精神保健における自律性の獲得と服薬(GAM~ギャム~)
松本葉子(薬剤師)
2020年1月29日に大阪府立大学へ、2020年2月2日に東京大学へ、カナダケベック州から、セリーヌ・シーアさんがGAMを伝えに来てくれた。セリーヌさんは、コンシューマー(精神保健ユーザー)であると同時にプロフェッショナルでもある「プロシューマー」というアイデンティを持たれている。同じく当事者であり、専門職であり、そして女性である私を、大阪でも、東京でも、セリーヌさんはずっと励まし続けてくれた。セリーヌさんが私たちに伝えてくれたことは、誰しも、薬を自主的に飲む(もしくは飲まない)権利を持つということの肯定だった。
GAM(Gaining Autonomy & Medication in Mental Health)は1990年代半ばからカナダケベック州で開発されてきたアプローチであり、オルタナティブ組織連合RRASMQや当事者の権利擁護団体協会AGIDD-SMQ、大学の研究者を中心としたÉRASME研究チームなどによって、つくりあげられてきた。そこでは、利用者との密なコラボレーションがおこなわれているそうだ。2015年には、ケベック州保健・社会サービス省のメンタルヘルスアクションプランでもGAMの重要性が強調されたという。
GAMは、薬物療法が当事者のQOL(生活の質)をよくするものになるための以下の7つのステップから成り立っている。
1.目覚める(私は人である。権利。意味。)2.自分自身を見つめる。3.適切な人々、情報、ツール 4.決定する 5.計画する&変化に備える 6.(減薬の)10%ルール 7.離脱と感情
<以下、全文は、おりふれ通信390号(2020年3/4月合併号)でお読み下さい。ご購読(年間2,000円です)のお申し込みは、本ブログ右下のメール送信で。または FAX042-524-7566 立川市錦町1-5-1-201 おりふれの会へ>
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