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最近の台湾及び韓国の精神医療事情

弁護士 永野貫太郎


筆者は最近行われた精神医療審査会連絡協議会及び上智大学で行われた研究会で、最近の台湾及び韓国の精神医療の法改正、入院形態、精神医療審査会等の状況について、興味深い話を聞いたので紹介する。

(1)まず台湾については、呉建昌氏から「台湾の精神医療と審査会の機能」と題する発表があった。台湾では、1990年に公布された台湾精神保健法について2007年7月に新精神保健法が公布され、新法は7章、63ヶ条からなるもので、強制的入院に関する訴えについては、最終判断は司法裁判所が行うことが認められた。特に筆者の興味を引いたのは、審査会によって入院を認められない者の割合である・・・

 全文は、おりふれ通信295号(2011年3・4月号)でお読み下さい。
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イタリアのファインプレー

福冨一郎

 長友選手が所属するインテルというイタリアのサッカーチーム、震災直後の試合でチーム全員が喪章をつけていた。イタリアのファインプレーというところでしょうか。そして、もうひとつのイタリアのファインプレーといえば、精神病院を捨てたということでしょう。

 ことのおこりは、精神病院の院長になることを勧められたフランコ・バザーリアという医師が、シーツ回収人のふりをして病院の偵察に行ったときに「ここは監獄だ」ということに気づいたことです。
 どういうことかといえば、精神科医が患者に自傷他害の疑いをかけて、有無を言わさず鉄格子の中へ送り込んでは、強制治療しているという状態でした・・・


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編集会議から

 3月11日、東北を中心に襲った地震、津波、被災した原子力発電所からの放射能汚染という人災を含む大災害に言葉をなくしていました。被災地で苦労している人々の報道を見るにつけ、特に福島は東北地方なのに東京電力による被害という事態に、申し訳ない思いがつのり、一方で東京でも計画停電に振り回されました。今まで自明であるように見えていた日常が変わってしまった感に襲われ、誰もが何をなすべきかと問われる思いをもったと思います。

 4月の編集会議では、「病」者集団の桐原尚之さんの、青森の病院でも「暖房は時間を区切って動かしているため、非常に寒いとの話を受けている。風呂は3月11日から22日まで全面禁止。3キロほど離れたところの温泉も閉鎖の人は利用できない。食事は一時非常食が出されるなどしたが、今は食材を使わないようにして(1日3食卵料理など)、おかずを減らして出している。売店のパンは即座に売り切れ、入荷のめどがたっていないという。喫煙者の多い精神病院では、タバコの問題も深刻であった・・・」というレポートが紹介され、地域にいる人々はどうしているのだろうかと話し合いました。「『こんな事態ではみんながメンタル的に問題もつので、病者もそうでない人も同じ』と言う人がいたけれど、自分が被災して避難所にいたら、布団かぶって寝ているしかないと思う」という声も編集部の二人のメンバーから出ました。

 精神障害者のために役立つ寄付の宛先は?という問い合わせもあり、阪神の震災をきっかけに始まった「ゆめ風基金」を紹介しました。
(寄付宛先:郵便振替口座 00980-7-40043
「とうほく」とお書きください
WEB・http://homepage3.nifty.com/yumekaze/
BLOG・http://yumekaze21.blog39.fc2.com/
大阪精神障害者連絡会(ぼちぼちクラブ)は、機関誌4月号で、「ゆめ風基金」を紹介し、「障害者支援の中に精神障害者支援を位置づけたいものです」と言っています。また大精連として精神障害者支援のための義援金を集めるとのこと。(郵便振込口座は、大精連 00990-8-322047です)義援金のよびかけに「連日のテレビ報道により、体調を悪くしている仲間も多いことと思います。無理にテレビニュースを見ることはありません。まずは私たちができることをしましょう」とあったのが、先の編集部の2人の言葉と呼応して心に残りました。

 震災以外の話では、前号で紹介した「東京精神病院事情2010年版」で高く評価している2つの病院に入院同行した際、入院時の診察で一方は隔離、もう一方では拘束しての点滴を提案され、いずれも本人はいやだと言ったにもかかわらず、医師に「そういうわけにはいきませんよ」と言われてしまったという話がありました。1人は「任意入院でお願いします」と懇願したにもかかわらずです。入院時の本人の希望をできるだけ尊重することは原則であるのみならず、病院側にとっても後の治療をスムーズに運ぶために好ましいことだと思います。しかし「病院事情」で高く評価している病院は、回転率が高く、急性期の患者さんをどんどん受け入れているので、いろんな面で余裕がなく、リスクをおかせないのでしょう。20年前に見たアメリカの病院では、刺激に敏感になっていて一人で過ごした方がいいと判断された人や要観察とされた人は、「環境療法」とか「ルームプラン」といって、個室で過ごし、半開きのドアの外に職員が一人、椅子に座ってずっと見守っていました(患者会には行動制限として不人気でしたが)。上記の、「部屋に鍵をかける隔離だけは勘弁して下さい」と言った人の場合、このルームプランならば受け入れられる線だったと思います。しかしそれは当時アメリカの病院スタッフに「日本では患者数より職員数の方が少ないの!?それでどうやってやっていけるの?」と驚かれた日本の精神病院の人員配置基準では無理なのでしょう。強制を含む治療が必要な場合、特例撤廃ではすまない一般医療以上のマンパワーが必要なのです。現状での精神病院評価の難しさを痛感したできごとでもありました。

 その他、弱体編集部ながら、がんばって追い続けていこうと話し合っている自立支援法後の問題です。障害者基本法改正案について、前号で「障がい者制度改革推進会議」の検討結果を踏まえず、精神障害者の権利に何らふれていない等と批判が続出していると紹介しました。その後震災で議論も吹っ飛んだ状態のまま先送りされていたところ、4月22日に閣議決定されてしまったとのことです。(木村記)

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