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二度目の病院機能評価受審

都立大塚病院看護師 佐藤朝子

 前回の病院機能評価を受けて早くも5年がたち、ようやく2回目の受審が終わった。    
 病院機能評価のことをご存知でない方もいるだろうから簡単に説明すると、第三者に病院を見てもらって評価してもらうシステムで、一般・複合・長期療養・精神病院などの種類別に分かれており、2004年1月26日現在では1120の病院が認定を受けている。詳しくは、(財)日本医療機能評価機構のホームページをご覧ください。
認定されるとそれなりに宣伝できるので管理者は必死である。さらに1度受けると常に5年後に再受審が待っている。やらないわけにはいかないのだ。

現場では我々の仕事の内容には変化がないので、あまりぴんとこない。というより、マニュアルの整備、環境整備など、自分の家の掃除もままならいのに、職場の大掃除、片付けで普段より仕事が多くなる。これも日頃からやっていればいいのだが、いつの間にか雑然としてしまうのだ。5年前にも、各病棟のナースステーションの整理、掲示物の統一、廊下・倉庫の片付けに毎週まわり、きれいになったなぁ、と思っていたが、職員の異動や忙しさにかまけてまた元のもくあみ状態になっている。一からやりなおしである。
さらに二度目の受審ということで、前回より内容が厳しくなっているという情報もあった。5年前に作ったマニュアルを見直し、必要なマニュアルを新たに作成し、スタッフへの浸透をはかり、受審日の当日に何を質問されても答えられるように準備しなければならない。

受審当日は事務・看護・診療部門に分かれ、2人1組で院内を回っていた。私が勤務する救急外来では最初事務部門が来たが、処置や電話対応している最中で何も話ができないまま帰っていった。翌日来るのかと思ってかまえていたが、結局来なかった。
次は看護部門が来た。自分が看護師であることもあり、一番緊張した。事前にシュミレーションして昨年度の利用件数、救急車の数、科別の特徴、病院の理念、看護科目標、職場目標、SARSの対応など頭に入れていたのに、聞かれた内容は、勤務者の人数、新任者の教育、管理日誌などのことで実にあっさりしていた。
診察室も見学するかな、と思っていたのに入口で質問して終わってしまった。その間7~8分。「えっ!もう行っちゃうの?もっと奥のほうも見てよ。もっと質問ないの?」と思ったほどである。
診療部門にいたってはもっとシンプルで担当副院長が一緒に来たのだが、ほとんど副院長がしゃべっており、私が話したのは看護分門と同じ質問の勤務者の数だけ。5分もいなかったのではないかと思うぐらい短時間であった。
しかしながら、5年前にも感じたことだが、医師や事務は意識が低いのか接遇を改善したり、カルテをていねいに書こうとかする態度が感じられない。もちろん評価されるからそのときだけがんばればいいと思っているのではなく、この機会に少しでも病院のレベルアップを図ろうというのが受審の狙いだ。にもかかわらず相も変わらずの態度と言葉遣いの医師たち・・・。
3日間の受審日だけでなく、事前に病院に来て情報収集しているという噂も耳にするが、本当のところはどうなのだろう?外来患者数、病床利用率や、記録の内容なども大事なのであろうが、現場の人間としては、ソフト面をもっと重要視してほしいと思っている。

これからの医療は、患者をひとりの人間として、その人の人生をも含んだ治療、看護を考えていかなければならないと思う。私が学生の頃から言われていることであるが、あまり実践されていない現状がある。その人が自分らしく生きられること、自分の希望を医療従事者に伝えることが当たり前のことになるように私たちはがんばらなければならない。そんな時代には第三者による評価なんて必要なくなるかも。
評価がくだるまでに数ヶ月かかるらしいが、どんな結果になることやら。

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