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入院患者を削減する政策が『退院促進』だった日本! 『病床削減』『病院数削減』とストレートに表現したベルギー! 何を目指し、何に取り組むのかをはっきりさせない限り、改革は結局、 既得権益の保護に終わる

齋藤明子(コミュニティサポート研究所)

 

 11月6日参議院議員会館で開かれた「共同創造の精神医療改革」実行委員会・きょうされん主催の「なぜベルギーは変わったのか?なぜ日本は変わらないのか?」を聞きに行った。多くの国は精神科病院・病床は公立が大半を占めているが、ベルギーは日本のように民間の精神科病院も多かったと聞いた。耳を貝のようにして必死で聞いたのだが、高齢者の耳には聞き取りにくいことも多く、講演者(ベルギー連邦公衆衛生保健省Bernard Jacob氏)はフランス語が母語ということもあり、更に内容の正確な把握が難しかった。以上を前提にしたうえで私が理解したこと、感じたことを書くので、当日聴いた方、ベルギーの事情に詳しい方はぜひ訂正、補足をお願いしたい。

 「この改革は保健大臣が精神病院に1日滞在したことから始まりました」というのが第一声。これはベルギーの精神保健が他のヨーロッパ諸国に遅れを取っている、という自覚からだという。2008年の統計によるとベルギーの1万人当たりの病床数はモナコに次いで2番目に多い。確かに日本も周辺のアジア諸国から「日本は遅れている」と思われたらあせるだろう。実際、韓国、台湾、シンガポール等と比べてどうなのだろう?

 次いで入院が必要な人をコミュニティに留める方法が実施された。それには入院していると同じくらい手厚いケアが自宅で受けられることが必要である。二つのタイプの『モバイルチーム』が用意された。一つはクライシス対応のチーム。直ちに患者の所に駆けつけて必要なら24時間、週7日間でも張り付いている、あるいは1日何回でも訪ねていく。チーム編成は医師、心理、看護。このチームのケアは最長で3週間受けられる。クライシスが過ぎたら別のタイプのモバイルチーム(心理、医師、OT)が週1回あるいは隔週、対応する。

 このモバイルチームのメンバーは病床削減、病院削減で生み出されたスタッフが当たる、と私は理解した。というのは別の場面で医療改革にあたって誰一人失業させないよう最善の注意を払った、という発言があったからだ。精神保健に限らず知的障害者の施設を閉鎖した話でも、失業者を出さないことが強調されていた。改革を行う時、改革によって不利益を被る人への配慮は欠かせない。ただし、不利益を被る人がいたら改革しない、ということではない!・・・

 

<以下、全文は、おりふれ通信387号(2019年12月号)でお読み下さい。ご購読(年間2,000円です)のお申し込みは、本ブログ右下のメール送信で。または FAX042-524-7566 立川市錦町1-5-1-201 おりふれの会へ>

 

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