« 2004年8月 | トップページ | 2004年10月 »

10/9(土)つくらせるな国立武蔵病院に

日時=2004年10月9日(土)午後2時~4時
  場所=小平中央公民館(小平市小川町2丁目1325 TEL042-341-0861
        西武多摩湖線青梅街道駅徒歩5分)
講演=岡田靖雄さん「なぜ私は心神喪失者等医療観察法に反対するのかーガイドラインの問題点」
    ほか、各地からのアピール

 呼びかけ=住田景子・常松大介・橋本久雄小平市議、宗像基小平学園教会牧師、
       内田雅敏弁護士(小平在住)
  主催=小平市の地域精神医療・福祉と強制・隔離入院施設問題を考える会
  連絡先=市民自治こだいら 小平市学園西町1-26-43 TEL/FAX 042-348-1127

| | トラックバック (0)

年金と精神保健福祉手帳に関するアンケートのお願い

[編集部から]病者集団の山本真理さんから、以下のようなアンケートの協力依頼がありました。郵送の方にはアンケート用紙が同封してあります。

 ここ数年、全国「精神病」者集団窓口に、年金の級が下がって年金が減ってしまった。手帳の級が3級に下がってしまったので、生活保護の障害加算がなくなって生活が苦しい、などの訴えが目立つようになりました。生活保護と障害年金は私たちの最後の命綱ですので、見逃せない動きと考えております。2002年に年金と障害者手帳の診断書の書式の変更があり、その影響もあるのかもしれません。
 いったいどの程度の方が、級が下がって収入が減ってしまったのか、皆様のご体験をお聞きして、これだけの人間が収入が減って生活に苦労している、という事実を公にして訴えていく必要もあると考えております。
 アンケートは答えていただいた方が、どこのだれそれとわかってしまう内容はありません。また頂いたアンケート用紙をこのアンケートの目的以外に使用することもいたしません。集計結果は全国「精神病」者集団ニュース紙上その他でご報告いたします。
アンケートの締め切りは12月31日です。ご回答は郵送またはファックスでお送りください。全国「精神病」者集団窓口係 山本真理 〒210-8799川崎中央郵便局私書箱65号 絆社ニュース発行所気付 fax03-3738-8815 tel080-1036-3685(土日以外午後1時~4時)

質問1 現在障害年金を取っていますか? 
1.取っている→質問2へ 2. 取っていたが、最近の診断書提出の結果年金がもらえなくなった→質問3へ 3.取っていない→質問4へ

質問2 最近の診断書提出後に級は変わりましたか
1変わった→質問3 へ  2変わらなかった

質問3 どのように変わりましたか
1.1級から2級になった 2.2級から3級になった 3.2級から年金がもらえなくなった 
4.3級から年金がもらえなくなった 5.その他
(国民年金の障害年金は1級と2級のみですが、厚生年金と共済年金の場合は1級,2級,3級まであります。)

質問4 障害年金を取っていない方にうかがいます。精神保健福祉手帳を取っていますか
1.とっている→質問5へ  2.とっていない

質問5 最近の手帳の更新のとき精神保健福祉手帳の級は変わりましたか
1.変わった→質問6へ 2.変わらなかった

質問6 どのように変わりましたか 1.1級から2級になった 2.2級から3級になった
3.3級から手帳を取れなくなった 4. その他

ご協力ありがとうございました。障害年金と精神保健福祉手帳について、また級が下がってご苦労なさっておられるご体験など、ご意見がありましたら自由にお書きください

| | トラックバック (0)

病院機能評価についてー駒木野病院の話から考える

東京地業研 山本則昭

 5年前に地業研と人権センターが病院訪問調査を申し入れたときの病院の断りの理由の中に「うちは病院機能評価を受けているから訪問調査を受ける必要はない」というものがあった。その病院機能評価を駒木野病院は受けたという。地業研の公開勉強会として、駒木野病院の事務長の神マチさんに来ていただいてお話を伺った。なお、駒木野病院は、病院訪問調査にも協力している。
日本医療機能評価機構は、病院の第三者評価による医療の向上を目的として、厚生省、日本医師会、日本看護協会などが出資して1995年に設立された財団法人である。その主な事業が病院機能評価である。これに合格すると認定証が発行され、認定シンボルマークの使用が許可される。認定は5年の有期。
病院機能評価の審査は病院自らが記入する書面審査と、「サーベイヤー」と呼ばれる審査員による訪問審査が行われる。サーベイヤーは、医師、看護士、事務などで研修を受けた人たち。評価項目は「病院組織の運営と地域における役割」「患者の権利と安全の確保」など7項目で、更に各項目が枝分かれして全部で136項目もある。そして神さんによればサーベイヤーの審査の目が極めて厳しいという。全国9187病院中認定病院は1331病院(14.5%)。合格率は3割に満たないという。都内の精神病院の中で認定を受けたのは駒木野病院を含めて6病院。平川、高月、吉祥寺、薫風会山田、東京武蔵野の各病院である。また、審査を受けるには多額のお金がかかる。精神病院の場合120~200万円(病床数によって違う)だが、予備審査を受けると約70万円が更にかかる。そして、駒木野病院の場合、今回の審査を受けるに際して病棟の改築など多額なお金をかけて改善を図ったという。
神さんは、審査を受けたのは経営戦略だけの意味ではないという。むしろお金を出すから効果があるのだと。必死になって自己検証をし、第三者の厳しい評価を受け改善に取り組むことが出来たと。サーベイヤーは例えば金銭の自己管理率が低いと指摘する、以前食事の出し入れのために使っていた保護室の扉の穴をふさぐよう指摘される、果てはトイレットペーパーを入れるのにお菓子の箱を「お客様としての患者様に失礼だ」と替えさせる、など。そしてすぐにそれらの改善を要求する。指摘があるごとに院内で議論をした。神さんは、ただ厳しい審査を一方的に受け入れたのではなく、疑問に思ったことはサーベイヤーと議論したという。神さんのお話からは、駒木野病院が審査にまじめに取り組み現場の改善に努力した様子が伝わってきた。
一方この制度への疑問はいくつかある。税金を投入した事業でありながら、認定結果の公表はされない(病院任せ)ということだ。また、多くのお金とエネルギーが要るので一部の病院にとってのものだけになるだろうということ。つまり、一部のエリート?病院を作ることにはなるが、医療消費者にとって病院を選択するのに必要な情報は提供されないと感じた。
さて、病院機能評価そのもののことはこれくらいにして、私が神さんの話しを聞いて感じたのは、現場職員として第三者の評価、批判を受け入れることの大切さだ。病院に限らず、診療所や医療以外の場も同様
だ。第三者が同業者であれ、対象当事者であれ、「ど素人」であれ同様だ。他人の目にさらされること、他人に自分が何をしているかを伝えられること、投げかけられた疑問に仲間内だけに分かる言葉でなくちゃんと答えられることが大切だと思う。どこの現場も多かれ少なかれ変てこなことはあると思うが、そうした意識や意識を実効化しうる仕組みを持たない現場は変てこさに埋没して腐ってしまうだろう。第三者評価のありようもいろいろあっていいし、むしろいろいろあることのほうが健全だろう。病院機能評価もいいが、精神病院も、病院訪問調査のような何の権威もない第三者評価ももっと受け入れていただけないものだろうか。時間と手間はかかるが、何しろただなんだし、やりようによっては自己検証や宣伝にもなると思うんだけど、どうだろう。

| | トラックバック (1)

ある民間精神病院で その2

民間病院勤務者 東野みどり
                   
 前回、入院生活30年の人が「退院したい」と初めて声をあげた話しを次に書くとしたが、この件は恥ずかしいことに未だ決着をみないので、別のハナシを。
 今回は病院職員と入院患者との関係について少し詳しく記してみたい。さて、話を進める上で便宜的に、開放的で先進的、患者と職員は立場は違うが対等な位置関係をめざす病院を○病院としよう。8割近い職員が患者さんの名前を呼び捨てに(その人の面前でもです。閉鎖された空間の中にいる強者の側の人間は何でもできる。歯止めになるのは個人の倫理観のみ。病院のトップが全員呼び捨てにする人だった)する病院を×病院としよう。公然と職員が患者さんを呼び捨てにはしない、が、だからどうしたという当院を△病院としよう。
 ○病院では、一応一定の職員教育を施
しているから、個体差によるばらつきはもちろんあっても、そう失礼ではない職員が多くいる。またそういう病院では、他者(職員)の失点、欠点、短所を鋭く突く患者さんもエネルギッシュに活躍していたりして、そう失礼ではないはずの職員も結構に悲しい思いをしていたりする。もちろん主治医攻撃をきっちり行う立派な患者さんもいたが、人間攻撃が許されるのであればどちらかといえばまずは弱い方へ流れるということもあり、「若い」とか、その患者さんから見て重要でないと目された職員が矢面に立つこともあった。
 ×病院では、患者さんから見れば「信頼できる職員」というのは「黒い白馬」と同じようなものなのではないか。「すごく恐い職員」と「(恐い)職員」の2種類。△病院ではどうかというと「恐いまたは嫌いな職員」と「フツー」、「チョイマシ」の三段階。ま、この辺りは自ら「チョイマシ」と思われてるだろーと思っている私の類推なので、割り引いて読んでほしいが。
 何でこんなことをつらつら書いているか
というと、入院中の患者さんの中には(というか人間はというか)、おそらく自分の認めたくない何かを、自分の中に認めて見つめるという作業をしないと次に進めない人がいる、と十何年か病院の中で働いてきて思うからだ。誰だってこんな事は嫌なわけで、普段の私達はできるだけそういう事態を避けて生きている。けれども、もししなければならないとしたら最低限『自分が認められている』『自分が弱みを見せても決して攻撃されない』と実感できる環境か、人間関係の中でしかやれない。×病院では不可能。
 △病院でももちろん苦しいところだが、患者さんはよく職員を見ている。本当は相談相手がほしいし、信用できる職員がいてほしい。精神病院の職員の仕事の一つは、患者さんをよくみることなのだけれども、『げ、私は観察されている』『私のしゃべる事を聴かれている』と思うことがよくある。職員同士の職員評価や職員による患者評価よりも、患者さんの職員評価や患者さん同士の評価の方が、情報量も多く正確だと感じることもよくある。
 そうして患者さんにとって「こわい、油断のならない職員」を賢い患者さんがどう扱うかというと、これは媚び倒す。○病院で働いていた時、媚びられた記憶はないはず。×病院では、私は「ナミのコビ」を受け、某職員は「特段のコビ」を受けていたのだが、なんせそれまで媚びられる経験がなかった私は、「なんであんなひどい奴があんなに患者さんからほめられるのか!患者さんには見えて、私の気づかないすごい魅力か能力があるのだろうか」としばらく悩んだが、1年してようやく分かった。あれは憲兵へのコビだった。
 △病院では、職員である私へのコビはあるはずだが、私自身にはよく見えない。昨日ある職員が私達のいるところへ入ってきた時、周りの賢い患者さん達の間にパッと緊張が流れ、次にコビが始まった。前の病院の経験で、自分へのコビは見えなくても他人へのコビは見えるようになっていたので、「あっ」と思った。
 コビ能力は世間でもないよりはあった方がいいかもしれないから、それ自体は悪くないが、問題は患者さん達がそれの習熟以外のことに目を向けたりエネルギーを割いたりすることができなくなってしまうこと。そして「油断のならない、質の悪い職員」はますます増長して思い上がる。時々は五分で怒鳴りあわないとしかたないのでやるけれど、本当に疲れる。
 次回こそは、ちゃんと患者さんとのもう少しデリケートな話をしたいと思っているけれど自信はない。ではまた。

| | トラックバック (0)

保護室を空っぽにする (1)―道立緑ヶ丘病院急性期病棟の試みー

東京精神医療人権センター 小林信子
                   
 「夜間パトカーで都立墨東病院につれていかれ、理由がわからないうちにベッドに縛り付けられ点滴され、隔離室に放置された」「警察に府中病院に連れて行かれ、何も聞かれず身体抑制され、隔離室に入れられて怖かった」という訴えが電話相談に4,5件続いてあった。いわゆる緊急措置入院のケースで、人権侵害ではないかという訴えである。東京都は「患者様中心の医療」を掲げているにもかかわらず、問題多い精神科救急の現場では、身体拘束と隔離室使用がほぼマニュアル化されて運用されている様子が見てとれる。しかも、精神病院の日常においても、身体抑制付きあるいはなしでの保護室利用は、ほぼ“治療手段の一形態”とされ、国連「原則」はいうに及ばず、厚生省告示130号にある「(隔離・拘束)以外に代替方法がない場合において行われるものとする」などすっかり忘れ去っているようだ。急性期病棟では、保護室の奪い合いがあるという。急増する隔離・拘束問題への多くの苦情が「センター」に寄せられ続けているが、有効な活動ができずに暗い気持ちの日々を送っている。

 そういう中、北海道立緑ヶ丘病院の急性期入院第4病棟では今年の春頃から保護室

使用ゼロという目標が(もちろん途中のジグザグはあるが)達成されつつあるということを偶然に知った。この病院でもここ10年間は“保護室が空っぽ”という現象はなかったということで、かって私が体験入院した病棟でもあるが、当時保護室は結構ふさがっていたようだった。
2002年4月からS医師が病棟担当医となり、今年になって徐々に保護室使用の減少成果が出てきたというのだ。「何をどうしてそうなったのか?」を絶対に知りたい!S医師にメールであれこれたずねても「そんな特別なことをしているわけではない」と謙遜ばかりでつかみどころがない。
ただ、4病棟担当となったS医師は「個人的傾向として保護室使用は好きではなく、出来れば使いたくないと言う気持ちは強かった」と告白してくれた。今回訪問時に頂いた2003年4月から今年6月27日までの保護室利用日報によれば:昨年の8月が50%台の利用率と低いことを除けば、保護室使用率は今年の1月まで75%前後で推移していた。2月から50%台になり、6月は20%台。当然使用ゼロの日が数日あると言うことになる。4月にはS医師自身で1泊の保護室体験をし、結構騒々しいところで、「静かになれる」空間でもないと実感したとい

う。
「そこです!昨年末から何が病棟で起きたのか。そうなるまでのスタッフや病院の動きが知りたいのです!身体抑制はどうなっているのかも」と私は思わず叫び、メールのやり取りではじれったいし、他のスタッフの意見が聞けない。それではと、渋るS先生を拝み倒して、“実践の特効薬”をつかみに6月末、インタビュー調査をしに病棟に乗り込んだのだった。

 華々しい“理論と実践”の特効薬を期待していったが、それは見つけ出せなかった。見たものは、十勝(帯広)という地域特性とその中の緑ヶ丘病院との長い実践の歴史、それを支えているスタッフの質という当然といえば至極当然なことだった。肩透かしをくった感じもある。でも現実には、日本の精神医療の現状では一番困難なことと痛感している。現制度は心ある人々の頑張りだけでは変えられない。でも、制度の運用次第で患者さんの立場を十分尊重する医療ができるとの思いを緑ヶ丘病院の試みから見たと思う。私のこの報告はデータを省略したアウトラインに過ぎないので、一日も早く、それを実践している当事者たちからの詳細な報告を心待ちにしている。

1)緑ヶ丘病院がおかれた環境
 よい精神保健地域ケアで有名なこの地域は行政的には十勝支庁管内といい、人口は約36万人。精神科総ベッド数は854床(2003.7.1現在)。単科精神病院4、総合病院精神科2(うち病院は外来のみ)、外来診療所は5である。この地域での夜間救急は国立十勝療養所と当番を受け持っているが、緑ヶ丘病院が3分の2を引き受けている。 

2)急性期病棟―4病棟
 この病棟は48床、保護室5床、施錠可能な応急病床1床と個室1床からなっている。(いずれも施錠可能ということ)看護スタッフ17名、病棟担当医2名の構成である。
 保護室のうち1床は、観察室として使用している。保護室から出た患者さんは一般部屋(4人定員)に行くこともあるが、様子を見て個室で施錠せず数日過ごしてもらうこともあるという。私が病棟へ行った日は月曜日だったが、前日に措置入院が1件あって1室は使われていた。全閉鎖病棟で分煙はあまりできていない。

3)病棟での個別聞き取り
 前日に帯広入りした私は、夕方、S医師に時間をもらって、始めた動機、ここまでの経過、看護スタッフとの意識共有化の方法等、思いつくままの質問をして、翌日のインタビュー内容を作り上げた。S医師との事前会見で何か「これが鍵だ!」というものをつかめるかと期待したが、いくつかのキーワードを見つけはしたものの、霞がかかった整理されない頭のまま病棟に行くしかなかった。当日は朝からの訪問で、私の訪問を事前に知らされていたスタッフ達は忙しそうに立ち働いていたが、ナースステーションに入りこんで、S医師、看護師6人に金魚のフン状態でくっつきながら、インタビューを試みたのだった。
<質問内容>
 大まかに以下の3項目で、
①なぜこの病棟に保護室を使わないようにするという発想が生まれてきたか。また現状やこの方針をどう思うか
②そのことによる業務量の増加や、付随するストレスが生じたか
③急性期病棟で、それが今のところ順調に進んでいる理由は何だと思うか?
 これらを、上記の人達に質問していった。

 もらった回答を私なりにまとめたものを次号で紹介したい。
(つづく)

| | トラックバック (0)

« 2004年8月 | トップページ | 2004年10月 »