そこにある悲劇を何とかしましょう
滝山病院退院等支援連絡会 細江 昌憲
滝山病院の虐待事件が発覚して、早くも1か月が経とうとしています。ETV特集「ルポ 死亡退院 〜精神医療・闇の実態」で放映されたあの酷い病院に、まだ入院している方がいるのです。映像を見れば、安心して入院治療を受けられる環境ではないことは明らかです。これ以上の悲劇を僕は知りません。しかも、これは同じ時代に起きていることなのです。
では、今、私達に何ができるでしょうか。表を見てください。みなさんが、住んでいるすぐそばに入院を強いられている方がいるのです。
そこで、まずは、精神保健福祉に関係するみなさんが、生活保護で入院している方について、当該市区町村の福祉事務所に、直ちに立ち入りによる現状調査(生活保護法28条により権限あり)と今後に関する聞き取りをするように要望してください。滝山病院に送り込んだ責任は当該市区町村にあるからです。ただ、福祉事務所の担当者だけに任せるのではなく、一緒にやりましょうと、協同関係を築いてください。みなさんの協力がなければ、迅速な支援はできません。同様に、生活保護を受けていない方については、当該市区町村の障害福祉課に問い合わせてみて下さい。担当の保健師が配置されているはずです。
今回の虐待事件の前から、滝山病院の死亡退院率は6〜7割ととんでもない数字です。2021年の630調査では、同年6月の1か月間だけで、9名の方が病院内で亡くなっています。この1か月で、すでに亡くなっている方がいるかもしれません。そんなことはあってはならないのです。とにかく動きましょう。まずは、生活保護を動かしましょう。そうなれば、保護を受けていない方の支援も必然的に進みます。
下記のメールまで、連絡をください。みんなで話し合い、知恵を出し合えば、どんな困難なケースでも必ず良い方法が見つかります。良い実践を各地で展開しましょう。
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