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東京精神医療人権センターに寄せられた相談から

編集部より
 東京精神医療人権センターに寄せられた相談からの報告です。以下東京都知事宛にだされたある家族からの抗議文と都からの回答の文書(一部省略)です。

東京都知事殿                2004年11月30日
    ○○○○
娘の措置診察について以下抗議し、説明を求めます
1 診察が本人も記憶していないような状況で行われたこと
 本人は全く診察を受けた記憶がないと言っております。前夜遅く緊急措置入院
 点滴で眠っていたので眠りからまだ覚めていない状態だったと思われます。
 このような状態での診察は、診察といえるのでしょうか。
2 現に保護に当たっている私を診察に立ち会わせなかったこと。その事につい
 てその後貴下に問い合わせたところ「診察は本人のみで家族は立ち会えない」
 と回答されたこと。
 診察の日時は確かに教えていただきましたがその時間にはどうしても行かれな
 いことを伝えてありました。診察時間をずらせていただくわけにはいかなかっ
 たのでしょうか。法律では「現に保護に当たっている者は診察に立ち会うことが
 できる」ということです。本人の今後ことも考えそのような配慮がどうしてなさ
 れなかったのでしょうか。
詳細については次の通りです。(以下略)

○○○○様 平成16年12月14日
東京都福祉保健局障害者施策推進部精神保健福祉課長

  2004年11月30日付けで、東京都知事及び精神保健福祉課長宛に依頼のあった
 件につきまして、以下のおり回答いたします。

平成16年10月5日、東京都立墨東病院(注 実際は豊島病院)において、○
 ○○○様に対して行った措置診察及び措置入院につきましては、精神保健及び精
 神障害者福祉に関する法律(以下、「精神保健福祉法」という。)に基づき適正に
 行っております。
(中略)
措置診察時ひは、精神保健福祉法第27条第3項の規定に基づき東京都職員が立
ち会い、本人を診察できる状態にあるかどうか、指定医の診察が適法かつ確実に
おこなわれたかどうかを確認しています。診察を行う前には「これから東京都知
事の命令による措置診察を行います。2名の精神保健指定医があなたを診察し、
診察の結果によっては措置入院になることがあります」と本人に告知しています。
今回の診察にあたっても、立ち会った職員が告知を行った際に、ご本人が告知の
内容を理解され、口頭で了解した旨応答されるなど、ご本人が診察を受けられる
状態にあることが確認できており、措置診察は適正に行われています。
 精神保健福祉上は、知事が家族に診察の告知をする義務を明記していますが、家
族の立ち会いは義務付けておりません。しかしながら、家族からのお話も伺える
ようにできる限りの調整はしておりますが、診察時間を大きく遅らせた場合、ご
本人への医療的対応が遅くなるだけでなく、他の措置診察への対応が遅れたり対
応できなくなるなど、緊急に医療を必要としている精神障害者に対する措置診察
及び措置入院制度の適正な執行に支障をきたすことになります。
 保護者の役割につきましては、単に救急車の付き添いだけでなく、入院先の病
院において医師に協力することや、入院者本人の財産上の利益を保護するなど、
重要な役割があります。
 東京都の措置制度について御理解をいただきますようお願いいたします。
 なお、時節柄ご自愛くださいますようお祈り申し上げます。

編集部より
 東京都の回答は、都職員が適正な診察が行われたか確認していると言うことだが「他の措置診察への対応が遅れたり対応ができなくなるなど・・・・・」と述べられているように措置診察の手配をすることが主と思われる。そのような役割をしている同じ都職員が、第三者として診察を受ける人の権利を守ることがにできるか疑問である。「ご本人が診察を受けられる状態にあることが確認できており、措置診察は適正に行われています。」と述べているが本人、家族にとってはとても納得できるものではないはずだ。
緊急入院時に点滴で眠らせた場合翌日の診察は、朦朧とした状態で頷いたのを理解し、了解したとされるおそれも大きいと考えられる。
また、診察に家族が立ち会う意志がある場合最大限の努力をすることも必要と思われる。

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