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公営住宅に知的、精神障害者も単身入居が可能になります

東京精神医療人権センター  小林 信子

かつて欠格条項見直しの過程で公営住宅法施行6条が改正され、一足先に身体障害者は”必要な介助を得る事が出来るなら”と単身入居枠を認められた。これは2000年5月から施行されている。
 しかし実際に各自治体では、決してうまく運用されているわけではなく、法改正前の発想で利用者を閉め出している現実がある。そこで去る25日、自立生活センターやDPI、欠格条項をなくす会などの代表者の後ろに隠れて、郡和子民主党議員の仲介で国土交通省の担当者との話し合いに出席してきた。
私はまとまった知識がないので細かい事はよくわからないが、社会復帰には何よりも住居確保が不可欠で、まずは公営住居に精神障害者の単身者枠が確保されることはともかく朗報である。12月2日に交付され、来年の2月1日に施行となる。精神障害区分では1級から3級までが該当し、手帳の所持・不所持は関係なし。ただ、「自活」が出来るということを誰がどのように証明するのかという問題があり、これは国交省が厚労省と話し合っているとのこと。精神科医は医療の連携や障害認定は出来るかもしれないが、その人が「自活」出来るかどうかなど判定できないだろう。厚労省も医者やPSWがそれをするとは考えていないという。それは知的や精神障害障害者にとって「自活したい」と言う自発性を表明することがすばらしいことなので、緊急時や困った時に相談できるサポート体制が一応整えばOK・・というわけにはいかないのだろうか。かつて建設省は大家意識で「面倒な人は入居させない」という態度だったが、国交省は地方自治体の福祉部局と合同で推し進めていくという態度ではある。
 それに、郡議員の選挙区の宮城県がこれらの先駆的なケースを行っているので国としても踏み切ったらしい。何よりも来年10月施行の障害者自立支援法に「居住サポート」があるからだと担当者はいっていた。大阪の障害者が切り開いてきた道理にかなった入居者資格認定の申し立て書などを基本にするとは言っても楽観は禁物。まだまだ障害者の中で理解が得られていない精神障害者の日常生活は、市町村でも最もサポートシステムが整っていない部分であるし、地域差が甚だしい。市町村でどのくらいの「サポートシステムが整っているのか」を判定材料にするとき、民間団体や当事者団体ー例えばJILのようなーはそれらに該当するのかどうかは、国側から明確な返答はなかった。そして「自活」の定義も大問題だし、繰り返すが誰がそれを判定するのかという精神障害者にとっては根本的な大問題が控えていることも事実である。
 今後も国や障害者団体の動向に注意を払って少しでも快適な住居を、一つでも多く確保していきましょう。

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