People Say I’m Crazy を見て
陽和病院南4病棟 荒井 桂子
昔小さいころ見たことがあるような映画自主上映でした。小さいころ、ある小さな映画を見ました。近所のお兄さんが映してくれた映画です。なつかしいオレンジ色の映画です。夕日みたいな、さみしいような映画です。アパートのせまい部屋で見ました。私たちくらいの年頃の子どもばかり、何人でしょうか、6~7人あつまって見ました。よくわからなかったけど、いい映画でした。私もその時何だろうな?と不思議に思いましたけど、オレンジ色がすごく心にのこりました。今でもあの夕日のようなオレンジ色が心にうかびます。さみしいような、悲しいような、ノスタルジックな映画でした。海の水の味みたいな感じがします。
これからどうなるんでしょうね私たち、退院して。でも、世の中はどうなるんでしょう。するとあのお兄さんが映してくれたオレンジ色がうかぶんです。きっとなんとかなるよ、大丈夫だよって言ってくれるんです。やさしく、不安にはなりません。あの時見たオレンジ色があるからでしょうね。
あの映画People Say I’m Crazyもいい映画でした。心がきれいな人の映画です。あの映画を見ると心があらわれるような気がします。何の欲もありません。ただ、笑って、怒ってそれだけです。ひとりぼっちはいやだ、そういっているんです。人はひとりぼっちでは生きてゆけません。だからきっと、病気になってしまうんでしょう。なかよくしましょうね、みんなね、ね、ね。さみしいのってやだもんね。
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