温も朝寒かったのでお土産屋さん終わったあとも時間がありホテルの2階のドリンクバーで時男さんと観光マップを見て時男さんの行きたい所を聞きました。海までは少し距離あるしあまり遠く行くと体が冷えてしまうしとなんだかんだ喋ってたら2人とも腹がすいてドリンクバーでお弁当食べようと言う話になり、セブンイレブンに行くことにしました。時男さんはセブンイレブンが大好きで理由はセブンイレブンのおにぎり、パン、お弁当が一番うまいと言うんです。時男さんと行動するときはセブンイレブンがどこにあるのかこれが一番重要になります。お弁当食べてドリンクも何杯飲んだのかとなんだかんだやってたら時間になってきて少し部屋で休んでから会場のふたば学舎に行きました。会場のふたば学舎は昔の学校をそのまま貸し会場にしている所でした。会場には古屋さんがいて精神国賠の会員の方々支援してくれている方々も来てくださいました。初めて会う会員の方々もいて挨拶をしました。時男さんの人気はすごくて次々時男さんのそばに集まってきてました。そして時間になり交流会企画精神医療国家賠償請求訴訟のこれから東京地裁判決を受けて、司会韮沢明さん壇上には伊藤時男さん、古屋龍太さん、有我譲慶さんZoomで長谷川敬祐弁護士が話を始めました・・・

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東京・綾瀬病院 退院請求報復に弁護士事務所に患者置き去り事件裁判傍聴レポート Part1

藤井雅順 

 2024年11月14日、東京地裁522号法廷で都内は足立区にある医療法人社団綾瀬病院を相手取った損害賠償請求訴訟(令和6年(ワ)第18052号)、第2回口頭弁論があった。原告は、精神科病院からの退院支援に取り組む弁護士2名。本訴訟では退院支援をする弁護士への業務妨害への法廷闘争である。当該事件の担当は、第49部乙ホ係。

11時、法廷が開廷した。裁判官は、裁判長の村田一広裁判官・野上小夜子裁判官・矢崎啓太裁判官の3名。書記官は高岸文弥氏であった。原告弁護側は4名。被告側は3名が対峙する。原告団側弁護士より法廷での意見陳述の希望が出され、口頭で本件事件での生々しいその全容が語られた。弁護士への相談のあった患者は、任意入院中の患者ではあるが帰住先のアパートが解約され帰住先の確保が必要であったという。そこで綾瀬病院側と面談し退院調整を進めることとなったが、2か月経過しても綾瀬病院から連絡がなかったという。そこで患者本人と相談して退院請求の申し立てに至る。アポイントなく被告の鈴木院長が弁護士事務所に患者を連れて訪れ、威圧的な態度で「責任を取れ!」と当該弁護士に迫り、被告からの報復の意味合いを感じさせるように弁護士事務所に置き去り、退去したとされる。置き去りにともない当該弁護士は緊急の対応をせざるを得なくなり、今回はなんとか退院当事者をグループホームへの入居に繋ぐことに成功したことが語られた。弁護士事務所には個人情報が保管されていることから宿泊させることはできない。置き去り事件当日、20時頃タクシーで当該患者の宿泊受入のグループホームに繋ぎ、21時頃までかかったという。弁護士業務の範疇の論題にも言及がなされた。そして、同様の退院請求への妨害が容認されてしまうと、弁護士が退院請求や退院支援をすることがむずかしくなるという問題、憲法の保障する人身の自由の保障のための実務の問題が指摘された。被告側は原告主張に対して意見陳述を希望。被告側は、帰住先の確保など生活環境が整えば退院させる意向だったという。次回の公判で被告より示される予定だ・・・

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