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「入院制度に関する議論の整理」を読む

東京地業研 木村朋子


 今年6月末、厚労省の「新たな地域精神保健医療体制の構築に向けた検討チーム」が、保護者制度を廃止し、医療保護入院を保護者の同意なしにする「入院制度に関する議論の整理」を発表した。
 それによると、医療保護入院を廃止するわけではなく、精神保健指定医1名の診察で強制入院となる。医師1名の判断で可とするかわりに、強制入院の期間をできるだけ短くするために、入院当初から早期の退院を目指した手続きを導入するとしている。具体的には、①入院当初から院外の地域支援関係者(相談支援事業所や地域活動支援センターの職員など)が本人に面会する ②病院は入院予定期間を記載した入院診療計画をつくり、本人・家族に説明し、都道府県にも提出して精神医療審査会で審査をおこなう 等である。また強制入院患者の権利保障のため、入院した人は自分の気持ちを代弁する人を選べる。

 東京地業研は、1987年の精神衛生法改正の時から、保護者制度の廃止と、入院のあり方を強制入院と自由入院の2本立てにすることを主張してきたので関心を持ってこの「議論の整理」を読み、話し合った。今考えても、やはり保護者制度・医療保護入院を廃止し、強制入院と任意入院の2類型とすべきとなった。 理由は、強制入院と任意入院の中間形態が存在することによって、安易な入院、その長期化が起こることは歴史が証明しているからである。現状のままで考えると、患者さんにとってはより重篤化するまで入院が遅れる、医療者としては打つ手がないまま見守るしかないということが起こると危惧されるが、クライシスセンター・レスパイトケア・ACT等の訪問サービスといったさまざまな入院外の方策を、本気で充実させ、強制入院を最小限に抑える機としたい・・・

 以下、全文は、おりふれ通信311号(2012年10月号)でお読み下さい。
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これからの地域移行支援のために

地域生活支援センター プラザ 鈴木 卓郎


 私は、東京都府中市の相談支援事業所で、精神病院に入院中の「社会的入院」といわれる状態の人たちと会って、その人たちが退院し新たな生活を始めるための支援をしています。私がこの仕事の担当になったのは平成21年2月からです。当時、私の勤め先であるプラザは東京都から退院促進コーディネート事業を受託していたので、私は同事業の専従スタッフとして都内の各病院を飛び回ることになりました。退院促進コーディネート事業は平成24年3月で終了となり、この4月からは障害者自立支援法の相談支援事業の一環として新たに始まった「地域移行支援/地域定着支援」という個別給付の事業に取り組むかたちで社会的入院の人たちへの支援を続けています(※註1)。

 この3年半の間に、プラザでは社会的入院の状態にある40人以上の人に地域移行のための個別支援を行いました。これまでに退院した人は27人います。一番長くて36年入院していた人から(余談ですが私の生まれた年からでした)、そろそろ入院が1年になろうかという人まで、入院期間には幅がありました。ひとつ共通点があるとすれば、40人以上のうち一人を除いた全員が入院当時は医療保護入院または措置入院でした。つまり、自らの意志で入院に応じたわけではない人たちが、その後何年にもわたって望まない入院生活を余儀なくされ、現に今も退院の目処が立たずにいるということです。

 私が出会った人たちの多くは、最初から「退院をしたい」とはっきり口にされていました(中にはそうでない人もいました)。そのたびに私は、何故これほど本人の希望が明確なのにもっとずっと前に退院が実現していなかったのか理解できずに困惑しました・・・

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アスペルガー症候群のある被告への判決について

香澄 海


 7月30日、大阪地方裁判所で発達障害のある男性が実姉を刺殺した殺人事件において、検察官の求刑(懲役16年)を超える懲役20年の判決が言い渡された。
本判決では「犯行動機の形成過程は通常人には理解に苦しむものがあり・・・被告人にアスペルガー症候群という精神障害が認められることが影響している」と認定し、また被告人が未だ十分な反省に至っていないことについても同症候群の影響があり「通常人と同様の倫理的非難を加えることはできない」と認定しながら「いかに精神障害の影響があるとはいえ、十分な反省のないまま、被告人が社会に復帰すれば・・・被告人が本件と同様の犯行に及ぶことが心配され・・・社会内で被告人のアスペルガー症候群という精神障害に対応できる受け皿が何ら用意されていないし、その見込みもない」ことを理由として「被告人に対しては、許される限り長期間刑務所に収容することで内省を深めさせる必要があり、そうすることが社会秩序の維持にも資する」として殺人罪の有期懲役刑の上限にあたる20年の量刑を行った。

 この判決については、大阪弁護士会をはじめ、当事者団体などからも批判する内容の声明・意見が相次いで出され、弁護団も控訴した・・・

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映画「ただいま それぞれの場所」を観てきました

本城一信


 今年の5月、おりふれの取材で大阪に行った。3日目に向かったのが、釜ヶ崎にある「ふるさとの家」(日雇い労働者の支援施設)。そこの本田哲郎先生に会うためである。本田先生が長年にわたって説いておられるのが、「人を大切に扱う」という言葉である。「私は曽野綾子大嫌い、橋下大嫌い、それでも大切にします」「嫌いな相手でも、同じ人間として大切に扱いましょう」 私は、人権、民主主義というものの核心が、この言葉の中に秘められているように思う。
 
 というわけで、前置きが長くなってしまったが、9月、横浜で「ただいま それぞれの場所」という映画を観る機会があった。主催したのが「ろばと野草の会」。横浜の寿町で、精神障害の作業所3ヶ所、グループホーム2ヶ所を運営している所だ。

 映画は、介護の現場を扱ったドキュメンタリー映画で、23年前から行政からの金銭的援助を一切受けずに運営している民間福祉施設と、若者によって設立された三つの施設の人間模様が、1時間半に渡って展開される・・・

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