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北九州市生活保護辞退者餓死事件について

東京地業研  木村朋子

 7月10日、北九州市小倉北区で、52才の独居男性の遺体が一部ミイラ化した状態で発見された。この男性は病気のため保護開始となった。が、今年4月2日「自立しますので平成19年4月10日をもって生活保護を辞退します」という辞退届を提出。日記に「せっかく頑張ろうと思った矢先、切りやがった。生活困窮者は早よ死ねってことか」「腹減った。おにぎり食いたい」などの言葉を遺して餓死したという経緯が報道されている。
 北九州では、生活保護申請を拒否され餓死、保護申請しながら受給に至らず死亡する事件が立て続けに発覚しており、市長の声かけで、この2件について第三者による「北九州市生活保護行政検証委員会」が組織され、主に申請権の保障をめぐる検証作業を始めた矢先のできごとだった。
 検証委員会では急遽この小倉北区の問題も取り上げることとし、7月20日の委員会では、「広島高裁判決を教訓にしていたら防げた事件ではないか」という提起がされた。
  検証委員会の委員長は、記者会見で「今の北九州市の体制では、本人が『自立します』と書いてきたら、就職先や収入を確かめることなくそのまま尊重すると、ケースワーカー10人が10人ともそういう回答で愕然とした。私は賛成しない。」と述べている。
 また、北九州市には「保護率を抑えようという組織としてのDNAがある」、「ヤミの北九州方式」などの言葉も記事になっている。石炭産業の衰退などで1967年保護率全国一を記録した北九州では、国から保護削減を命じられた。この結果保護率は1995には15.2に減少。全国的に増加しているその後10年間も北九州市では減少傾向が続いているという。
 7月末から8月にかけて、障害者・患者団体が「北九州市餓死事件の真相解明と改善に向けた周知徹底を求める」申入書を、生活保護問題対策全国会議他でも、再発防止策の策定・公開等の要望と公開質問状を、厚生労働省と北九州市に提出している。厚労省、市とも回答期限の8月20日までに質問状には答えず、8月24日上記全国会議を中心に360人余りが、小倉北福祉事務所長を相手取り、福岡地方法務局に人権侵犯救済申告を、また福岡地方検察庁に「公務員職権濫用罪」と「保護責任者遺棄致死罪」で刑事告発を行った。
 東京地業研でも反ー貧困ネットワークを通じて送られてくる資料を読み合わせるという受動的な形ではあるが、これら質問状や告発に連名し、今後とも監視していく姿勢でいる。

全文は、おりふれ通信 8月号でお読み下さい。ご購読連絡先:FAX042-524-7566、立川市錦町1-5-1-201 おりふれの会


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