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上妻病院(精神科)が民事再生法の適用を申請

東京地業研 飯田

 11月14日、東京都町田市の上妻病院を運営する「天紀会」が民事再生法を申請したというニュースが流れた。借金14億円を抱え診療報酬も差し押さえられてこのままでは病院経営が出来なくなるためとあった。このニュースを知って私は、都内の精神科悪徳病院の一つがなくなり、入院者の退院・転院がされるだろうと思った。ところが都は何回か立ち入り調査をしたが重大な違反はないため、業務停止などの措置はとらず再生計画の作成を待つらしい。
 「東京精神病院事情」に沿って上妻病院について報告する。
 第1版(1989年)では、「2病棟200床、保護室4床。全閉鎖、自由入院もなし。224人が入院しており、定員オーバーである。コメディカル職員は一人もいない」となっている。この当時院長は、町田市の長者番付に毎年のごとく載っていた。
 第3版(1997年)では、「94年に200床から395床に増床した。任意入院率93.4%。病床数が2倍になったにもかかわらず、常勤医は3名から4名にふえたのみ。コメディカルスタッフは0である。この間特に目立つのは死亡退院の急増。この病院に対して、東京都がなぜ病床倍増を許可したのか理解できない。ワースト・テンに入る病院として、緊急に改善を指導されてしかるべきである。」97年には看護職員の水増しで1億4千万円以上の返還を求められた。
 第4版からは、病院訪問調査をした病院のみを報告する編集となったため、上妻病院に関しては訪問を断ってきた経過のみの記述となっている。第4版(2000年)では、「2回の調査依頼に返事なし。事務長宛に電話するが『調査?覚えがない。色々あってとても調査なんか出来ない。遠慮させて頂きたい』とこちらが何も言わないうちに電話が切れてしまう。」2000年には死亡患者の改印届けを勝手に作成して預金を下ろそうとしたことが発覚。2001年には精神科作業療法に関して不正請求をしていた疑いで社会保険事務局と都が立ち入り調査をしている。2002年個人経営から法人化「天紀会」となったが院長が借金を抱えていたため院長が所有していた土地と建物を法人名義に変えられず、法人は院長個人に借地・借家料を支払っているらしい。
 第5版(2005年)では、「回答が無かったので電話する。事務部長が依頼の資料を見てないとのことで再送付。その後電話すると事務部長が『トップの考え方も聞いたが役所の方のことは全部協力しているのでそれで充分と考えている。最終的には辞退する』と断られる。」2006年に入ると多くの看護師、医師が一斉に辞めていった。

劣悪な精神病院はいつになったらなくなるのでしょう。
全文はおりふれ通信12月号でお読み下さい。ご購読連絡先:FAX03-3366-2514、新宿区西新宿7-19-11児玉ビル301 おりふれの会

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