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おすすめです 森 実恵著<心の病>をくぐり抜けて 岩波ブックレットNo.671

編集部員が「わかる!わかる!私もそうだった!」と言いながら読んだこの1冊

編集部 石井真由美(精神医療ユーザー)

 この本を読み始めてすぐに、ぐんぐん心が動いていきました。森さんの思いや、さまざまな症状と体験、そしてメッセージが、とてもとても分かりやすく書かれていたからです。自分の過去の体験を思い出して私も何かメッセージを発信したいと燃えたり、とにかく読んでいる間とても忙しかったです。
 でも私にとってこの刺激の強い本を最後まで読むことができたのは、常に森さんの文章から力を与えられていたからです。これはまさに力をもらえる本でした。

 幻聴の話はとてもリアルで、読みながら「うるさい!うるさい!」と言ってしまいました。森さんが幻聴や妄想を飼い慣らすプロセスは、もう職人芸のような感じがしました。
 私の場合、葛藤状態は他人には見えません。自分の障害や苦しさを理解してもらうのって難しいなって思います。
 
 私の場合、自己肯定感の低さを直すためにカウンセリングを受けましたが、限界がありました。この頭の状態をどう説明すればいいか、自分でもよく分からなかったけれど、森さんが書かれている「思考に忍び込む困った幻聴(56頁)」に少し似ている感じがしました。

 森さんの「どういうわけか」幻聴の勢力が弱くなった話も印象的です。

 「殺風景な閉鎖病棟 心潤す花もなく(13頁)」は、病棟の中の映像と音と臭いに包まれました。「訴えてやる!」とか「ふー!」とか喚きながら読んでいました。

 「本当は自然体で生きたい(16頁)」の「私が現在あるのは『ぼちぼちクラブ(大阪精神障害者連絡会)』の仲間のおかげ。でも割り切れない何かがある。病者は病者どうし群れをなすしかないのでしょうか。みんな本当は、自然体で、社会の中で生きたいのです」はそのとおりだし、「欠格条項、社会参加への障壁(52頁)」に対して、「一人前にできない人は雇えない。・・・精神障害者の部分を盾にして甘えたり、使い分けないで」という読者さんの声に、どう向き合えばいいのか分からず、この悲しい気持ちや理不尽な思いを言葉にできない歯がゆさを感じ震えた。

 その他すごく感動した詩もあったし、これぞ自助グループに使いたい詩もあった。病気、症状(幻聴)が、結局回復への道へ連れて行ってくれているみたいな奇跡のようなプロセスもびっくりで素敵だし。感想はまとまらないけれど、編集会議で、「この本をみんなに紹介したい?」と聞かれ「したい!」と心から元気に思ったのです。
この本たくさんの人に読んでほしいです。


詳しくは、おりふれ通信7月号でお読み下さい。連絡先:FAX03-3366-2514 新宿区西新宿7-19-11児玉ビル3-1 おりふれの会

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