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人権を揺るがす生活保護基準引下げの動き

山川幸生(ホームレス総合相談ネットワーク・弁護士)

 生活保護が危機に直面している。本校執筆時(2013年1月27日)現在の報道によれば、政府・与党は2013年1月下旬、同年度以降の生活保護費のうち生活扶助費について、同年8月から引き下げる方針を固めたという。3年間で800億円の国庫負担削減を目指すらしい。生活扶助は、食費、光熱費、その他の生活物資購入費用などの生活費を賄うものである。約95%の受給世帯の生活扶助費が減額され、減額率は全体で約8%、最大で減額率10%にも及ぶ減額が行われようとしている。

 昨年、有名タレントの母親の生活保護受給をめぐってバッシング報道がなされたのをきっかけに、自民党の片山さつき参院議員らが中心となって生活保護制度そのものに対する批判が始まった。こうした中で、同年8月に成立した社会保障制度改革推進法の附則で「生活扶助、医療扶助等の給付水準の適正化、保護を受けている世帯に属する者の就労の促進その他の必要な見直しを早急に行うこと」が定められ、当時の民主党・野田政権は生活保護基準の引下げの検討を始めた。さらに、自民党は生活保護基準の引下げを衆院選の公約に掲げ、政権についた。

 上記タレントの母親は不正受給ではなかった。にもかかわらず、不当なバッシング報道を受けた。さらに、この問題が金額ベースで0.38%(2010年)にすぎない不正受給の問題にすり替えられ、さらに保護費を減らせという議論にすり替えられていった。もともと画策されていた生活保護費の抑制のために、バッシング報道が利用され、基準引下げの議論へ誘導された疑いが濃厚である。
 生活保護は、基本的人権である生存権を実現するための制度である。一連の動きをみていると、このことが忘れられているようである・・・

 以下、全文は、おりふれ通信315号(2013年2月号)でお読み下さい。
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