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お薬当事者研究

松本葉子

 2018年12月13日、14日、第61回日本病院・地域精神医学会総会東京大会が、タワーホール船堀で開催された。1日目、交流コーナー「お薬・当事者研究」に関わったのでその思い出を書きたい。

 私は普段は薬剤師として働いているが、18歳からの数年間、抗精神病薬という種類の薬を数種内服していた。薬は、私にとっては副作用ばかりがきつくて、最終的には断薬してしまった。その後、薬剤師になり、薬局で患者さんと接する仕事に携わってきた。仕事をする中で、過去、薬を薬剤師からもらっていた患者としての私の気持ちと、一般的な薬剤師としての役割(患者さんに薬を飲んでもらうことが最終目標になっているような)に、埋められない溝があることに気づいた。さらに、特に精神科においては、薬の効果、副作用について、患者さんの主観的経験がないがしろにされてしまうという事実を目の当たりにした。患者さんが薬を嫌がれば、それは病状が悪化しているサインだとさえされてしまうこともあった。若い頃、自分の意思で薬をやめ、回復してきた私が、一般的な薬剤師としてだけ働くことは難しかった。
 当事者研究はべてるの家ではじまったものだが、薬のテーマにしぼった当事者研究を、二か月に一回ほど、仲間と続けてきた。そこでは、内服当事者の主観的経験をできるかぎり丁寧に表現することを心掛けた。内服当事者の主観的経験に耳を傾けることは、記憶の中の若い頃の私の存在に意味を与える重要な実践だった・・・

 以下、全文は、おりふれ通信378号(2019年2月号)でお読み下さい。ご購読(年間2,000円です)のお申し込みは、本ブログ右下のメール送信で。または FAX042-524-7566 立川市錦町1-5-1-201 おりふれの会へ

 

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