« 2018年9月 | トップページ | 2018年11月 »

精神科病院630調査について東京都へ質問状提出

東京地業研では、去る9月、東京都知事あてに以下の質問状を出しました。

 

東京都知事 小池百合子様
質問状

 

東京都地域精神医療業務研究会 代表 飯田文子

 

私たちは、1987年以来、東京都精神科病院統計(いわゆる630統計)を公文書開示請求によって入手し、個別病院ごとのデータを30年にわたって見続けてきました。調査票は年を追うごとに詳しくなってきましたが、基本は変わらず、厚労省の基礎表に東京都が独自の表を加える方法も変わらずに経過してきました。とりわけ東京都の「費目別患者数」は、厚労省の6月30日現在データのみの調査にとどまらず、前年6月30日から本年6月30日までの1年間の入退院数とその費目別、退院内訳(未治・軽快・死亡など)別を明らかにする動的データを含み、その病院の平均在院日数や死亡退院率など、活動内容がわかる貴重なものでした。
ところが、2017年6月30日現在調査から、これまでの調査方法・内容が一変して、国立精神・神経医療研究センターのウェブサイトから調査票をダウンロードすることとなり、これでは都道府県が独自の調査を追加することは不可能です。結果、東京都が長く収集してきたデータは途切れることになりました。私たちはこれをとても残念に思っています。
つきましては、東京都にお聞きしたいのですが、これまで数十年にわたって収集してきたこれら都独自のデータをどのように利用されてこられたのでしょうか。そのデータがなくなってしまったことをどのように補完するお考えでしょうか? 
また、現在の調査票では個別病院ごとの開示が難しくなったことについて、これまで同様の情報を市民に公開するため、東京都として個別病院ごとにデータを集計し、その結果を公表していただきたいと要望いたします。
これまで同様の情報とは、新630調査でも集計すれば得ることのできる以下の内容です。
2016年個表10 入院形態別の開放・閉鎖処遇数と隔離・拘束指示数
個表11-ア 病名別年齢別患者数
個表11-イ 病名別入院形態別患者数
個表12-ア 在院期間・年齢別の在院患者数
個表12-ウ 住所地別の在院患者数
2016年度追加1表 医療保護入院者に関する調査の、同意数・当初入院計画での入院予測月数・退院支援委員会
 さらに、これまで東京都独自のデータであった個表11-ウ 費目別患者数や2017年630調査からはなくなった退院時転帰については、東京都独自の調査を検討、実施されるよう要望いたします。
 以上についてご回答をよろしくお願いします。
つきましては10月19日(金)午後、お答えを聞きに数人でうかがう用意があります。

 

|

中央省庁の障害者雇用水増しー誰が何のためにやったのか 責任の所在と理由の徹底究明を

就労継続支援B型施設 細江 昌憲

 中央省庁の障害者雇用水増しに関する検証委員会(委員長・元福岡高検検事長の松井巌氏)が9月11日に初会合を開いた。水増しの詳細について 今回の不祥事については、その動機や理由が私にはよく分からない。「罰則がないから」という理由もあげられていたが、バレた時のダメージは測り知れないことぐらい、ちょっと考えれば子供でもわかる話だ。罰則がないから水増しし、それを長期間も容認していたとは到底考えられない。
 相変わらず閣僚らは、「障害者の範囲について解釈が異なっていた」(麻生財務相)、「ガイドラインを幅広く捉えていた」(石井国交相)など、厚顔無恥で何の責任も覚悟もない発言を垂れ流している。しかし、法を順守しなければならない行政機関内で、なぜ異なっていたのか、なぜ広く捉えていたのかの説明がない。
最近の公文書隠し、改ざん、ねつ造をはじめ、着服、横領、利益供与など、後を絶たたない官僚の不祥事は、どれも万死に値するが、それらの動機はさほど想像に難くない。多くは金銭や保身、出世など、いわゆる欲で括ることができるからだ。これらは、事と次第によっては怒りを通り越して、憐憫さえ感じることもある類のもので、当該不祥事の当事者以外の誰かが直接ダメージを受け、つらい思いをすることはほぼないことが多い。
 だが、今回の水増しは障害者や関係者、つまり多くの個人が深く傷つき、失望した。その心情たるや言葉では表せないほどだと思う・・・・
 
 以下、全文は、おりふれ通信373号(2018年10月号)でお読み下さい。ご購読(年間2,000円です)のお申し込みは、本ブログ右下のメール送信で。または FAX042-524-7566 立川市錦町1-5-1-201 おりふれの会へ

|

このままでいいのか日本の精神科医療と制度(後半)~当事者の視点から

精神科病棟転換型居住系施設を考える会 成田 茂

 ここ数年、いや以前から精神科医療による隔離・身体拘束の現場で、「身体拘束」が原因で死亡する痛ましい状況が数多く報告されています。もしも、あなたが何らかの精神的不安定などから、突然、ベッドに拘束帯で縛られ身体拘束されたら、どのような気持ち、状況になりますか?おそらく、「離してくれ、助けて」と大声で泣き叫びませんか?それが、精神科病院の現状なのです。ただ、全く、感情的になっただけで精神疾患と診断されて、措置入院身体拘束に至ったという女性の方もいます。その原因は夫婦喧嘩が発端でした。うつ病を抱える夫と健常な妻とのもめごとの中で、妻が少し感情的になり、「あなたと居るくらいなら死んだ方がまし」と言った言葉を真に受け、夫が警察官を呼び、妻をパトカーで精神科の病院へ連れて行き、その妻はそのまま措置入院で入院させられ、隔離、身体拘束をされたというケースもあるのです。精神科医は、当事者の言動や行動、振舞などから、何とでも病名を付けて精神疾患者にしてしまうのでしょうか。精神科医は、健常な人でさえもいとも簡単に精神疾患者に仕立ててしまうところがないでしょうか。

 私自身も、似たような理不尽な精神科への入院をさせられた経験をもちます。何だか少し調子が良くないと自分から病院に行ったら、安定した精神状態にもかかわらず、保護室へ隔離入院させられたこともありました。
 医療保護入院や措置入院の方が、請求点数が稼げるのでしょうか。とにかく、少々のことでも即入院、しかも長期入院です。私が入院していた、病棟、病室にも何年も、いや何十年も入院させられているという患者さんが沢山おりました。なぜここまでの長期入院になってしまうのでしょうか。他の諸外国、とりわけイタリアやベルギーなどでは、国が入院設備のある精神科の病院を廃止し、制度を変えて精神疾患、精神障害当事者に対する地域移行支援を推し進めている国々があるのです。今、他の欧米諸国でもそういった動きにあるといわれています。イタリア、ベルギーでは、入院設備のある精神科の病院を廃止し、街角の自治体の出張所などに、診療施設を配置し、地方自治体と、医師、看護師、精神保健福祉士、ケアマネ、介護福祉士などが連携して当事者が地域で安心して生活できるようなシステムを構築し、万が一状態が悪くなっても、数日間から長くても1週間程度の入院として、早く自宅などで生活ができるようにしているのです。なぜ日本は、イタリアなど諸外国と同じように精神医療や制度を変えられないのでしょうか。日本の精神科医療は、昔の形態のまま何十年も立ち遅れていると言われています。

 私が入院をしていた病院の病室から見える所に、何棟ものグループホームを建てて主治医から、退院をしたらそのグループホームへ入所しろと実際に言われたこともあります。そんな、病院の目の前にあるような施設に、ただ移り住むことが病院を退院したといえるでしょうか?国は、数年前から精神科の病院の空いている病室や設備をグループホームなどの施設として使うという、いわゆる病棟転換型居住施設を推し進めようとしています。患者を退院させたことにして、同じ病棟内の施設の居住で住まわせるという形式です。患者や当事者は真に退院できたと思うでしょうか?長期入院の延長線上にしかありません。むしろ長期入院を推奨するかのような制度ではないでしょうか・・・・

 以下、全文は、おりふれ通信373号(2018年10月号)でお読み下さい。ご購読(年間2,000円です)のお申し込みは、本ブログ右下のメール送信で。または FAX042-524-7566 立川市錦町1-5-1-201 おりふれの会へ

|

« 2018年9月 | トップページ | 2018年11月 »