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自立支援法 障害区分認定審査を調査する!呼びかけ

東京地業研 木村朋子

 東京「立川市の在宅障害者の保障を考える会」の加藤みどりさんが、自立支援法の障害程度区分認定審査会の審査委員に障害当事者を入れるべきと要望したところ、市側の回答は「検討中」しばらく経って「実はもう決まっていたので、今からでは無理」と不誠実で、加藤さんが憤っておられたことは、2月号に書きました。大阪「ぼちぼちクラブ」の「大精連ニュース」では、障害者の地域生活の実状をよく知る生活支援センターから、認定調査の調査員を選任するよう交渉したにもかかわらず、大阪市は社会福祉協議会への委託にこだわり譲らなかったと報じられました。
 その後各地で、ヘルパー、グループホーム利用者を中心に認定調査と審査が始まり、審査委員に当事者が入っている自治体、審査委員の名簿さえ秘密にしている自治体、また審査会の合議体によっては、コンピューターによる一次判定を2階級アップさせることを渋る障害福祉課職員を審査委員が説得し実現した例、別の所では知的障害者施設長の審査委員が「重度の知的障害者は、外出もコミュニケーションもせず、受けるサービスがないのだから・・・」と適当にすまされてしまっているという例も聞こえてきます。
 私たちはそもそもこの認定調査で一人ひとりの日常生活上必要な支援が量れるとは思えず、
これまでの支援費制度や精神障害者の諸社会資源の利用時の、本人の希望と地域機関の判断でサービス提供を進める方法をなぜ変えなければならなかったのか必要性が全く解りません。介護保険と符丁を合わせるためというのみではあまりにも予算・労力の無駄が多く、結果も大きな不具合が予想されます。
 そこで、各自治体で区分認定審査会の委員になっている人で聞いてみられる人に聞き取り調査をすることにしました。調査項目は以下のとおり。
1.認定調査委託の有無、有るとすれば委託先はどこか。また委託はお金がかかるので調査員を嘱託として雇いあげている自治体もあるところから、調査員の人数とその内嘱託は何人か。
2.審査委員中、当事者委員の有無。その他の委員の職種と人数
ところによっては当事者はおろか、医師をはじめ病院医療職と大きな社会福祉法人の入所施設長で占められ、障害者の地域生活の実状に詳しい審査委員が皆無の審査会もあるようです。
3.審査会の合議体(グループ)数、1合議体の審査委員数、審査開始時期
ところによっては、身体と知的・精神の審査を専門に担当する合議体を設けている自治体もあるとのこと。
4.一次判定の変更割合と精神障害者の変更例の有無
認定調査結果をコンピューターにかけた一次判定は結果が低く出がちだと言われており、医師の診断書や特記事項の記載を加味した審査会での二次判定でアップすることも多いとのこと。その場合1ランクアップが通常とのことですが、合議体によっては審査委員の主張によって2ランクアップした例もあった由。
5.審査委員に対する自治体の注意事項
自治体によっては、「知的・精神はこれまでのサービス水準が低いので、現状以下になるような結果を出すな」と審査結果に注文をつけたり、現状のサービスに縛られず結果を出すよう依頼したりということがあるとのことなので。
6.認定調査時の利用者とのトラブル(審査会で報告されたものがあれば)

 認定調査時のことについては、利用者から、
・項目数が多くはじめの方の介護保険共通項目は、見たのみで明らかなためかもしれないが、調査員が勝手にドンドン回答を書き込み、何が書かれたのか不安だった。
・認定調査員とのはじめの四方山話で、病状もよくなり積極的に生活をエンジョイしていることをわかってほしくて、一人旅をしたことについて話したら、その後身体的にしんどい点の特記事項記載希望に『一人旅ができるのだから大丈夫でしょう』と記入してくれなかった。
などの不満、不安も聞いており、審査委員のみならず、当事者の声を集め、行政担当者の机上がクレームの山となるような状況もつくっていかなければと話し合っています。

 自立支援法は動き出し、現場では実際の調査・審査への戦術として、障害を重く見せサービスを勝ち取る方法なども言われています。それは障害者が生活を守っていくために必要な方
便でしょう。しかし、必要な支援を受けて障害がない人と同様な地域生活、社会参加をするのは障害者の権利であり、それを保障するのが公的な義務だという理念からどんどん離れていくようです。「とせいれんニュースレター126号」掲載の『「あなた達はいなくなれ」というメッセージ』で宮澤秀一さんが「障害があるから支援を受けるのは「当然」ではないのか?そこに「お金を払いなさい」と言われるのは『あなた達は、世間のやっかい者なんだよ。本当は生きていてはいけない存在なんだよ』と宣告されているように、わたしにははっきりと聞こえる」と書いておられますが、障害のある人にこんな風に感じさせてしまう制度であると思います。動き出した制度に乗って行かざるを得ない現実はあるけど、それだけでは悔しいしダメだ。では何をしていけばいいのか。いろんな方法で自立支援法の問題を社会に明らかにしていくこと。たとえば現在行われている滋賀県の知事選では三人の候補者全員が、質問に応えて自立支援法が制度上のミスをもつと発言しているそうです。この質問をしかけた人が偉かったなぁと思います。
 で、私たちは「同一尺度による障害認定が公平性と透明性を担保する」というところにこの問題ある制度の根幹を感じ、それをもっと明らかにしてみようと遅ればせながら取り組んでいるわけです。
 以下に調査票がありますので、読者の皆様も是非ご協力よろしくお願いします。

「ninnteisinnsakaichousa.xls」をダウンロード


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