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病院調査に参加して

病院PSW
 今回病院調査に参加し、まだ2病院の訪問に留まっているが、その中で感じたことをいくつか述べたいと思う。私は今までにも10ヶ所以上の病院に見学に行っていると思う。(ほぼ東京に限定されているし、見学というとどの病院も良いとこ中心に見せることが多い?)その時々でショックは受けてきたが・・・

感じたこと その1
何でこんな山の中にあるの?
 長い歴史の中でこのような立地条件に建つ病院が多いのはわかっているが、ユーザーにとっての大変さ、本人にとっても社会にとっても障壁だと痛感。具合が悪い時に単独ではとても通えない、外出だって面会だって、物理的に厳しすぎる。こんな場所にあったら退院支援だって、支援する人・車と運転手の二人がかかりっきりでないと無理。公的に特別の人員配置でもとらなければ(特にこの多摩地域のはずれの病院から、病院過疎の23区に帰る場合など)社会復帰支援は充足できない。

感じたこと その2
ソーシャルワーカーって何の職種なの? 
 ソーシャルワーカーと病院の管理者とぴったり息が合っている。病院の理念・管理体制・サービス等がユーザーにとって好ましい状況なのか、利用者の尊厳は本当に守られているか。これらに問題がある時、ソーシャルワーカーがしっかりと病院に意見できているのか?訪問した病院では、ソーシャルワーカーがこういった一番重要な部分で機能できていると感じることはできなかった。

感じたこと その3
許せない扱い!
 病棟の中に廊下と食堂を仕切る柵を付けている病院があった。食事時間に患者さんが殺到するから食事前に柵を閉め、患者さんには廊下で待ってもらうためという。本当に悲しい状況。言葉はすごく悪いけど家畜扱い、人として扱っていない。
 その他院内でのさまざまな制約について病院側の言い分がある。病院に都合の良い合理化はたくさん。聞きたくない。

感じたこと その4
 やっぱり医療従事者以外の一般市民(精神医療を知らない人)の視点が重要だと感じた。医療関係者だと、「当たり前のこと」と鈍感になっていることが多々ある。自分も調査員をしていてそこの弱さをあらためて感じた。そう考えると医療機能評価だって、ある意味国が推進しているにもかかわらず、ユーザーや市民が調査員(サーベイヤー)に参加することはないのだからおかしな話である。

終わりに
 今回はどれくらいの病院が調査、見学を受け入れて下さるのか。何とか大阪みたいに100%近くにならないものか。「事情」本の社会的認知度がもう少し上がらないかとも思う。
 調査して問題のない精神病院はまずない。それでも調査を受け入れ、長い時間を説明と見学に費やして下さる病院にはありがたいと思う。反面、調査を受け入れない病院は、どんなに問題があっても数値やアンケートのみの掲載となるわけだからおかしな状況である。
 他の病院を見ると気になることがいっぱいあるのに、自分が勤務する病院については、自分自身のおさえが甘い、見逃し、目をそらしていることがあるとも感じた。自分にも厳しくありたい。

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