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小林信子さんを偲ぶ会へのメッセージ1 北海道十勝の門屋充郎さんから

追悼 小林信子さん 天国の小林さんに報告します。

惜しまれる命がこの世から消えたことを知らされて、大変驚きました。私は北の大地、帯広・十勝でソーシャルワーカーとして働いて50年を過ぎた老身です。小林さんは1990年代に入ってから何度か帯広に来ていただきました。道立緑ヶ丘病院に体験入院をして病院職員に感想・評価を伝えて精神医療現場の改革に役立つことをしてくれたり、ハーディング先生を連れて来て、メンバーたちとみんなで焼肉パーティーをし、講演会を開き、全ての通訳をしてくれました。

スペインのことなどを語りながら日本の精神医療の課題を語り合いながら、私がやるべきことに沢山の示唆をいただきました。交流できた時間はほんの少しであったものの、私が実践する基本視点は小林さんから学んだことをひたすら実践することだったのです。時々自分の実践を確認する時に必ず頭に浮かぶ人の中に小林さんが居続け、1972年から2年間地業研の例会で学んだことが私の実践の原点となってきました。そこで、勝手ながら『小林さんを偲ぶ会』で小林さんに報告してほしくて書き綴りました。

 

小林さんに報告します。あなたから学んだことを実践した私たちの地域は、6病院1012床の病院中心精神医療から、今は4病院431床となり、入院者は350人前後、1年以上の入院者は1年未満の1/3(全国は2)まで減り、実質入院期間は短期となりました。私達が1991年以来、地域で生活支援を拡大し充実させることをやり続けてきた結果が精神医療を変えたのです。精神科医、医療関係者とマディソンモデル研修を続け合意形成してきたことで病床を減らし、病院精神科医療中心から、地域精神科医療中心への過渡期的状況を創り出すことができています。我が国の制度が変わらないので過渡期ではありますが、当地の理念と実践は小林さんが目指したものと同じであり、その結果はようやく世界基準となりました。しかし、我が国の病院精神科医療は劣悪を極め続けています。権利侵害の長期入院者が存在する現状は早急に解決しなければなりません。小林さんが目指した精神医療体制を私は忘れずに来ましたし、それを実現させるべくこれからも私なりに頑張ります。

 小林信子さん、本当にありがとうございました。

門屋允郎

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