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新生存権裁判東京判決

原告 神馬幸悦

 

2024年6月13日(木)生活保護受給減額処分の取り消しや損害賠償を求めた訴訟(新生存権裁判東京)の判決がありました。篠田裁判長は「国の判断には裁量権の逸脱、乱用がある」として処分を取り消しました。(賠償請求は棄却)

判決後私は司法記者クラブでの記者会見に出席しました。記者からは、減額によってどういう影響が出たか問われ、私は食費を3分の1削ったり、集会へ参加する交通費が不足して困ったりしたと答えました。6年にも及んだ裁判の進行中にさんきゅうハウスの原告仲間が何人か亡くなり辛い思いもしましたが勝訴の報告ができほっとしました。

この裁判を通じて意見陳述や署名集め&提出、街頭宣伝、厚生労働大臣への要請書提出など様々な体験ができ勉強になりました。

 

裁判の終わりに大変異例の事ではありますが、篠田裁判長より意見表明がありました。社会が未来に向かって「下向きのベクトルではなく、上向きのベクトルに進まなければいけない」と指摘。そのために行政が担う役割があると述べました。またそうした社会にするため、皆さんが一体となって取り組んでほしいと語りました。

今回の訴訟を含めて地裁段階では原告が17勝11敗と勝ち越し。原告弁護団の宇都宮健児弁護士は行政訴訟では原告が勝訴することが難しく、これほど勝つことは異例だと述べました。

なお原告、被告共に上告し場所を東京高裁に移して裁判は続くと思われますが引き続きのご支援をいただけますよう宜しくお願い致します。

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