国立武蔵病院に「心神喪失者等医療観察法」拘禁施設をつくらせない5・22集会
作業所勤務 星岡匡史
5月22日(土)国分寺労政会館で集会が行われた。主催者挨拶、岡田先生の話「治療ガイドラインから見えてくるもの」、八尋弁護士の講演と続いた。
八尋さんの話;
ハンセン病の問題は劇的な解決ではない。悪魔の実が腐って落ちただけ。何もしないで腐って落ちるのをまっていただけ。小泉首相も坂口厚生労働大臣も、本当の意味を分かってないからこういう法律(心神喪失者等医療観察法)が出来ちゃうんです。
ライ予防法を存続させたことに対して法曹は自分等の責任を感じていない。謝罪すべきなのにしていない。福岡で精神の相談を受ける弁護士の当番制を作った。日弁連に何年も言っているのに作ってくれない。
ライ予防法は、ハンセン病者が誰もいなくなって、やっと無くなった。精神病者が誰もいなくなれば法律も変わるだろう。でもそれでは遅すぎる。ハンセン病から何も学んでいない。
私は、いかなる隔離も反対です。伝染病だろうとなんだろうと正しく伝えることが大切。
隔離されることは、時間を1年2年取られただけのことではなく、人生を棒にふることになる。想像する以上にその人の家族にも影響を与える。
初めてハンセン病の療養所に入所者の話を聞きに行ったとき、「今まで弁護士は一度も来ていない。何やってたんだ。」と怒られた。弁護士が行っても本当のことは言ってくれず、法廷で初めて自分の子を埋めた話や断種をさせられていたことを話した。
3人の知的障害者が被告になった事件ではなかなか本当のことが言えず、他の人の裁判で証人になって初めて自分もやってないと言えた。日本の今の法廷は、聞いているふりはしているけど聞いていない。馬鹿にしている感じを持っている。弁護士事務所にも精神障害者からの相談があるが、大抵の事務所では聞いたふりをするか、「来る場所が違う」と突っぱねてしまう。こんなのがまかり通っているのが日本の現状。
講演終了後フロアからのメッセージで、ハンセン病回復者の鈴木さんが隔離の恐ろしさを語り、オープンスペース・街が歌に託してメッセージを送った。精神病者集団の3人組は、1人がBGMとして歌ってる間に2人が話した。さっぱり分からなかったが大うけしていた。発起人の1人が決議文を読み上げて終了。前では逆立ちした人が足で拍手していた。
多くの法律家の人たちに、人権の観点から精神障害者のおかれている立場について、特に入院中の処遇に対して、そもそも監禁されていることについて感心を持ってもらえれば大きな力になると感じた。
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