ジュディ・ヒューマン著『わたしが人間であるために 障害者の公民権運動を闘った「私たち」の物語』 紹介
中西 由起子(アジア・ディスアビリティー・インスティテュート)
ジュディ・ヒューマンはアメリカの自立生活運動の輝かしいリーダーとして、日本の障害者運動に関わる人には良く知られている。オバマ政権下で国務省国際障害者の権利に関する特別顧問まで務めた障害女性として、雲の上の存在だと感じている人もいるかもしれない。しかし、彼女の自伝『わたしが人間であるために 障害者の公民権運動を闘った「私たち」の物語』を読むと、大なり小なり障害者として日本の障害者と似たような差別を受けてきたことがわかる。これは、私たちの差別と闘った経験とオーバーラップして、我々と同じ普通の人である彼女が何を考え、どんな運動をして最後にはリーダーとなれたのかを理解し、共感することも多い本である。
本書を手に取ると、まずジュディの燃えるような情熱を表す真紅の表紙に目を引かれる。実際に訳者の曽田夏記氏も、7月末にオンラインで開催された日本語版刊行記念イベントの際にジュディの熱い戦いに心を奪われたと以下のように言っている。
それはまず22歳のジュディが、教員採用で差別を受け、教員委員会に対して裁判を起こす過程です。第三章の「闘うか闘わざるか」では、本当に裁判をするのか、そんなことをしたら世間からどういわれるか、などの恐怖・不安と内面では闘っていたことが繊細に描かれていました・・・
<以下、全文は、おりふれ通信405号(2021年9・10月号)でお読み下さい。ご購読(年間2,000円です)のお申し込みは、本ブログ右下のメール送信で。または FAX042-524-7566 立川市錦町1-5-1-201 おりふれの会へ>
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