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薔薇と手紙の少年

福冨 一郎

 その彼女が自殺未遂をして入院したのが17歳のときでした。その日から何日も薬を飲んで治療するのですが、一向によくなりません。それはそうでしょう。薬を飲んでも自殺未遂に至った根本的な問題は解決しませんから。そんなとき、彼女のもとへ薔薇の花と手紙を届けに来た少年が現れました。少年はそれ以来、何度も彼女のお見舞いに来るようになりました。いろんな話もしました。
すると、どうでしょうか。彼女の病気はすっかり良くなり、そればかりか、粉砕骨折していた足首までもが、奇跡的に治ってしまいました。彼女は薬の代わりに、勇気と希望をもらったのでしょう。


 精神科病院の長期入院患者にとって、退院するということはある意味、住み慣れた病院を離れ未知の世界で暮らし始めるということでもあります。こんなとき、さっきの薔薇と手紙の少年のように、ほんの少しでもいいから勇気と希望をくれる人がいれば、どんなに心強いことでしょう。そんな役目を担っているのが、国分寺にある社会福祉法人「はらからの家福祉会」に所属する、LP(ライフパートナー)の方々なのです。今回は LPになって8年目のベテランの方から、3ヶ月のフレッシュな方までたくさんの方々に集まって頂き、いろいろとお話を伺ってまいりました。

 LPの活動は、精神科病院に訪問して、長期入院(1年~40年)患者の方々とコミュニケーションをとる仕事です。5~7人くらいのグループで訪問し、お茶会をしたり、ゲームをしたり、DVD を観たりしながら、不満や不安を聴いたり、病院の外の情報を教えたりします。場合によっては、退院するための支援につなげたりもします。少しではありますが、報酬も出るそうです・・・


 以下、全文は、おりふれ通信321号(2013年10月号)でお読み下さい。
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または FAX042-524-7566、立川市錦町1-5-1-201 おりふれの会へ


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