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埼玉県630調査 情報公開審査会意見陳述

埼玉県の精神医療を考える会/埼玉県精神医療人権センター  星丘匡史

 

2021年5月24日に、埼玉県の情報公開審査会で意見陳述を行いました。補佐人に長谷川利夫さん、代理人に高宮弁護士、請求人の星丘で行いました。埼玉県は、拘束指示数と隔離指示数のみ非開示という状況でしたので、拘束問題の第一人者である長谷川さんにも参加していただきました。

審査委員は、3名で弁護士と大学の先生でした。

長谷川さんは、豊富な資料と文献と拘束帯をもってきて、身体拘束の問題を語り、利用者が病院を選ぶ「医療選択権」を保障する意味からも情報開示は絶対的に必要と話されました。高宮さんは、今まで出ていた情報が出なくなるのはおかしい。また、都道府県によって条例に多少の差があるものの、情報公開条例の基本的な立て付けは同じなのに、東京や大阪で出ている情報が埼玉で出ないのもおかしいと話されました。星丘は、昔働いていた病院の保護室の様子を話し、この情報が出たところで大した影響はないが、隠すことによって病院の質は悪化すると話しました。

審査委員の一人は大きく頷きながら関心を持って我々の話を聞いてくれました。審査会がどのような回答をしてくるか楽しみです。と言うのも、開示しないようなら裁判を行いたいと思っているからです・・・

<以下、全文は、おりふれ通信403号(2021年7月号)でお読み下さい。ご購読(年間2,000円です)のお申し込みは、本ブログ右下のメール送信で。または FAX042-524-7566 立川市錦町1-5-1-201 おりふれの会へ>

 

 

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STOP✋精神病院の人権侵害  📖小林信子さんの遺稿集が出来ました!

コミュニティサポート研究所 齋藤明子

 

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201931日に亡くなった小林信子さんが、クルクルの髪とちょっとはにかんだような微笑と共に‟みんな”のところに帰ってきました。「遺稿集」の形で。英語とスペイン語が話せた彼女にちなんで『遺稿集』というタイトルも日本語だけでなくスペイン語と英語も付けました。A4版という本としては地図帳並みの大きさで(ちなみに地業研の『東京精神病院事情』と同じサイズです)207ページ、持ち応えだけでなく読み応えも十分なのですが、何せ信子さんが1985年~2010年の12月までの間に様々な刊行物に発表した文章を集めたものであるために、写真が少しあるだけで文字ばかりです。

 出来上がってきた本を見て、漫画世代、文字より写真、そしてコメントと言えば超短文の決めつけ調に慣れた人々に読んでもらえるだろうか、とちょっと不安になりました。編集人として何とか信子さんの主張に引きずり込まれてほしいと、全体の6割近くを占める『おりふれ通信』は1985~、1995~、2000~、2006~と掲載された年代を区切って中扉を付け、信子さんの「寸鉄人を刺す(短いけれども奇抜で適切な言葉によって相手の急所を突く)」言葉を中扉で紹介して、せめてこの言葉があるページは読んで欲しい、と「願」をかけました。よろしくお願いします・・・

<以下、全文は、おりふれ通信403号(2021年7月号)でお読み下さい。ご購読(年間2,000円です)のお申し込みは、本ブログ右下のメール送信で。または FAX042-524-7566 立川市錦町1-5-1-201 おりふれの会へ>

 

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裁判傍聴記

当事者 小峰 盛光

2021年629日火曜日にあった精神科病院長期入院の国家賠償訴訟傍聴と報告集会の話をします。その日午前3時まで台東区の当事者と電話で話をし、3時間寝て、午前6時起床。コーヒーを飲んで目を覚まし、午前7時シャワー、午前8時出発、午前9時新橋駅到着。SL広場の喫煙所で一服。これから裁判と報告集会があると思うと眠気が心配になるので、カフェイン入りのエナジードリンクモンスターを買って飲んだ。午前930分、東京地方裁判所に到着。もちろん一番乗りである。なぜそんなに早く行くのかと言うと、当事者の目線で誰が早く来るか、又誰が一番やる気があるのか見たいから。二番目に来たのは埼玉の当事者でした。

次々に地裁1階ロビーに傍聴人が集まって来ました。東京地方裁判所は全面禁煙なので、日比谷公園の喫煙所に行く人もいました。本日は103号法廷です。今はソーシャルディスタンスで、傍聴は50名までですが、少し席が余っていたので3540人ほどが傍聴していたと思います。1人遅れて入ってきたのは、午前3時まで電話で喋っていた台東区の当為者でした。

午前11時開廷。本日は原告側の主張を長谷川敬祐弁護士が話しました。内容は言っていいのか悪いのか、プリントに取り扱い注意と書いてあったので、知りたい人は毎月第2日曜日に開催している精神医療国家賠償請求訴訟研究会の定例会に参加してください。今はコロナでズーム開催。もちろん無料です。

長谷川弁護士の主張に対して、被告側は3ヵ月時間をくれと言い、次回の第4回口頭弁論は927日、次回は国側の主張です。国賠訴訟の楽しいところは国の言い訳です。次回来ないとその場面を見逃すことになります。

裁判が終わると、歩いて隣の弁護士会館に移動。第2回口頭弁論の報告会は西新橋まで歩いたので、今回はラッキーだとみなさん思っていたと思います。弁護士会館5階によい部屋がとれていました。ズームで参加する人もいるため、準備に時間がかかり、その間各団体の宣伝などがありました。

私は一番後ろの席に座りました。司会の人と目があわないよう、質問などで指されるのを避けるためです。私のような当事者もいれば、前の方に座り、手を挙げて指してもらいたい当事者もいます。私の次に裁判所に来た埼玉の当事者は、次々と質問。例えば生活保護引き下げ裁判で、裁判官が判決で国民感情というと、何でも国民感情の判決が出てしまうのではないか等、すごく鋭い質問をぶつけていました。同じ当事者でもこれだけ違う。

そうして午後2時、朝から全く何も食べていないことに気づく。私の頭の中には、腹減った、もう2時だぞ、農林水産省の食堂、手しごとやの咲くら鶏竜田あんかけ丼690円のことしかなかった。当事者3人で食べに行った。うまい!これは本当にうまいから裁判所に行ってお昼食べるなら是非ここがおすすめです。

裁判所を後にして、立川へおりふれ通信の編集会議のため向かわなくてはならないのだ。一気に立川に向かわないと眠気が襲う。編集会議では、今回の裁判の記事を書くことになった。編集会議が終わり、自宅に帰ったのは午後1130分を回っていた。朝6時から夜1130分まで当事者活動。2021629日の内容は以上になります。これだけハードな当事者なのであります。

次回第4回口頭弁論は、2021927日月曜日午後4時 東京地裁103号法廷 裁判終了後報告集会を開催する予定です。

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投稿 私のハーメルンの笛の音 

アーティチョーク

 

めんどりが、羽の下で雛を守るように、私も息子を守りたかった。

それは、息子が統失(統合失調症)になった時のこと。

退院した息子を、12年は、ゆっくり休ませ守ってやりたかった。が、息子は、復職を選んだ。

私は、パパッと荷物をまとめ、息子の住むつくばの地へ引っ越した。同じく統失の娘を連れて。

「再発はやむなし。でも、孤独の中での再発だけは、絶対に阻止!」

夫をひとり岡山に残すことに、迷いはなかった。

 

金曜日になると、起きられない病。

復職し1年後の息子は、そんな中にいた。頑張った末の息子の姿をみた。ついに退職。

「岡山へ帰ろうか?」

と、息子は言った。私も娘もうなずいた。

 

起きるのは御飯とトイレ、外出は通院の時のみ。朝寝て昼寝て夜寝て、4年半。これが、その後の息子。

うっすらと無念を吸って、それとなく無念を吐いて、それすらどうでもよさそうに、眠り続けた。

「ウンコ製造機」

息子のことを陰でそんな風に言う夫を、

「あれは、療養上手をしてるのよ。ゆっくり休むのが一番いいのよ。自分にとって何がいいかを、ちゃんと分かってるのよ」

と、私と娘でニコニコたしなめつ、祈りだけが支えの日々。

 

ぬッと息子が起きたのは、賜物。やがて、ネコと一緒に出てゆきネコと一緒に自立して、彼女もいてくれて、、、

 

娘や息子と同じく統失の私は、今、笛の音を聴いている。

それは、私が探してきたハーメルンの笛の音。

「ネズミをとりこにし、死ぬまでついて行った音ってどんな音なんだろう?」

想えば切なく探した音。

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