« 市民プールでの出来事 | トップページ | 出直してよ!「障害者自立支援法」10.31大フォーラムに参加して »

本の紹介  『バンカーそして神父 -放蕩息子の帰還』 亜紀書房

東京精神医療人権センター   小林 信子  

 神父への道を選択し、東京での学生運動による大学紛争に参加、大学を追放されたが、上司達カトリックの人脈で、外国の銀行に職を得たのでしたね。ウォール街で働いたこともある人間が、再び神父の道に戻る決心をされた・・。とても両極端な世界を生きています。そして病気の兆候を見せる妹さんの入院をご両親と対立しても反対したその発想はどういうところから由来したのか?これから学生になる自分の限界と、大阪の精神病院に入院させられ廃人のようになった妹さんを、家族として精一杯の愛情を注いでリハビリさせていく生活も描かれていますね。家族の十分な愛情をうけて、徐々に回復していった。しかし、谷口さんが再び神父になる決心をすると、妹さんもまた患者に戻っていた。

 精神障害者を持つ家族として日本の精神医療の告発は、私も同感です。
患者を身近にした家族として、関わりの困難さも体験し薬の役割を認めつつ、それはあくまでも物質。非物質的な魂にふれる「霊的な薬」について、家族としての内省と宗教家である存在としても展開していますが、とても考えさせられました。

 神父としての谷口さんの考え、思想のたくさんの興味深い章もありますね。「空の墓」という史的事実は、ミーハー的な興味で、神父養成コースの一面もおもしろく読ませていただきました。「おりふれ」の会員としても、いつか実際にお会いしたいものです。

神父、東京での大学闘争と大学追放、ウォール街の銀行マン、そして再び日本で神父へ・・・病気の妹との関わりを通じて自分の人生を振り返る一冊です。全文はおりふれ通信11月号でお読み下さい。ご購読連絡先:FAX03-3366-2514、新宿区西新宿7-19-11児玉ビル301 おりふれの会

|

« 市民プールでの出来事 | トップページ | 出直してよ!「障害者自立支援法」10.31大フォーラムに参加して »

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/19973/14102475

この記事へのトラックバック一覧です: 本の紹介  『バンカーそして神父 -放蕩息子の帰還』 亜紀書房:

« 市民プールでの出来事 | トップページ | 出直してよ!「障害者自立支援法」10.31大フォーラムに参加して »