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630調査「非開示」が意味するもの―怒りと願いの灯を絶やすな

DPI日本会議 鷺原由佳

720日に練馬で開催された630調査の非開示についての学習会では、木村朋子さんの講演と活発な質疑応答、意見交換がされました。この機会に学んだこと、日々考えていることなどを、地域で暮らす一人の精神障害者として記します。

■目を逸らすことなんてできない

2018820日付の毎日新聞に掲載された「精神疾患 50年以上の入院1773人 全国調査」を目にした私は絶句しました。鹿児島県の精神病院に55年入院し続けている80歳の女性……気の遠くなるような年月です。想像をはるかに絶することがこの社会で本当に起きていると考えたら、ゾッとして「知らなかったことに」という考えが一瞬、頭をよぎってしまいました。

しかし、今この瞬間も日本の精神医療で起きている現実を見て見ぬふりはできません。生涯のパートナーが閉鎖病棟の保護室に強制入院させられた傷を抱えて生きていること、私の入院当時に男性看護師からセクハラ発言をされ、被害を女性看護師に訴えたら「被害妄想。欲求不満なんじゃないの」と吐き捨てられたこと、身体拘束時に男性看護師に下着を無理やり剥ぎ取られた経験を「自らの恥」として苦しみ続け自ら命を絶つことを選んだ友人と一緒に撮ったプリクラが今も自分の机にしまってあること。これらすべては厳然たる事実なので、「目を逸らすことなんてできない」と、強く自戒しました。

退院から数年後の20代後半で障害者運動の世界と出会ってから、私は自分の知識不足や見識の狭さを痛感してきました。発病前には疑義を唱える余地すら持てなかった「常識」「普通」「慣習」といった既成概念を、根底からガンガンと揺さぶられるような「いい意味での衝撃」をたくさん味わってきました・・・

 

 以下、全文は、おりふれ通信384号(2019年8月号)でお読み下さい。ご購読(年間2,000円です)のお申し込みは、本ブログ右下のメール送信で。または FAX042-524-7566 立川市錦町1-5-1-201 おりふれの会へ

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