GAMの日本への導入を検討するzoomミーティングに参加して
香澄 海
4月号で松本さんが紹介してくださったGAMの2003年版ガイドブックの翻訳が進められている。その概要を聞く機会があり、報告させていただく。今回のミーティングでは、ガイドブックの内容の報告以外、参加者の意見や感想を出し合い、日本でガイドブックをどういう構成で広めていくのかが話し合われた。
GAM(精神科の薬と主体的につきあう)において、強調されているのは、個人の体験を大切にすること、そして何よりも自分の体験に基づいて薬を自分で選ぶ権利があるのだということを服薬当事者が自覚することだ。多くの服薬当事者は主治医に減薬を言い出せなかったり、勇気をもって言い出しても否定されたりしている。会の参加者にも最近そういう体験をしたばかりという方がいた。何故なのだろう?本人の意見は何故遮られてしまうのか?
私も向精神薬を服薬して、もう30年近い。当初は医師に言われるままに出されたものを飲んでいるだけだった。薬疹などの副作用があったときには、すぐに変えてもらえた。では目に見えるものなら信じてもらえるのだろうか。SNRIで躁転したときには服薬中止となり気分安定薬にチェンジした。華々しい行動が目立てば薬は変更してもらえるのだろうか。
さて、この私の疑問の呈し方がそもそも間違っていることにお気づきだろう。GAMでは「主体的につきあう」とある。お任せではないのだ。病気ではなく、人を中心に置く。私も躁状態の時に「おまえの言うことなんか誰も信じない」と言われたことがある。そういう経験をし続けると、自信を失っていき主体的に選択できなくなってしまう。薬の飲み心地や副作用の辛さを知っているのは私なのに、自分で自分を置き去りにしてしまう。 また精神科には強制入院の制度があるので、「こんなことを言ったら入院させられるのでは」という恐れから言い出せない場合もある・・・
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